心理的瑕疵物件のレベル、どこまで許容できる?「事故物件」「訳アリ物件」についての一般的な認識とは

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公開日:2022年11月16日
更新日:2022年11月16日
心理的瑕疵物件のレベル、どこまで許容できる?「事故物件」「訳アリ物件」についての一般的な認識とは1

「訳アリ物件買取PRO」を運営する(株)AlbaLinkが、全国の男女500名に「許容できる心理的瑕疵物件のレベル」についてアンケート調査を実施。売買や賃貸の際に心理的なハードルがある物件、いわゆる「事故物件」「訳アリ物件」についての一般的な認識を探っています。どこまでなら許容できるのか、境界線を調査データから紹介します。

心理的瑕疵物件への入居に「とても抵抗がある」「やや抵抗がある」人が85.8%

最初に「心理的瑕疵物件に住むことへの抵抗感」を聞いたところ、「とても抵抗がある」と答えた人が62.4%で、「やや抵抗がある」が23.4%。合わせて85.8%と、8割以上が「抵抗がある」と答えています。

「あまり抵抗がない」11.2%、「全く抵抗がない」3.0%と比較しても、多くの人が「心理的瑕疵物件には住みたくない」と考えているようです。

男女別で比較したところ、以下のような差が出ました。

女性   とても抵抗がある 68.8%
 やや抵抗がある 22.6%
男性   とても抵抗がある 49.0%
 やや抵抗がある 25.2%

 

「とても抵抗がある」「やや抵抗がある」と答えた女性は合わせて91.4%で、男性の74.2%に比べて、17.2%も多くなります。女性の方が心理的瑕疵物件に対する抵抗が大きいようです。

抵抗がある人は、実害や霊感がなくても気になる

心理的瑕疵物件のレベル、どこまで許容できる?「事故物件」「訳アリ物件」についての一般的な認識とは2

「抵抗がある」という人のフリーコメントを抜粋すると、以下のようなものがありました。

  • 怖がりなので、心理的瑕疵物件だと「お皿が落ちた」「電球が切れた」といった些細なことも「瑕疵物件のせいだ」と思ってしまい、生活にならないと思う
  • 家には安らぎを求めるので、「治安が悪そう」「怖いな」と思ってしまう物件には住みたくない
  • 単純に怖い。病死や孤独死なら仕方ないとも思いますが、やはり知ってしまうと契約する気にはなれません

 

実害はなくても気になってしまい、安らげないという声が多いようです。抵抗がある人は幽霊や心霊現象を信じているかいないかに関わらず、「心理的瑕疵物件では気持ちよく過ごせない」と感じていることが分かりました。

また、自分が「怖がり」「神経質」であるため、というコメントも目立っています。

抵抗がない人は、安さなどにメリットを感じている

心理的瑕疵物件のレベル、どこまで許容できる?「事故物件」「訳アリ物件」についての一般的な認識とは2

逆に、心理的瑕疵物件に対して「抵抗がない」という人のフリーコメントは、以下の通りとなっています。(抜粋)

  • 幽霊を信じていないからです
  • 相場より安く住めるのは魅力
  • きれいにクリーニングされていたら気にしないです。どこでも人は死ぬし、霊感などまったくないためです
  • 心霊現象が大好きなので本当に心霊現象が現れるのか見てみたい
  • 貸主が最低限の「お祓い」などはしていると思うので

 

心理的瑕疵物件は家賃や売値が安く設定されることも多いため、「安いからメリットがある」といった意見が目立ちました。中には、少数ながら「心霊現象が見たい」という人も。

また、「気にしていたら、どこにも住めない」という人もいました。

実際、国土交通省のガイドラインで、賃貸物件における心理的瑕疵(自殺や死亡事故など)を告知すべきなのは瑕疵発生から3年間と定められています。

「そのため、それ以前に発生した瑕疵については教えてもらえないこともあるため、知らないまま気にせず住んでいる可能性もある」とまとめています。

心理的瑕疵の内容は「いずれも許容できない」が最多

「許容できる心理的瑕疵物件」を複数回答で聞いたところ、以下の通りとなりました。

◎許容できる心理的瑕疵物件(500人中)

1位 いずれも許容できない 289人
2位 周辺に嫌悪施設 147人
3位 孤独死(特殊清掃済み) 96人
4位 事故死 89人
5位 孤独死(死後数日以内) 74人
6位 自殺 63人
7位 火災(焼死) 57人
8位 周辺に反社会勢力の拠点 45人
9位 殺人 42人

 

1位になったのは「いずれも許容できない(289人)」で、ほぼ3人に2人が「全部NG」ということになります。

「何もないなら、何もない方がいい」というフリーコメントにもある通り、ないに越したことはない、という意見が多数のようです。

許容度が高い心理的瑕疵は「実害による」という人が多い

2位以下は、順位が高いほど「許容度が高い=まだ許せると考えている人が多い」順となります。

2位「周辺に嫌悪施設がある」は、「墓地」「火葬場」「遊戯施設」「工場」などが近くにある物件を指します。これらの物件は「何となくイメージが悪い」と敬遠されることもありますが、「騒音や悪臭などの実害が少なければ問題ない」というコメントの通り、実害の内容や程度を気にする人が多いようです。

3位の「孤独死(特殊清掃済み)」も、部屋にシミや臭いなどの物理的な問題がなければ気にしない人も多く、事件性がないため「孤独死なら怨念が少なそう」という回答も少なくなかったようです。

4位の「事故死」も同様に「不慮の事故なら気にならない」、5位「孤独死(死後数日以内)」にも「よくありそう」というコメントが。なお、特殊清掃が不要だった不慮の事故や孤独死であれば、賃貸・売買契約時に心理的瑕疵の告知はしなくてもよい、とされています。

許容できない心理的瑕疵は、治安の悪さとも関連

最も許容できない人が多いのは、「周辺に反社会的勢力の拠点がある」「殺人」でした。「部屋自体の心理的瑕疵は許容できても、治安の悪さは避けたい」と考える人が多い、と同調査では推測しています。

しかし、「以前、反社会的勢力の拠点近くに住んでおり、事件は多少あったが、警察が巡回を強化していて安心できる部分もあった」というコメントも。「関わらなければ大丈夫」「拠点周辺は警察が警戒しているので、一般人に危害が及ぶことは少ないはず」という意見も目立ち、家や部屋自体に影響がなければ気にしない人も多いようです。

殺人についても「基本気にしないが、事件から間がなく関係者やマスコミがうろつく状態なら許容範囲外」と、「生活に実害があるかどうか」を気にするコメントが見られました。

心理的瑕疵の許容範囲は人それぞれ。ガイドラインは要確認

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アンケートの結果から、心理的瑕疵物件に抵抗感を抱く人が多数いることが分かりました。

しかし、「人が死んだ部屋は絶対無理」という人から「死因によっては許容できる」、「実害がなければOK」という人までかなり幅広く、その許容範囲は一概にはいえないことも明らかに。

「なにもなければないに越したことはない」のはもちろんですが、どこまでを気にするかは人によってさまざま。同調査では、神経質な人や怖がりな人は物件の安さに飛びつかず、まず理由を探ってみることを勧めています。

告知についても、ガイドラインで定められている範囲はしっかり認識したうえで、物件の実状把握や相手に合わせた対応がより求められているのかもしれません。

詳しい調査データはこちらから確認できます
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