アパートに住む人は防犯意識が薄いのか?|編集長ブログ
こんにちは。大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」の統括編集長の上田です。今回は「賃貸経営お役立ち情報」です。入居者の防犯意識について、考察していきます。
アパートとマンション、防犯への期待度にはそれぞれ大きく差がある
不動産総合情報サイト「アットホーム」さんの発表した調査結果、「既婚男女の『住宅の防犯意識』」について、ご紹介いたしましょう。1都3県在住の20~50代の既婚男女600名(男性258名、女性342名)を対象にしたアンケートで、賃貸マンション居住者150名、賃貸アパート居住者150名が、回答者に含まれています。
興味深い数値を挙げてみましょう。まず、「アパートとマンションに求められるものの違い」です。女性において、その「違い」が顕著に現れています。
設問:今のお住まいを選んだ時、防犯面(設備・立地等)の重視度はどのくらいでしたか?
これに対し、賃貸アパートに住んでいる女性の
41.7%が、「あまり重視しなかった」
16.7%が、「全く重視しなかった」と、回答しています。
一方、「かなり重視した」は、2.4%、「まあ重視した」は、29.8%合わせて3割ほどです。賃貸アパートに住む女性の過半数以上が、防犯面の充実についてはそれほど気にせずに物件を選んでいると、読み取れる結果が出ています。
一方、賃貸マンションに住む女性・・・となると、様子が大きく異なります。
全く重視しなかった・・・9.8%
あまり重視しなかった・・・22.0%
まあ重視した・・・45.1%
かなり重視した・・・13.4%
まあ重視・かなり重視が、6割に迫り、「全く・あまり重視しなかった」派が、3割近くに下がります。つまり、アパートとは逆の結果です。
女性に関して言えば、アパート居住者とマンション居住者では、物件選びの際における防犯への意識に、大きな違いが見られる・・・そんな様子が示されているこの調査結果です。ですが、だからといって、
「賃貸アパートでは防犯面の充実は考えなくてもいい?」
「防犯設備への投資はムダ?」
なのかというと、それは多分、正解ではないでしょう。
別の設問への回答を見るとそれがわかります。先ほど紹介したとおり、賃貸アパートを選んだ女性の16.7%が、防犯面について「全く重視しなかった」としてはいますが、この16.7%を除いた、他の皆さんのうち、
51.4%が、「治安の良い立地であること」
34.3%が、「物件が2階以上にあること」
を考慮して物件を選んでいるのです。この設問の対象には、防犯面の充実について、
「あまり重視しなかった」・・・41.7%
という皆さんも入っていることを忘れてはいけません。アパートなので、機械設備などの充実には目をつぶるが、「安全な環境選びには気を抜かない」と、いうことでしょうか。
以上、女性の回答に絞って採り上げてみましたが、男性の回答にも、女性と傾向は似ていながら、面白い違いがいくつか見られます。
以下からぜひご覧になってみてください。