株式会社レオパレス21が施工した法定仕様に適合していない界壁、外壁、天井の仕様
- アパート
平成31年2月7日に国交省が「(株)レオパレス21が施工した共同住宅における建築基準法に基づき認められている仕様への不適合について」発表しました。
同発表によると株式会社レオパレス21より国土交通省に対し以下の報告があり、国土交通省は、同社に対し、所有者等関係者への丁寧な説明、特定行政庁への報告、改修等の迅速な実施、原因究明及び再発防止策の報告、相談窓口の設置を指示しています。
●同社が施工した共同住宅において、界壁、外壁及び天井が、国土交通省告示※1又は国土交通大臣認定※2に定める仕様(以下「法定仕様」という。)に適合しない仕様となっていること
●今回の不適合に対する是正方法として、同社は、法定仕様に適合させるための改修等を行う方針であること
※1 法令の規定に基づき、構造方法や基準等を定めたもの
※2 多様な建築材料や構造方法等の導入を可能とするため、建築材料や構造方法等について、その性能が建築 基準法に適合していることを国土交通大臣が認定する制度
今回新たに発覚した不適合箇所
[1]界壁
不適合は、界壁の内部に「発泡ウレタン」が充填されており、昭和45年建設省告示第1827号(遮音性能)に規定する仕様の一つである「グラスウール又はロックウール」と異なるものであった。
不適合が確認されたのは、平成8年6月12日~平成13年9月17日に着工の771棟※3であった。
[2]外壁
不適合は、1時間準耐火構造、45分準耐火構造又は防火構造の仕様の外壁とする必要があるにもかかわらず、外壁に用いるサイディングの取り付け方法や外壁の下地材の間隔等が、国土交通大臣認定(認定番号 1時間準耐火構造:QF060BE-9225、45分準耐火構造:QF045BE-9226、防火構造:PC030BE-9202)の仕様と異なるものであった。
不適合が確認されたのは、平成8年6月12日~平成13年9月17日に着工の925棟(うち、1時間準耐火構造302棟、45分準耐火構造270棟、防火構造353棟)※3であった。
[3]天井
不適合は、1時間準耐火構造の仕様の床とする必要があるにもかかわらず、床の直下の天井が、「強化せっこうボード12.5mmと化粧せっこうボード9.5mm」又は「化粧せっこうボード9.5mm」となっており、平成27年国土交通省告示第253号(1時間準耐火構造)に規定する仕様の一つである「強化せっこうボード12mm以上とロックウール吸音板9mm以上」と異なるものであった。
不適合が確認されたのは、平成8年3月16日~平成13年1月22日に着工の641棟※3であった。
※3 界壁、外壁、天井の不適合が重複している物件があるため、[1]から[3]の棟数の合計は1,324棟に一致しない。