信託銀行の仕組みを活用してスムーズな相続の計画を

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信託銀行・信託会社の仕組みを知っていますか?主に「金銭の管理・運用」や「遺言書の作成〜執行」を依頼することで、財産を預けて管理運用してもらい、家族へ引き継いだり相続に関連するさまざまなサポートが受けられます。上手に活用して相続リスクを減らしましょう。

家族に引き継ぐ資産運用「遺言代用信託」

信託銀行といえば富裕層向けにオーダーメイドの資産管理を提供するイメージが強かった。しかし「管理手数料をゼロまたは非常に低く設定した『遺言代用信託』が登場し、利用者が急増しています」(信託協会広報担当者)

意思能力のあるうちにオーナー本人(委託者・受益者)が信託銀行など(受託者)と契約し、生存中には自分のために財産を管理運用してもらい、亡くなった後は生前に指定した家族(受益者)が信託財産を引き継ぎ、一括や年金形式で受け取るというもの。

いざという時もすぐに必要となる葬儀費用などを一時金として受け取れる。預ける財産は金銭が基本で、金銭信託で運用される。金融庁の監督を受ける信託銀行などが扱う商品なので、安心して信託できる。

「信託銀行で扱っている金銭信託は、資産運用の状況により、万が一、信託財産が元本を下回る場合でも、信託銀行が元本を補てんします。また、預けた財産は預金保険の対象ですし、信託銀行の財産とは別に管理されるため、仮に信託銀行が倒産しても、財産は保全されるので安心です」(同担当者)

信託財産の最低単位や信託期間の上限は、信託銀行などによって異なるので、内容を比較して自分に合ったものを選ぶといいだろう。

スムーズな相続を支援する「遺言信託」など相続関連業務

信託銀行などが遺言書の作成サポートから、遺言書の保管、相続発生後の遺言執行業務を行うのが「遺言信託」。相続財産目録の作成、遺産分割手続きなど、相続関連業務にも対応している。

なお、信託銀行などによっては、海外資産は扱えない、子の認知など身分に関する事項は扱えない、遺産分割の紛争がある場合は執行者となれない、といった制約もあるようなので、契約内容をよく確認しておくことが大切だ。

認知症になったら財産を信託で保全「後見制度支援信託」

信託を活用して、法定後見制度による被後見人の財産を保全するもので、裁判所が後見人に信託での財産管理を指示する。

特徴は、生活費などの一定金額は、信託銀行から定期的に交付され、入院費など臨時に必要な金銭は、裁判所の指示書がないと引き出せないこと。後見人による不正支出を防ぎ、財産を安心・安全に保全できる。

※この記事内のデータ、数値などに関しては2017年3月6日時点の情報です。

取材・文/木村 元紀 イラスト/高村あゆみ

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