相続財産の総額、種類、相続人の最新事情を紹介!故人が生前にやっておいてくれて助かったことは?
「まだまだ元気なのに、縁起でもない…」と、その話題に触れたり、普段から備えておいたりするのがなんとなくためらわれる、遺産や相続関連のこと。とはいえ、一生に何度もあることではないため、いざというときに初めての相続手続きに戸惑う人が多いのも事実です。相続手続きに不安を感じている人のために、相続情報サイト「いい相続」を運営する(株)鎌倉新書が「相続手続きについての実態調査」を実施しました。興味深い内容をピックアップしてご紹介します。
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相続財産の総額は1,000万円未満が最多!現金より土地が多い
調査対象は「いい相続」経由で行政書士や税理士との無料面談を行った全国の20~70代の男女。相続財産の総額については、次のような結果となっています。
全国では「1,000万円未満」が39.8%で最多で、「1,000万円以上~2,000万円未満」、「2,000万円以上~3,000万円未満」「5,000万円~1億円未満」が続きます。
しかし、相続人が都内在住の場合は「2,000万円以上~3,000万円未満」が20.9%で最多となり、「4,000万円以上~5,000万円未満」と「5,000万円~1億円未満」が続くことから、全体的に相続財産が高めとなっていることが分かります。
相続財産の種類は「土地・建物」が9割近くで圧倒的
相続財産の種類は「土地・建物」が最も多く、89.8%にも上りました。続いて「現金・預貯金」が69.0%と、過半数の方は土地と現金を保有しています。
また、1.3%とわずかながら、SuicaやWAON、PayPayなどの電子マネーを相続した人もいました。これからも利用者が増えると予想されるこれらのサービス、相続する金額が小さいと見過ごされてしまう可能性があるため、注意が必要です。
相続人は8割近くが「子」。「姪・甥」という場合も
相続人の続柄については、「子」が最も多く79.3%で、「配偶者」32.8%、「兄弟・姉妹」11.0%、「姪・甥」と「父・母」が同率7.3%で続きます。
相続人が「姪・甥」であった被相続人の69.0%は、亡くなった時点で配偶者がおらず、生涯子供がいなかった「おひとり様」でした。生涯独身者が増え続けている昨今、「子」以外が相続手続きをするケースはますます多くなりそうです。
遺産分割協議書や不動産名義変更はプロに依頼する人が多数
実際に専門家に相続手続きを依頼した方にその内容を聞いたところ、「遺産分割協議書の作成」が最も多く70.9%で、「不動産の名義変更(相続登記)」64.2%、「戸籍収集」60.4%が続きます。
調査では、過半数の方が「相続関係説明図の作成」を依頼していることに注目。「相続関係説明図」とは、亡くなった被相続人と各相続人の関係を一覧にしたもので、これにより戸籍謄本の原本還付を受けることができます。還付により何度も原本を取り寄せなくても済むため、時間的・費用的コストが削減できます。
相続手続きにかかった費用は過半数が30万円未満。ただ、相続税申告ありの場合は多め
相続手続きにかかった費用については、56.5%の人が「30万円未満」と回答。しかし、相続税申告あり、つまり相続財産が3,600万円を超えた人では、「30万円未満」「30~60万円未満」がほぼ3割ずつで、「90万円以上」という人も約2割いました。
また、相続手続きを進めるにあたって大変だったことについては、上位3位が「何をどう進めるべきかを理解するための情報収集」54.3%、「必要な書類が多かったこと」52.8%、「手続きのために時間が取られたこと」43.0%でした。
これらが「金銭的な負担が発生したこと」の28.0%を大幅に上回っていることから、費用よりも労力がかかったことを大変だったと感じている人が多いようです。
生前に故人が「やっておいてくれてよかったこと」1位は「銀行口座の解約」
生前に故人が「やっておいてくれてよかったこと」は、1位が「銀行口座の解約」で40.4%でした。口座名義人が亡くなった場合、銀行口座の解約には被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本や相続人全員の印鑑証明書などの書類が必要になります。
本人が解約するよりも大幅に手間がかかるため、あらかじめ解約手続きを済ませてもらえると助かる、ということでしょう。
2位が「財産がまとめて記録されていた」24.8%、3位が「財産の分け方を事前に意思表示してくれていた」24.1%でした。
相続人が「やっておけばよかった」と後悔することは?
アンケートでは、相続する側が「こうしておけばよかった」と思ったことについても質問しています。
最多は「日頃から相続についてもっと勉強しておくべきだった」、「生前元気なうちに、相続について相談しておけばよかった」が同率で51.6%。過半数の人が、日頃から情報収集をしたり、故人とコミュニケーションをとったりしておけばよかったと後悔しています。
故人との相談はできないケースもあるかもしれませんが、「日頃から相続についてもっと勉強しておくべきだった」については自分次第です。相続に関しては、税制や法律が複雑なうえ、期限のある作業も多く、煩雑を極める相続手続き。せめて、プロの手を借りるべきなのかどうか判断できるくらいの知識は持っておきたいものです。
その他には「WEBサービスや各種パスワードをまとめておいてほしかった」という回答も。相続遺産にも電子マネーが挙がっていましたが、デジタル遺品の取り扱いについては、今後増えることが予想されます。
相続は身内が亡くなって悲しむ間もなく手続き作業が始まる
アンケートでは、「仕事や介護と両立しながらで精神的にきつかった」「相続手続きは思った以上に時間と労力を費やします(抜粋)」という声も。大切な人を亡くした悲しみの中、様々な相続の手続きを行った人も多いようです。
また、一人暮らしの親類が亡くなり、相続財産についての書面もなく、どこにいるかも不明な相続権をもつ人全員の同意を得るのにとても苦労したという人も。
相続手続きについてあらかじめ準備しておけば、その日がきてもバタバタせず、お別れの悲しみをしっかりと心に刻むことができます。送る側も送られる側も、「そのうち」に備えることは、お互いにとっての思いやりと言えるのかもしれません。
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