東京が世界都市ランキング2位に浮上!賃貸経営・不動産投資の視点で読み解く5つの意味

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公開日:2026年1月28日
更新日:2026年1月28日
東京が世界都市ランキング2位に浮上!賃貸経営・不動産投資の視点で読み解く5つの意味1

東京が「世界の都市総合力ランキング(GPCI2025)」(森記念財団都市戦略研究所調べ)で初の2位に浮上しました。評価されたのは住みやすさ、文化的魅力、環境対応など、都市としての総合力。この“都市力の向上”は、賃貸需要の底堅さ、海外投資マネーの流入、企業集積の加速など、オーナーにとって直接的な影響を持つ要素ばかりです。GPCI2025の結果が、今後の賃貸住宅経営と不動産投資にどのような意味を持つのかを、5つの視点から整理していきます。

東京がGPCI2025で初の世界2位に。評価が大きく伸びた3つの分野

東京が世界都市ランキング2位に浮上!賃貸経営・不動産投資の視点で読み解く5つの意味2

森記念財団都市戦略研究所が2025年12月に発表した「世界の都市総合力ランキング(GPCI)2025」で2016年以来9年ぶりにトップ5の順位が変動し、東京はニューヨークを上回り、初めて総合2位に躍進。1位はロンドン、3位がニューヨーク、4位パリ、5位シンガポールという結果となりました。

同ランキングは、「経済」「研究・開発」「文化・交流」「居住」「環境」「交通・アクセス」の6分野で都市の魅力を評価しています。その中の「居住」では、飲食店や小売店舗の多さなど生活利便性に加えて、物価水準の低さが相対的に改善した点などが評価され、初の1位を獲得しました。

また「文化・交流」が2位、「研究・開発」が3位、「交通・アクセス」が6位と、総じて上位を維持。特に「環境」では新規指標の企業のサステナビリティ評価などにより、18位から7位へ大きく順位を伸ばしました。

一方で、「経済」は12位に下落。賃金水準や職場環境の充実度、優秀な人材確保といった、ビジネス面での課題が、改めて浮き彫りになった形です。

では、今回の世界都市ランキング結果が賃貸市場や不動産投資にどのような影響をもたらすのか。5つの視点から見ていきます。

①「住みたい都市」への評価上昇は、賃貸需要の底堅さを支える

東京が世界都市ランキング2位に浮上!賃貸経営・不動産投資の視点で読み解く5つの意味2

賃貸住宅の経営における最大のリスクは、言うまでもなく需要が途切れることにあります。その点、世界都市ランキングで上位に位置づけられる東京は、国内外から人を引き寄せ続ける構造を持つ都市と言えます。

このランキングは、経済規模に加え、居住性・交通利便性・文化面など“住む都市としての総合力”を多角的に評価するものです。そのため東京が2位に浮上したという事実は、単に働く都市としてだけでなく、暮らす都市としても高く評価されたことを意味しています。

人口減少が進む日本においても、東京圏では転入超過が続いており、単身者や共働き世帯、外国人居住者の流入は今後も見込まれています。東京圏が人を惹きつけ続ける構造が強まっていることは、賃貸経営にとっても“空室が出にくい環境が続く”という安心材料になります。

②海外マネー流入の追い風に。物件価格の下支え要因に

世界都市ランキングの上位都市は、国際的な投資対象としても注目されています。東京はこれまでも円安を背景に、海外投資家から「安全性が高く、相対的に割安な不動産市場」として評価されてきました。

今回のランキング2位という結果は、そうした評価を裏付ける材料となり、海外マネーの流入をさらに後押しする材料となります。不動産投資の視点では、今後は物件価格が下がりにくくなり、特に好立地物件の希少性がさらに高まる可能性があります。

一方で、取得価格の上昇は利回りの低下を招きかねません。今後は「安く買う」ことよりも、「賃料が安定して取れる物件をどう選ぶか」という視点が、これまで以上に重要となってきます。

③企業の集積が生み出す“途切れにくい”賃貸のニーズ

東京が世界都市ランキング2位に浮上!賃貸経営・不動産投資の視点で読み解く5つの意味2

世界都市として評価される背景には、企業活動の集積が欠かせません。東京には国内企業はもちろん、外資系企業のアジア拠点や研究開発拠点も数多く集まっています。

企業が集まれば、当然ながらそこには雇用が生まれます。転勤者や若手社員、外国人の働き手など、一定期間は賃貸住宅を必要とする層が継続的に発生します。この点は、賃貸市場にとって大きな強みと言えるでしょう。

特に駅近や主要沿線のシングル向けの物件などは、賃料が高めでも選ばれやすく、需給が崩れにくい傾向があります。人口の多寡だけでなく、「どのような働き手が集まる都市か」という視点で見ても、東京の賃貸市場は引き続き堅調に推移すると予想されます。

④都市インフラへの継続投資が中長期の地価・賃料を押し上げる

東京が世界都市ランキング2位に浮上!賃貸経営・不動産投資の視点で読み解く5つの意味2

このランキングの発表以前から、東京では世界都市としての地位を維持するため、再開発や交通インフラ整備、防災・環境対策などへの投資が継続的に行われています。こうした都市整備は、周辺エリアのイメージや利便性をさらに高め、結果として賃料水準や入居者層に変化をもたらします。

再開発予定地や新線計画のあるエリアは、将来の賃貸需要を先読みするうえでとても重要です。短期的な利回りだけで判断するのではなく、「10年後も選ばれる立地かどうか」を見極める視点は、これからの賃貸経営には欠かせません。

⑤競争激化の東京で物件が選ばれるための“経営力”とは

東京が世界都市ランキングの2位に躍進したことで、賃貸住宅経営や不動産投資の環境は、引き続き恵まれた状況にあると言えます。しかしその一方で、競争が激しさを増していることも事実です。

立地の良さだけで入居が埋まる時代ではなくなりつつあり、設備・管理品質・間取りなど“選ばれる理由づくり”がより重要になっています。これからは、入居者ニーズに合った設備や間取り、管理品質の高さ、長期保有を前提とした資金計画など、より「経営」に近い視点が求められます。

世界から選ばれる都市・東京は、チャンスの多い市場であると同時に、選ばれない物件が早期に淘汰される市場でもあります。都市の評価という追い風をどう生かすか。その答えは、「所有すること」ではなく、「どう運用するか」にあると言えるでしょう。

まとめ

東京は国内外から人や企業を引き寄せ続ける構造を持ち、人口減少が進む日本においても、賃貸需要の持続性が期待できる都市です。単身者や共働き世帯、その中でも外国人居住者の流入は、高齢者とともに賃貸市場の安定に欠かせない属性と言えます。

また、世界都市としての評価は海外投資マネーの流入を後押しし、不動産価格や賃料水準の下支え要因にもなります。一方で、物件取得価格の上昇を踏まえると、今後は価格だけに着目するのではなく、安定して賃料を確保できる立地や物件を見極める視点がより重要になります。

再開発や都市インフラへの投資が続く東京では、長期的に選ばれるエリアを見据えた賃貸経営と不動産投資が、これからの成否を分けるポイントとなるでしょう。

※この記事内のデータ、数値などに関する情報は2025年12月時点のものです。

取材・文/御坂 真琴

ライタープロフィール
御坂 真琴(みさか・まこと)
情報誌制作会社に25年勤務。新築、土地活用、リフォームなど、住宅分野に関わるプリプレス工程の制作進行から誌面制作のディレクター・ライターを経てフリーランスに。ハウスメーカーから地場の工務店、リフォーム会社の実例取材・執筆のほか、販売促進ツールなどの制作を手がける。

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