建築家と賃貸住宅を建てるメリットとは?ハウスメーカーとの違いなど気になる疑問を解説
賃貸住宅を建築家に依頼することができるのはご存知でしょうか?ハウスメーカーで建てるのと、建築家に依頼して建てるのとでは大きな違いがあります。賃貸住宅を建築家に建ててもらうメリットや向いている人など、気になる疑問を解説します。
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大手ハウスメーカーで土地有効活用に従事、2016年よりASJで収益物件建築のコーディネートを行っています。土地活用・賃貸住宅建築・建築家のことを1から100まで知り尽くしている森田さんに、気になる色々を教えていただきました。
「建築家に依頼する」ことを選択肢のひとつに
賃貸住宅を建てる際、建築家に依頼する人はまだ多くありません。「高そう」、「面倒そう」といった先入観があるうえ、そもそも誰に相談すればいいのかわからない人が多いからでしょう。
しかし、ありきたりの賃貸住宅では飽き足らず、外観デザインや間取りプランに特徴を持たせて競合との差別化を図りたい人や、変形・狭小地に建築するなら、建築家に相談してみてください。
インターネットやSNSで探してみれば、作品や考え方に共鳴する建築家に巡り会えるはず。自分で探す自信がないなど躊躇する場合は、希望に合った候補を紹介して、建築をサポートしてくれるサービスもあります。興味があるなら、ぜひ賃貸住宅建築の際の選択肢のひとつとして検討してみましょう。
建築家による賃貸住宅事例
共用階段の透け感がスタイリッシュなガラス張りの外観が目をひきます。
ワイドサッシから景色が一望できるサンルーム付き1LDKは、高賃料ながら社会人単身者に人気を集めています。
「ハウスメーカー」と「建築家」何が違って、何がいい?
ハウスメーカーと建築家、どちらに依頼しても一長一短があります。そこで気になるポイントをピックアップして比較してみました。違いを知ったうえで検討してみましょう。
相談のしやすさ
ハウスメーカー
ハウスメーカーはテレビCM等で知名度があり、親しみを感じるので相談に行きやすいのが特徴。不動産会社や金融機関でも積極的に紹介してくれる。懇意の担当者がすでにいるというオーナーもいます。
建築家
そもそも建築家が賃貸住宅を手掛けるイメージがなく、営業活動もしていないので知る機会がありません。そのため建築家の設計に興味があっても、どこに相談すればいいのかわからないなど、相談のハードルが高いと感じるオーナーも多くいます。
建築費
ハウスメーカー
多くのハウスメーカーは型式適合認定で使用材料が決められおり、従来は資材の一括大量発注によってコストを抑えていましたが、資材高騰の波が直撃し、コストに跳ね返っています。そのため、以前はハウスメーカーの方が圧倒的に低コストでしたが、近年の建築費は同じか、モノによって少し安い程度となっています。
建築家
建築家は幅広い選択肢の中から材料を自由に選べます。資材の選択の仕方でコストを抑える設計の工夫ができるのが建築家ならではの特徴です。
設計・デザイン
ハウスメーカー
材料や構造について「型式適合認定」を取得している会社の場合、工期は早まりますが、認定を取得した範囲内の規格でしか設計できないので自由度は制限されます。
建築家
特定の構造・工法にとらわれず、敷地に合わせて最適なプランを生み出せるので、狭小・変形地でも有効活用できる可能性があります。高いデザイン性や個性的なプランが魅力ですが、すべてオリジナルなので、過去の実績を見て気に入っても同じ建物は建てられません。
工期
ハウスメーカー
プラン提案から見積もり、着工までがスピーディー。しかも工場で資材を加工してから現場に運んで組み立てるので工期も短くなります。
建築家
建築家に相談してからプランの提案までに1カ月、見積もりに1カ月ほどを要する。そこからプランを調整していくので、着工までに最短で8~9カ月かかると思っていたほうがいい。敷地形状に合わせたオリジナル設計ゆえに時間がかかるのは仕方がないが、竣工を急ぐ場合は注意が必要だ。
管理・メンテナンス
ハウスメーカー
ハウスメーカーは設計・施工から管理、メンテナンスまでグループで対応していることも多くなっています。その場合、建築後もひとつの窓口ですべて任せられるという点で、オーナーにとっては手間がかからないと言えます。
建築家
建築家に依頼した場合は、自主管理あるいは管理会社に依頼することになる。付き合いのある管理会社があれば、そこに頼んでもいい。竣工後の建物の定期点検やメンテナンスは、建築した工務店が行うのが一般的だ。
建築家と賃貸住宅を建てるメリットとは
●特定の構造工法、材料にとらわれず、完全に自由設計で建てられる
●オーナーの好みや地域性に合わせたデザインを採用できる
●デザイナーズ物件として競合物件と差別化し、競争力を高められる
●規格型では難しい変形地、傾斜地、狭小地などでも建築できる
●見積もりを精査して余計なコストを削り、工事費を抑えられる可能性がある
●工事監理を併せて依頼するのが一般的なので、施工精度もチェックできる
建築家との賃貸住宅建築。気になるアレコレQ&A
A:愛着の湧く物件を長く大切に保有したい人
建築家による賃貸住宅は、言わば「作品」。長期間保有することがまず前提としてある人が向いています。狭小・変形・傾斜敷地など活用しにくい土地のオーナーや明確なコンセプトを実現したい人、競合と差別化したい人も、一度建築家に相談してみるといいでしょう。
A.作品の雰囲気が好きであること、相談しやすい人柄かどうか
まずは過去の作品事例を見て、自分の好みに合う建築家を数人ピックアップしてみましょう。そして実際に会って話して、相談しやすい相手かどうかを見極めていきます。あまり多いとかえって迷うので、候補を2人くらいに絞って提案を受けるのが良いですね。
A.要望は必要最小限に。提案を楽しもう
収益を上げたいのか、相続対策なのか、目的を明確に伝えましょう。あとは入居者像の希望があれば話しておく程度で、細かい要望は出さないでOK。1回目のプラン提案で判断せず、建築家からさらなる工夫や提案が出てくるのを楽しみながら進めましょう。
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2002年創業。日本全国の建築家約3,000人のネットワークを組織し、建築家で住宅を建てたい人と建築家のマッチングを行っています。収益物件の建築に関しては事業計画や融資サポートなど建築家とオーナーを手厚くフォローします。詳しくはこちら
※この記事内の情報は2023年9月6日時点のものです。
取材・文/菱沼 晶
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