要注意・不動産会社が勝手に更新手数料を取っていた!|編集長ブログ

その他
この記事が気になる

【この記事が気になるとは】
会員様限定のサービスです。 会員の方は、「ログインする」そうでない方は、
会員登録して再度アクセスしてください。

ログインする ⁄  会員登録する
閉じる
公開日:2011年10月19日
更新日:2019年12月12日

対策として、まず「更新料の廃止」を検討してみる

ひとつめのご提案は、「更新料を廃止する」

賃料1ヶ月分の更新料・・・とはいっても、多くの場合、これまでにも触れましたが、「その半分を不動産会社へ事務手数料として渡す」約束になっているのが現状です。

特に、空室が出ると苦戦が予想される物件の場合、更新料をきっかけとして、空室が生じる可能性に怯えるよりは、0.5ヶ月分の収入はすっぱりとあきらめ、「契約更新をゼロ」にする。そのことで、各入居者にはなるべく長期にわたって住んでもらうことを期待する。こちらの方が、得策といえるかもしれません。

ただし、この方法にはハードルが存在します。管理会社に更新手続きを委託している場合、管理会社が「更新料ゼロ」を拒むと思われることです。更新手続きの事務手数料は、2年に1度の家賃の半月分といっても、管理会社にとって大切な収入源です。

平均家賃7万円で1000戸を管理していれば、退去や空室がないと仮定した場合、管理会社が手に入れる事務手数料は年間1750万円です。(1000戸÷2年に1度×事務手数料3.5万円=1750万円)

これまで通り管理会社に管理を委託しつつ、更新料を廃止したいという場合、「今後の更新事務に対する報酬をどうするか?」話し合わなければならないことになるはずです。

入居者に別途、更新事務手数料だけを求めるという手も考えられます。たとえば更新料を0.5ヶ月分とするなどです。あるいは、財布の痛む話ですが、入居者からはもらわずに、オーナーさんが、不動産会社に手数料を払う、という方法もあります。

「契約更新は不動産会社を通さずに行う」

ふたつめのご提案は、「契約更新は不動産会社を通さずに行う」

オーナーさんが直接、自ら入居者と連絡を取り合って、更新手続きをおこない、不動産会社はこれにかかわらない方法です。よって、不動産会社への手数料云々・・・といったものは、一切何も生じません。

この実現は、自主管理のオーナーさんにしか無理かもしれませんが、契約更新を不動産会社を通さずに行うことで、更新料をゼロにすることが容易になります。

不動産会社を通さず、更新料をゼロにすれば、
「更新料が入居者退去のきっかけとなる懸念」
「不動産会社による入居者からの手数料無断徴収への心配」
いずれもが、完全に解消されるかたちとなるわけです。

もちろん、契約更新しようとしている入居者がどんな人かによっては、やはり、間に第三者を立てた方がよいこともありますが、通常、そうした例は多くないでしょう。

一方で、更新にかかわる実作業といえば、意外と簡単なもの。新しい契約書をつくることくらいです。

しかも現在は、標準的な契約書のひながたをインターネット等で入手することも容易。こんなことを書くと、不動産会社さんに怒られるかもしれませんが、実際にやってみれば、さほど難しくはありません。これは、自主管理オーナーである私が、実際にやってみての感想です。

ところで、(2)の「契約更新は不動産会社を通さずに行う」を選択する場合、当然のことですが、必ず(1)の「更新料を廃止する」を組み合わせなければならないわけではないのです。更新料を設定しても、もちろん構いません。

その場合は、これももちろんのこと、全額をオーナーさんがいただくことになります。たとえば更新料を0.5か月分にしてそれをオーナーさんが全額受け取るのも、ひとつの方策かと思います。

この記事をシェアする

関連する企業レポート

関連するセミナー・イベント

関連する記事