低予算で賃貸マンション・アパートの収納力を増やす!プチリノベのノウハウ
大規模なリフォーム・リノベをしなくても、低コストのアイテムを駆使することで、収納力不足の問題は解決できます。昔の収納は押し入れやタンスのように、中身が見えないよう「隠す」収納が一般的でしたが、今はむしろ「見せる」収納が好まれるのがポイントです。
ターゲットを明確にし、「隠す」収納から「見せる」収納へ
空室があっても大規模なリフォーム・リノベーションをするほど予算に余裕がない場合は、低コストでも効果が期待できるプチリフォーム・リノベを検討しましょう。居室の収納力不足の問題も、低コストのアイテムを駆使することで解決できます。
収納を増やす方法|デッドスペースの活用
収納を増やす最も手軽な方法は、室内のあまり利用されなそうなデッドスペースを探し、横板だけの棚をつくることです。これなら、工事費用もわずかで済みます。例えばトイレの上や洗面台の上、キッチンなどの壁に設計の関係で窪みができていたら、板を渡して棚にします。特にキッチン周りは、調味料が置ける程度の狭いスペースでも、棚があると重宝します。
また、天井近くの壁もデッドスペースなので、市販の壁掛けタイプの棚を取り付けると有効活用できます。ただ、壁の材質や柱の有無によって取り付けできない場合もあるので、施工会社やリフォーム会社に確認しましょう。
より本格的な収納対策|壁一面を棚に
より本格的な収納対策としては、壁一面全てを棚にリフォームする方法もあります。その場合、扉や引き戸付きの棚にしてしまうと部屋が狭く感じられるので、横板があるだけの陳列棚スタイルがおすすめです。昔の収納は押し入れやタンスのように、中身が見えないように「隠す」収納が一般的でしたが、今はむしろ「見せる」収納が好まれています。
扉がないので部屋が広く感じられる
写真提供:東京R不動産 株式会社スピーク
撮影:大倉英揮(黒目写真館)
例えば、近年は本好きな人をターゲットにした、壁一面に本棚を造作したワンルームの物件が人気です。
一人暮らしの女性に本棚の組み立ては大変な上、次に引っ越した時に、その本棚が使えるかどうかはわかりません。大きな備え付けの本棚が部屋にあれば、本好きの人にとっては大きな魅力となります。
このように特定の人をターゲットにして設備を検討すれば、入居者に長く愛される物件を作ることができます。
女性を中心にニーズが高いのが、クローゼットです。服を収納するスペースに困っている人は多く、「部屋は狭くてもクローゼットは欲しい」という声が多いです。押し入れがあればクローゼットに改造しましょう。また、女性は靴をたくさん持っている人が多いので、シューズケースも大型が喜ばれます。造り付けのものが小さければ、大型にリフォームすべきです。
さらに、「置く」収納だけでなく、「吊るす」収納ができないかも検討しましょう。ハンガーパイプを壁に取り付ければ、服やカバンなど、何でも吊るせるので、壁が収納スペースに早変わりします。棒板を壁に取り付ければ、その上にお気に入りの小物や写真を並べることもできます。玄関などには一面に穴が開いた有孔ボードを備えると、穴にフックを取り付ければ、色々なものを吊るせるようになるので便利です。
部屋を狭くせず、視覚的にも楽しい
写真提供:lives by 西村建設株式会社
また、収納ではないものの、女性をターゲットにした物件の場合、好感度がアップするのが室内洗濯物干しです。室内用物干しには柱に取り付ける可倒式のものや、天井から吊り下げるタイプなどがあります。プチリノベーションを行うなら、同時に設置を検討してみてはいかがでしょうか。
文/木村 元紀
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