空き家にかかっている固定資産税は平均15.5万円!なぜこんなに高い?経験者104人のリアルな声

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公開日:2026年1月8日
更新日:2026年1月8日
空き家にかかっている固定資産税は平均15.5万円!なぜこんなに高い?経験者104人のリアルな声1

核家族化が進んだことで、誰もが「空き家」を所有するリスクを抱える昨今。この空き家の保有につきまとうのが、維持費の問題です。なかでも「固定資産税」に悩む人は少なくありません。では、実際に空き家を所有している人は、固定資産税としてどれくらいの金額を負担しているのでしょうか。(株)AlbaLinkが実施した空き家を所有した経験がある104人へのアンケート調査の結果をもとに、固定資産税の負担額や困りごとについて見ていきましょう。

空き家にかかる固定資産税、平均は「15.5万円」

空き家にかかっている固定資産税は平均15.5万円!なぜこんなに高い?経験者104人のリアルな声2

画像引用元:【空き家の固定資産税いくら払ってる?】経験者104人アンケート調査|株式会社AlbaLink

空き家の所有経験がある104人に、固定資産税の金額を聞いたところ、その平均額は「15.5万円」でした。

ただ、分布を見てみると、最多は「5万円超~10万円以下(38.5%)」となっており、10万円以下の人が約4人に3人にあたる「74.1%」を占める結果となっています。

その一方、「50万円」や「100万円」など、高額な固定資産税を払っている人もおり、固定資産税は立地や土地の面積、建物の有無、築年数などによって異なるため、その差は大きくなりました。

75%が『高い』と感じる固定資産税、その理由は?

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画像引用元:【空き家の固定資産税いくら払ってる?】経験者104人アンケート調査|株式会社AlbaLink

金額はブレ幅の大きい結果となった固定資産税ですが、実際に支払っている人たちにとっては、どれくらいの負担感なのかを聞いています。

1位の「やや高いと感じる(42.3%)」と2位の「とても高いと感じる(32.7)」を合わせた、実に4人中3人にあたる75.0%の人たちにとって、固定資産税は「高い」と感じるものであるという結果となりました。

さらに「妥当と感じる」と答えた人は22.1%いましたが、「安いと感じる」と答えた人は、わずかに2.9%という結果に。空き家の固定資産税については、負担感や納得できない気持ちが大きいことがわかります。

特に、「固定資産税は年間4万円。再建築できないため、売却できないような無価値の土地なのに、税金だけをとられるのはおかしいと思う(60代以上・男性)」など、税額自体は特段に高いわけではないものの、ただ所有しているだけでお金がかかるといったケースでは、納得するのは難しいでしょう。

節税するなら分筆・売却!知っておきたい特例も

空き家にかかっている固定資産税は平均15.5万円!なぜこんなに高い?経験者104人のリアルな声2

ここで、「高い」と感じる人が多数を占める空き家の固定資産税について、節税対策として考えられることあるのかを見ていきましょう。

まずは「土地の分筆・売却」です。相続した空き家が大きかった場合などに有効な手段で、土地の一部分を分筆して隣家などへ売却する方法です。固定資産税は一筆で課税計算されるため、分筆することで税額を減らせます。ただし、分筆するためには確定測量と分筆登記費用がかかるため、固定資産税の減額に見合った支出になるのか検証する必要があります。

次に、「小規模宅地の特例」を利用する方法です。これは200㎡以下の土地に対する優遇措置で、適用されれば課税額が6分の1になります。また、200㎡を超える部分については一般住宅用地となり、課税額は3分の1になります。ただし、これは土地の上に建物がある場合のみで、もし建物を解体してしまえば、この特例は適用されず、最大で6倍の固定資産税がかかることにもなるので注意が必要です。

相続でもめる!固定資産税の負担問題

さらに、「空き家を相続し、固定資産税を払うにあたって困ったことは?」とも質問しています。

空き家にかかっている固定資産税は平均15.5万円!なぜこんなに高い?経験者104人のリアルな声2

画像引用元:【空き家の固定資産税いくら払ってる?】経験者104人アンケート調査|株式会社AlbaLink

1位は「誰が払うかで揉めた」です。

「誰が支払うかで兄弟げんかになった(40代・女性)」と、そもそも誰が払うのかで揉めたケースや、「兄弟間で税金の負担割合をどうするかで意見が分かれ、話し合いに時間がかかりました(30代・男性)」というように按分すると決めたものの、その割合で揉めるなど、様々なケースがあるようです。

