入居者に人気があるのはどんな設備?

もっとも手っ取り早い差別化の方法が設備です。部屋探しサイトの「こだわり検索」で、初めから対象外にならないために何が必要? 「この設備がないと問題外」「これがあると集客効果が高まる」など最新動向を紹介!

40年ほど前までは、シングル向け賃貸といえば、風呂無し・トイレ共同の木造アパートが主流でした。その時代に「どんな設備があるか」は部屋探しの条件にはなかったでしょう。その後、部屋にバス・トイレのあるアパートや、ユニットバスのついたワンルームマンションの供給が増えてからも、せいぜいマンションかアパートかの選択で、設備が重視されるようになったのは、ここ10年くらいのことでしょう。この背景には2つの理由があると思われます。

1.インターネットの普及

ネットを使う部屋探しでは、希望条件を設定することで、たくさんの物件情報から選べるようになったことが大きいでしょう。

「エリア→沿線・駅→家賃→間取り」と条件を設定しても数百~数千件の物件が出てきます。そこからさらに絞り込むのに「こだわり検索」を利用しますが、その中で設備の比重が高くなってきたのです。

2.住宅メーカー・ビルダーのアパート建築進出

マイホームの注文建築を主流にしてきた住宅メーカーやビルダーは、1990年代のバブル崩壊以降に持ち家受注が減少したことから、アパート建築にも力を入れるようになりました。最初は明らかな“賃貸仕様”で、設備仕様のグレードは持ち家とは比べようもない状態でしたが、徐々にグレードは上がり、分譲マンションに近い設備を採用するケースが増えてきました。特にここ10年の進化は著しいでしょう。

学生が一人暮らしを始める時に、それまで住んでいた実家の居住性能が向上していることから、部屋探しの希望条件まで自ずと高まっていることも、設備重視の時代になってきた背景の一つでしょう。

いずれにしてもネット検索で部屋探しをするときに、ユーザーは「こだわり検索」で設備の有無をチェックして、希望する設備のない物件を振るい落とします。代表的な部屋探しサイトでは、エリア・家賃・間取りの基本条件の他に「人気のこだわり条件」を厳選して提示しています。その3大こだわり条件ともいえるのが「バス・トイレ別」「エアコン」「室内洗濯機置き場」です。ここでチェックされると、これらの設備がない物件は、個別の物件情報に行く前に消えてしまうのです。

さらに、どんな設備が「こだわり検索」に挙げられているかを調べてみました。§4-1は、部屋探しサイト「at home」「SUUMO」「LIFUL HOME’S」のこだわり条件に共通する項目をピックアップしたものです。

時代によって、中身は少しずつ変化しています。以前は「シャンプードレッサー(シャワー付き洗面化粧台)」が人気設備の一つでしたが、最近はあまりクローズアップされません。現在は、セキュリティ(防犯)とインターネット関係の重要度が増しています。特にインターネットは電気・ガス・水道と並ぶライフラインの一つとすら言われています。

これらの設備が付いていない場合には、初期段階でふるい落とされる恐れがあります。人気設備ランキングなども参考にしながら、ご自身の物件に導入する設備を検討してみましょう。

出典:「2016年度 賃貸契約者に見る部屋探しの実態調査 (首都圏版)」株式会社リクルート住まいカンパニー 調査対象:2016年4月~2017年3月に賃貸住宅へ入居した人

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