築古物件を人気部屋に!予算30万「差がつく」ポイントリノベーション
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これといった特長がない築古の1Kやワンルームは、供給過多で競争力が低くなり空室化しがちだ。思い切ったリノベーションで魅力アップを図りたいところだが、収支を考えるとそれほど予算はかけられないというのがオーナーの本音だろう。そこで予算30万円以内で競合物件とグンと差がつくリノベーションのアイデアをプロに伺った。
この1Kをどんな風にリノベーションできますか?
退去後の原状回復工事や設備更新など必要なことはきちんとやっているのに、空室がなかなか埋まらず、家賃を下げるしか方策がない…。供給過多の1Kやワンルームを所有するオーナーによくある悩みだ。そんな不人気物件の典型的なモデルとして掲げた左図の1Kをベースに、空室が続く原因はどこにあるのかを探ってみたい。
・家賃:55,000円
・専有面積:22㎡
・築25年 木造
・間取り:1K
・駅徒歩10分
・風呂トイレ別(2点ユニット)
※最低限の設備の入れ替えは行っている
- 築年数は気にしないけど、決め手に欠ける感じ。もう少し家賃が高くてもいいから、心がときめく部屋に住みたい。
- 収納が少なくてモノがあふれそう。かといって家具を置くと狭い部屋がさらに狭くなるから、ちょっと躊躇してしまう…。
- 浴室内に付いている洗面台って使い勝手が悪くて邪魔なだけ。湿気で洗面用具にカビが生えるのもイヤだから独立洗面台がいい。
- ありきたりな部屋なので、他と比較して駅近や新しい物件が選ばれてしまう
- オシャレな雰囲気のしない内装で、募集サイトに写真を載せても見栄えしない
- ユニットバス内の洗面台は、湿気などの不快感があり、かなり不人気
プロのアドバイス! ターゲットを絞ることが大切
一言で入居者といっても年齢層や性別によってニーズは異なります。空室が続く場合は万人向けを狙うよりも入居者ターゲットを絞り込んで、思い切ったテイストの部屋づくりをした方が効果的です。1Kの借り手には若い単身者が多いので、若者ウケする空間づくりを意識しましょう。
近年、入居者の好みは多様化しています。ターゲットとする借り手の心をつかむ設備やインテリアを知って、お部屋づくりに生かせば、低予算でも競合物件との差別化が図れます!
プロが提案する30万円リノベ! キッチンを軸にして脱・ありきたりな空間
リノベーションでやった3つのこと
①、キッチンを替える
②、床を替える
③、棚をつける
①、シンプルを極めたキッチンで第一印象をスタイリッシュに
玄関ドアを開けた瞬間、こんなキッチンが目に入ると、内見者の第一印象がグンとアップするにちがいない。足元スッキリのデザインで、入居者が好みの籠や箱を置いてアレンジすることもできる。引き出しや扉がないので傷みも少ない。本格的な料理はしないが、インテリア感度の高い男性単身者の心をつかむこと間違いなしのキッチンだ。
②、キッチンにマッチする床材に張り替えて調和の取れたインテリア空間に
床材も張り替えてキッチンとテイストを揃えたい。無垢材のような質感の積層フローリングは直貼りできて施工費も安い。マットな質感のモルタル仕上げを思わせるビニール床タイルも単身の男性好みでおすすめだ。
③、キッチンに洗面台の役割も持たせる
こんなミラー収納をキッチンの上に設置すれば、キッチンが洗面台としても使えて便利。1枚ミラーは左右にスライドでき、半分は常に開いている状態。カッコいい洗面アイテムなど“魅せ収納”を楽しむ暮らしも提案できる。
まだまだある、ポイントリノベーションのアイデア
1Kの間取りはドアを閉めると閉塞感が生まれがち。細い枠のガラスドアにすれば、視線が抜けて空間がつながり、開放感と広がりを感じる部屋になる。
若い入居者はシャワーだけで入浴を済ませる人が圧倒的。不人気の2点ユニットをシャワーブースに替えれば、余ったスペースに独立洗面台も設置できる。
収納不足の物件に最適。スキマ収納からメイン収納までぴったりサイズにオーダーでき、高さ・奥行も選べる。ワイドな収納なら居室上部の飾り棚にも。