不動産の名義人だった親が亡くなって相続が発生する場合、固定資産税の納税義務は相続人全員に発生します。そのため「便宜上名義は自分にしたけど、実際には自分も住んでいないし、兄弟姉妹にも相応の負担をしてほしい」といった主張が裏にあるのではと想像できます。

名義変更は想像以上にハードという声が多数

2位は「名義変更が大変だった」です。

「名義変更の手続きが複雑で、役所への申請や必要書類をそろえるのに時間がかかりました(40代・女性)」との声に代表されるように、相続登記の手続きは素人には煩雑で難しいものとの意見は少なくありません。

さらに、「相続した際、固定資産税の支払い名義を複数いる相続人全員の名義に変更する手続きが非常に面倒でした。また納税通知書は代表者の一人に送られてくるため、他の相続人に都度連絡を取り、税金の分担と送金を依頼しなければならないのが煩雑で、毎年負担になっています(50代・女性)」というように、複数の相続人で空き家を相続する(共同名義にする)場合には、書類が多くなってなおさら大変なようです。

相続登記の手続きが難しくて大変な場合には、司法書士などに相談することも検討しましょう。

年間15万円の重圧…負担感のリアル

3位は「金額が負担になる」です。

空き家にかかっている固定資産税は平均15.5万円!なぜこんなに高い?経験者104人のリアルな声2

「年間15万円。持ち家の固定資産税支払いと重なるので、出費が多いときには困ったことがある(40代・女性)」というように、年4回の分割ではなく一括払い、かつ複数の物件を所有する場合では、納税時期の負担はかなり大きなものになります。

「年間6万円。生活費を圧迫する(20代・女性)」など、比較的少ない金額であっても、実際に請求が来ると「痛い」と感じる人も少なくないようです。

売れない空き家、終わらない税負担

4位は「支払いが続く」です。

固定資産税は空き家を所有し続ける限り、支払い義務が発生します。「売りに出しているが売れないので、固定資産税を払い続ける必要がある(50代・女性)」のように、特に空き家を手放したいけどなかなか売れないといった場合はお金だけがかかり続ける状況のため、終わりが見えない借金を返済し続けているかのようです。

また「いつまで払い続けるのか踏ん切りがつかなかった(60代以上・女性)」との声からは、固定資産税の負担を理由に空き家を処分したいけど、思い入れがあって決心がつかない人が少なからずいたことが推測できます。

住んでいないのに税金?納得できない声多数

5位は「住んでいないのに払う」です。

これは固定資産税そのものに対する不満といっていいかもしれません。「住んでいないのに税金が発生する(50代・女性)」「空き家なのに払わなきゃいけないこと(50代・男性)」「長年誰も住んでいないのに、固定資産税だけ払わなければいけないことでした(60代以上・男性)」など、税金を払うこと自体に納得していない感じが、これらのコメントからにじみ出ています。

さらに、「再建築不可」「見向きもされないような土地」といった、処分しようにもできないような空き家の場合、その理不尽さはさらに増すことでしょう。

まとめ

空き家にかかっている固定資産税は平均15.5万円!なぜこんなに高い?経験者104人のリアルな声2

核家族化や高齢化を背景に、誰もが直面する可能性のある「空き家問題」。なかでも所有者を悩ませているのが固定資産税の負担です。今回の調査によると、空き家にかかる固定資産税の平均額は年間15.5万円、金額のボリュームゾーンでは10万円以下が7割超を占めるものの、75.0%の人がその金額について「高い」と感じているなど、負担感の大きさが浮き彫りになっています。

固定資産税で困ったことの1位は「誰が払うかで揉めた」で、相続をきっかけに兄弟姉妹間で負担割合を巡るトラブルが生じるケースが多く見られました。続いて「名義変更の手続きが大変」「金額そのものが負担」といった声も多く、税額以上に手続きや心理的ストレスが重荷となっている実態がうかがえます。

また、「売れないため支払いが続く」「住んでいないのに払うことに納得できない」といった不満も目立ちました。固定資産税の負担は、空き家を所有する限り続きます。節税策や売却、活用の検討を早めに始めることが、将来の負担を減らす第一歩です。オーナーにとっては、専門家への相談や市場動向の把握が、資産を守るための重要な行動です。

※この記事内のデータ、数値などに関する情報は2026年1月7日時点のものです。

取材・文/御坂 真琴

ライタープロフィール
御坂 真琴(みさか・まこと)
情報誌制作会社に25年勤務。新築、土地活用、リフォームなど、住宅分野に関わるプリプレス工程の制作進行から誌面制作のディレクター・ライターを経てフリーランスに。ハウスメーカーから地場の工務店、リフォーム会社の実例取材・執筆のほか、販売促進ツールなどの制作を手がける。

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