西武新宿線「東伏見」駅から北に10分ほど歩いた住宅街。そこに現れる圧倒的な存在感の建物は、入居者への快適な住空間だけでなく、地域の方に憩いの場も提供しています。では、どういった経緯でこの建物が建てられたのか、オーナーの櫻井さんにお話しを伺いました。

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経年変化でより味わいのある建物になるように。彩り豊かな中庭で四季を楽しむ

静な住宅街の中にあってこの建物の存在感は圧倒的。しかし、正面のアーチから中に入ると、緑豊かな中庭が広がり、外観とのギャップに驚きます。

オーナーの櫻井さんはこの中庭の虜になって、アトリエボーヌ 丸山保博建築研究所に建て替えを依頼したといいます。

「中庭に足を踏み入れた途端に感じる物語性に惹かれました。建て替え前は羊羹型の一般的なアパートだったので、それを変える意味でも良かったです」と櫻井さん。

また、櫻井さんはアメリカのボストンに留学経験があり、その経験も今回の建築に生かされています。

中庭には１年中緑を楽しめる樹木や植栽が植えられている

夜はライトアップされ、光の海のような光景が広がる

「ボストンはアメリカでも最も歴史があり、古き良きものを大事にしている街です。建てるなら、経年変化を良しとする建物にしたいという思いもありました」と語る桜井さん。

2700mmの天井高で室内に開放感が。アール状のデザイン壁や大きな仕切り扉もオシャレ。入居者のことを考えて漆喰やレンガなどの自然素材を採用

街に足りない”何か”を満たす。地域のコミュニティー作りの場としてカフェを経営

1階には櫻井さんが経営するカフェが入っています。

「以前からこの街には『何かが足りない』と感じていました。地域の人たちが気軽に立ち寄って、コミュニティー作りに役立つお店をやりたかったのです」と櫻井さん。

実際のところ、取材時はランチタイムをとうに過ぎていましたが、多くのお客様の笑顔で賑わっていました。

アトリエボーヌ 丸山保博建築研究所について

「中庭アパルトメント」という今までにない賃貸住宅を提案しています。同社の建築する建物は、各戸すべてが自然豊かな中庭に面しており、内外廊下を省くことで建築費を削減。

また、1階も魅力的な中庭に面していることで、賃料を下げることなく入居者付けがしやすくなっています。築20年でも入居待ちが出るほどの「商業的耐用年数」の長さは魅力です。

※この記事内のデータ、数値などに関しては2022年9月7日時点の情報です。

取材・文／本多 智裕　撮影／青木 茂也、松田 哲也　協力：アトリエボーヌ 丸山保博建築研究所

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