どの設備を採用すればいい?入居者ターゲットで違う?

すべての人気設備を導入することは難しいでしょう。予算も限られています。では、何を優先すればよいのか。 ターゲットやエリアによって異なるニーズを捕まえて、優先度の高い設備を選ぶコツを紹介します。

新しい設備を入れることによって集客力が高まることは確かですが、どの設備を採り入れれば費用対効果が一番高くなるのか、よく吟味して優先順位をつけることが大切です。選択のポイントは2つあります。1つは、保有物件の間取りタイプや入居者ターゲットに合っているかどうか。2つ目は、エリア特性に合っているかどうか、です。

1.入居者ターゲット

賃貸住宅の「人気設備ランキング」を見るときに気を付けたいのが、入居者ターゲットによる違いと、誰に向けて実施した調査かを踏まえることです。§4-2は、リクルート住まいカンパニーが首都圏の18歳以上の男女に対して実施した「次に引っ越すときに欲しい設備」のランクです。世帯構成は5つに分かれていますが、そのうち希望条件に特徴のある3タイプ(※)をピックアップし、トップ10にまとめました。

※調査数では、学生や女性社会人より男性社会人のほうが多くなっていますが、希望条件の特徴があまり出ていないため、ここでは割愛しました。

「出典:リクルート住まいカンパニー『2016年度賃貸契約者に見る部屋探しの実態調査(首都圏版)』(2017年9月15日発表)を基に作成」

各世帯に共通する項目は「エアコン」「TVモニタ付きインタホン」「宅配ボックス」「温水洗浄便座」の4つ。「エアコン」だけはすべての世帯で1位です。同じシングルでも学生と女性社会人では、ニーズが異なることもわかります。

学生は、「無料インターネット」より「Wi-Fi(無線LAN)」のニーズが高く、「遮音性能の高い窓」という他世帯にない項目が入っています。女性社会人は、やはりセキュリティ関係の設備を求めていて「24時間ゴミ出し」がランクインしました。ファミリー層は、「追い焚機能付き風呂」が2位に入り、家族数の多い世帯ならではの特徴が出ています。

次の§4-3は、全国賃貸新聞社による「この設備があれば周辺相場より高くても入居が決まるランキング」です。調査対象は不動産会社ですから、集客活動の中で入居者の反応がよく、セールスしやすい設備といえるでしょう。単身者、ファミリーともに、1位が「インターネット無料」、2位が「オートロック」です。こうした異なる視点からのアプローチも大切にしましょう。

出典:全国賃貸住宅新聞社『入居者に人気の設備ランキング2017』(2017年10月発表)を基に作成。太字は共通項目

2.エリア特性(地域マーケット)

世帯構成の違いに加えて、エリアによってもニーズが変わります。たとえば、§4-3では、「オートロック」が、家賃が周辺相場より高くても入居が決まるランキングの2位でした。ただ、オートロックが標準的なワンルームマンションが主流のエリアでは、設置をしても集客力がアップするとは限りません。むしろ、これがないと入居率が下がる設備と見たほうがいい場合もあるでしょう。

一方、木造アパートが中心のエリアで「オートロック」や「ホームセキュリティ」を採用すれば、高めの家賃でも集客できるかもしれません。こうした地域マーケットの実態を踏まえて検討することが大切です。「SUUMO賃貸経営サポート」の「賃料・設備相場チェッカー」では、エリアごと間取りタイプごとの「設備の装着率」がわかります。こうした便利なネットサービスを積極的に活用しましょう。

「SUUMO賃貸経営サポート」の「賃料・設備相場チェッカー」。会員登録し、保有物件を登録すると、周辺の家賃相場と設備状況がわかる