一人暮らしに必要不可欠な面積は25平米!東京だと平均家賃はいくら?一番安いのはどこ?
国交省の「住生活基本計画における居住面積水準」において、「健康で文化的な住生活の基本として必要不可欠な住宅の面積」が、単身者の場合は「25平米以上」と決められているのはご存知でしょうか?実際に東京で25平米以上の部屋に住むために必要なお金について、LIFULL HOME'Sが掲載物件のデータをもとに調査しました。
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1人暮らしに必要不可欠!25平米の賃貸住宅の家賃相場は?
国交省が1人暮らしに必要不可欠な面積としている25平米は、畳に変換すると約15.5畳の広さです。
東京23区内で「健康で文化的な住生活を送るのに必要不可欠な広さ」である25平米の部屋に住むための平均家賃は9万1,848円となります。区ごとに安い/高いを上位から抜粋したものが以下の通りです。
1位 | 足立区 | 6万8,880円 |
2位 | 葛飾区 | 6万9,611円 |
3位 | 江戸川区 | 7万338円 |
4位 | 板橋区 | 7万4,610円 |
5位 | 北区 | 7万5,377円 |
21位 | 文京区 | 11万2,421円 |
22位 | 葛飾区 | 12万3,409円 |
23位 | 江戸川区 | 14万1,428円 |
出典:LIFULL HOME’S「東京23区 25平米の平均家賃ランキング」
足立区と港区、25平米の平均家賃相場の差はなんと7万2,548円!
25平米の賃貸住宅で家賃相場の平均が最も安いのは足立区で6万8,880円。23区内で「健康で文化的な住生活を送るのに必要不可欠な広さ」を確保するなら、少なくともこのぐらいの家賃は必要ということになります。
しかし、最も高い港区は14万1,428円と、足立区の倍以上。23区内といっても、エリアによって大きな差があるのが分かります。
収入がいくらあれば25平米以上の部屋に住める?
それでは、どのくらいの収入があれば「健康で文化的な住生活を送るのに必要不可欠な広さ」である25平米の部屋に住めるのでしょうか。
総務省統計局の2021年「家計調査」によると、賃貸物件で一人暮らしをする人の家賃を除く1カ月当たりの生活費は12万8,323円。上記に平均家賃を足すと毎月だいたい20~27万円。それに貯金や急な出費などを加えて余裕のある収入が必要ということになります。
手取り1/3基準に当てはめて算出!25平米以上の部屋に住むために必要な年収は?
ちなみに、家賃の目安としてよく言われるのが「手取りの3分の1以内」。手取りは給与から税金・社会保険料などを控除したもので、だいたい給与の80%程度です。
先ほどの平均家賃をもとに手取り1/3以内に当てはめた場合、25平米の賃貸住宅で最も家賃相場の安い足立区で手取り月収20万6,639円、手取り年収247万9,664円が必要となります。
港区では手取り月収42万4,286円、手取り年収509万1,407円。国税庁のデータをもとに算出した年齢ごとの平均収入と照らし合わせると、東京都の40歳以上並の収入が必要ということになります。
広い大豪邸ではなく「健康で文化的な住生活を送るのに必要不可欠な広さ」であっても、東京の都心部で「健康で文化的な住生活」を確保できる人は限られていることになります。
東京都の市部、近郊県なら25平米に住むハードルがやや下がる
市によっては23区より25平米の家賃相場が高い場合も
家賃水準の高い23区から離れて、もう少し郊外の賃貸住宅であればどうでしょうか。東京都市部の平均家賃相場は6万4,714円で、23区より2万5,000円ほど安くなります。
とはいえ、武蔵野市、調布市、狛江市、三鷹市などは7万円を超えており、足立区や葛飾区よりも高くなっています。最も安いのが東大和市の3万5,333円ですが、物件数自体は限られてくる可能性も。
対象エリアを広げれば家賃は安くなる
千葉、埼玉、神奈川県まで範囲を広げてみると、市区町村TOP30の平均は5万907円。東京都と比べると手が届きやすくなります。広さも確保しつつリーズナブルに部屋を借りるには、エリアを広げるのがかなり有効であることが分かります。
家賃を抑えるポイントは?25平米なくても住める条件
広さだけじゃない!部屋探しのポイント
調査を実施したLIFULL HOME’Sでは、物件を探すときに広さ以外で気を付けたいポイントについてもアドバイスしています。
まずは立地。都心部は郊外に比べて家賃が高く、快速や急行などが停車する駅や乗り入れ路線が多い駅は、家賃が高くなる傾向に。家賃を抑えるためには、各駅停車しか停車しない駅や、駅までの徒歩所要時間を少し長く設定し直すことをおすすめしています。
築年数については、古くなるほど家賃は安くなるものの、リフォーム・リノベーションによって室内はきれいな物件も多くあることに言及。「築古物件を狙ってみるのもひとつの方法」としています。
設備は「必要な設備」と「あればうれしい設備」「不要な設備」をきちんと分けて優先順位を考えておくことや、25平米未満でもロフトがある物件はスペースを広く使えるとアドバイス。この他、1階や中部屋は家賃を抑えられる可能性があることにも触れています。
築古物件を所有していて空室にお悩みの賃貸オーナーも、上記の内容を参考にすれば改善できる可能性が高まります。
25平米なくてもOKな場合も
さらに、国交省の水準では、以下のような場合には25平米未満でも1人暮らしに適するとしています。
①単身の学生、単身赴任者等であって比較的短期間の居住を前提とした面積が確保されている場合
②適切な規模の共用の台所及び浴室があり、各個室に専用のミニキッチン、水洗便所及び洗面所が確保され、上記の面積から共用化した機能・設備に相当する面積を減じた面積が個室部分で確保されている場合
学生や単身赴任での一時的な住まいや、シェアハウスや寮のようにプライベート空間と共有スペースが分かれている場合には、25平米未満でも問題がないということになります。
物件や間取りによっても広さの感じ方は違い、そもそも住まいにおいて何を優先すべきかは人それぞれ。25平米未満の部屋でも、心地良い住環境をつくり出すことは十分可能です。
25平米未満の物件をお持ちの大家さんは、いま一度、家賃、設備、空間の使い方などを見直してみると、入居者からの反響アップにつながるかもしれません。ぜひ参考にしてみてください。
※この記事内の情報は2023年5月23日時点のものです。
取材・文/石垣 光子
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