【めざせ!満室大家さんへの道③】物件の魅力が伝わる情報を入居検討者に届けよう~入居検討者に向けた物件の認知~

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公開日:2020年12月9日
更新日:2020年12月14日
【めざせ!満室大家さんへの道③】物件の魅力が伝わる情報を入居検討者に届けよう~入居検討者に向けた物件の認知~1

新型コロナ禍で迎える繁忙期。オーナーも借り手も今までと違う環境の中、手探りで動いているのでは?こんな時こそ、目先の空室対策にすがりつかず、足もとを見直そう!どんなアクシデントがあっても揺らがない骨太経営をするために必要なことを解説する。

今回お話しを伺った方
【めざせ!満室大家さんへの道③】物件の魅力が伝わる情報を入居検討者に届けよう~入居検討者に向けた物件の認知~2

齊藤 晃一 氏

リーシング・マネジメント・コンサルティング株式会社 代表取締役社長。賃貸不動産市場におけるコンサルティングカンパニーとして、マーケティングサービスの提供を積極的に展開。著書に『本気で満室稼働を考える人だけが読む本』がある。

営業のネタになる情報・写真を提供する

オーナーのアプローチ次第で、仲介担当者の動きを変えられることをご存じだろうか。実はカウンター営業では、仲介担当者自身が過去に一度も見たことがない物件を紹介するケースがほとんど。「8割は物件図面に記載されたことしか知らない」というデータもある(図1参照)。

【めざせ!満室大家さんへの道③】物件の魅力が伝わる情報を入居検討者に届けよう~入居検討者に向けた物件の認知~2

出典:リーシング・マネジメント・コンサルティング(株)「コロナ禍での入居者ターゲティングと仲介会社の動かし方『仲介営業の実態』」より

図1:仲介会社から見る貸主製作物(図面等)の活用効果

仲介担当者がカウンター営業で紹介する物件のうち、8割はよく知らない物件

その物件図面が、モノクロの間取り図と最低限の文字情報しか出ていない無味乾燥な資料なら、家賃と立地くらいしか説明できない。

「未だに管理会社と仲介会社の間では、このタイプの図面が多く、ファックスでやりとりしています。もっと詳しい資料があれば、活用効果があると答えた仲介担当者は65%もいます(図2参照)。貸主側からの情報提供のアクションがいかに重要かわかるでしょう」(齊藤氏)

【めざせ!満室大家さんへの道③】物件の魅力が伝わる情報を入居検討者に届けよう~入居検討者に向けた物件の認知~2

出典:リーシング・マネジメント・コンサルティング(株)「コロナ禍での入居者ターゲティングと仲介会社の動かし方『仲介営業の実態』」より

図2:貸主作成の図面等の活用効果

元付け会社に有効な情報を伝えておき、その情報を基に営業ツールとしてチラシを制作してもらえれば、物件を積極的に紹介してもらえる可能性も高まる

カラーの写真や図面、設備も含めた物件の特徴を示す詳細情報が掲載されていれば、仲介担当者の目に留まりやすく、セールストークのネタにも困らない。入居検討者が見ても印象が良くなるだろう。

ビジュアルや物件関連情報以外にも、様々な情報を盛り込めば、仲介担当者は潜在顧客をイメージしやすくなり、紹介頻度を高めてくれるかもしれない。入居検討者にとっても、自分に引き寄せて興味を持ちやすくなる。

入居検討者に魅力を伝えるために必要な情報とは?

【めざせ!満室大家さんへの道③】物件の魅力が伝わる情報を入居検討者に届けよう~入居検討者に向けた物件の認知~2

◎カウンター営業用に揃えたい情報

Point!
物件を見たことのない担当者でも魅力が伝えられる情報を提供する

■︎これまでの入居者情報
年齢、性別などの入居者属性の他、勤務先のエリア、入居を決めた理由などがあれば、グラフを制作して見やすく表示する。
■︎設備仕様・周辺環境の詳細
ネットの通信速度、給湯器の機能など具体的に。コンビニ・カフェなど生活施設を落とし込んだ周辺マップ、交通アクセス図も有効。
■︎外観・内観の写真・動画
細部を写した動画、ポータルサイトに載せきれない追加画像など、豊富なビジュアル素材のデータを提供したい。

☆情報をまとめたカラーのチラシでより魅力が伝わる
モノクロの物件図面が多い中では、カラーチラシは目に付きやすく、入居検討者にもアピールできるのでより効果的。自分で作ることが難しければ元付け会社に制作を依頼してみよう。

【めざせ!満室大家さんへの道③】物件の魅力が伝わる情報を入居検討者に届けよう~入居検討者に向けた物件の認知~2

◎部屋探しサイト用に揃えたい情報

Point!
ポータルサイト上で入居検討者に魅力を感じてもらい、内見の価値ありと思わせる情報を揃える

■︎物件概要(設備などの詳細情報)
基本事項が網羅された物件概要と設備仕様、リフォーム履歴に加え、見出し・コピーをつけやすい特徴が完結にまとめて記載されていると伝わりやすくなる。
■︎外観、設備等の画像・動画データ
角度を変えた外観の複数カット、室内を映した動画や設備の部位ごとの写真などの豊富なビジュアルがあると、入居検討者もイメージがしやすく、目に留まる物件に。
■︎間取り図データ
カラーの間取り図、建物内の部屋の配置図に加え、家具配置の例を示した見本図などもニーズが高まっている。

意外と近くにあるかも?物件の魅力を探してみよう
【めざせ!満室大家さんへの道③】物件の魅力が伝わる情報を入居検討者に届けよう~入居検討者に向けた物件の認知~2

インターネットでの部屋探し対策も併せて検討しよう

もちろん、入居検討者のインターネットでの部屋探し重視の傾向も確実にあるため、対策が重要だ。

「従来は、部屋探しポータルサイトで、外観・エントランス・室内など、3~4枚の写真で物件を絞り込んでいました。最近は非対面を望むユーザーが増え、今まで以上の写真点数、動画、360度カメラで撮影した写真などを見て、内見する価値の有無を絞り込むようになっています」(齊藤氏)

ビジュアル重視なら、見栄えの良い画像が撮影できるリノベーション物件も有効。しかし、リノベ物件は築年が古く、コストが掛かり、家賃を低くできないため、ネットの絞り込み検索に引っかかりにくい。

そこで、「リノベ物件特集」などの別枠での露出や、特徴的なリノベを扱う会社が独自に物件サイトを設けて、ブランディングを図るケースも多くあるので、活用するのも一手だ。戦略的なリノベーションも検討してみよう。

入居検討者の住みたいニーズを満たすリノベーションで選ばれる物件に
【めざせ!満室大家さんへの道③】物件の魅力が伝わる情報を入居検討者に届けよう~入居検討者に向けた物件の認知~2
【めざせ!満室大家さんへの道③】物件の魅力が伝わる情報を入居検討者に届けよう~入居検討者に向けた物件の認知~2

入居検討者へアピールする方法として、まったく別のチャネルの例が、デザイナーズ・リノベーション賃貸を展開する「REISM(リズム)」だ。特徴あるデザインをシリーズ展開。会員制で潜在顧客を囲い込み、すでに約1万5000人の「入居待ち行列」ファンが付いており、空室情報が入ったときには、すぐに入居の問い合わせが来ているそうだ。

※この記事内のデータ、数値などは2020年12月9日時点の情報です。
文責/木村 元紀 イラスト/まえじま ふみえ

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