名古屋市では「セーフティーネット住宅」に入居する単身高齢者向けの保険を開始しました。保険料は名古屋市が負担し、戸室内死亡事故の際の原状回復費などを補償してくれるため、大家さんにとって心強いこの保険。「セーフティーネット住宅」のことも含めて、保険の詳しい内容を紹介します。

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この施策のPOINT

1. 名古屋市が保険料を負担。オーナーは無料で加入できる
2. 孤立死保険以外もセーフティネット住宅に対する支援を用意

戸室内死亡事故の損失家賃などを補償

名古屋市では、高齢者など、住宅の確保に配慮が必要な方向けの賃貸住宅（セーフティネット住宅）の登録促進に取り組んでいます。

そのオーナー向けの支援策として、単身高齢者が入居する住まいを対象に「孤立死・残置物に係る包括的損害保険」の提供を開始しました。

「セーフティーネット住宅」とは

セーフティネット住宅とは、住宅確保要配慮者（高齢者・障害者・子育て世帯など）の入居を受け入れる住宅として登録された賃貸住宅のこと。床面積など登録要件があります。住宅確保要配慮者専用の住宅として登録した場合は、住宅改修や家賃減額などの手厚い補助制度が利用できます。

名古屋市のセーフティネット住宅の登録要件など詳細はこちら

保険料は名古屋市が負担。加入は1戸から可能

保険料は名古屋市が負担してくれるので、大家さんの費用負担はありません。登録は1戸から可能です。

住戸内で死亡事故が発生した際、大家さんは家賃損失や原状回復費などの補償を受けられるので、入居者に高齢者を持つ大家さんにとっては、いざという時に心強い保険です。

保険の補償内容と補償額

単身高齢者の戸室内死亡事故を起因として生じた損失に対し、名古屋市が費用を負担してくれます。

家賃損失補償	1カ月あたり5万円まで （縮小填補割合：50％） 賃貸借契約終了の日から12カ月間
原状回復費用補償	合わせて100万円まで
遺品整理等費用補償
建物明け渡し請求訴訟費用

 

保険の申し込み要件

１、賃貸住宅の住戸の所在地が名古屋市内であること
２、名古屋市のセーフティネット住宅に登録済みの住戸
３、保険契約を開始する時点で賃借人が満60歳以上の単身世帯であること

現在高齢者が入居中の住宅も、要件を満たせば加入ができます。

「住まいサポートなごや」で登録と入居後の相談も

保険の申し込みや問い合わせは名古屋市委託の「住まいサポートなごや」が対応。入居中のトラブルなどの相談にも応じてくれます。

「セーフティネット住宅に登録後、保険に加入することで、オーナー様が安心して高齢入居者を受け入れられるよう、支援体制を整えています」（名古屋市 担当の笹岡さん）

保険の申込・問合せは「住まいサポートなごや」まで

電話番号／052-684-8597
受付時間／平日9：00〜17：00
※記事内容や、セーフティネット住宅に関するお問い合わせは名古屋市住宅都市局まで

必要書類のダウンロードはこちら

※この記事内の情報は2023年8月17日時点のものです。

取材・文／藤谷 スミカ

ライタープロフィール
藤谷 スミカ（ふじたに・すみか）
同志社大学文学部英文学科卒。広告制作プロダクション、情報誌出版社を経て、フリーランスのコピーライターとして30余年。ハウスメーカーの実例取材記事、注文住宅、リフォーム、土地活用に関する情報誌の記事、企業PR誌の著名人インタビュー記事、対談記事、企業単行本の執筆等を手がける。

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