「置き配」がオートロックのマンションでも可能に。政府も後押しする再配達を削減する動き
近年、深刻化する宅配便の再配達問題。重要な社会問題として、政府も再配達の防止・削減に向けて積極的に取り組んでいます。その問題解決のカギのひとつとなるのが、荷物の受け取り方法の多様化です。コロナ禍以降、「置き配」の普及に伴い、宅配ボックス等を使わないマンションでの置き配対応ニーズも高まってきています。
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荷物の再配達は重要な社会問題
荷物の受取人が不在で、配達員が荷物を持ち帰る「再配達」が、近年増加し問題となっています。
国交省の調査では、宅配便の取り扱い個数は直近5年で約9.3億個も増加、2021年は約49.5億個にのぼり、今後も増加することが見込まれています。個数が増えていくなかで、現場の大きな負担となっているのが再配達です。
再配達率は、在宅率が高まったコロナ禍の2020年は前年の15%台から8.5%まで大きく減少しましたが、行動制限の解除後は11.8%まで上昇。これは年間6万人の配送ドライバーの労働力に相当するといいます。
再配達のトラックから排出されるCO2量は年間約25.4万トンとも言われており、カーボンニュートラルやSDGsなどの観点からも、再配達の増加は現代の重要な社会問題に。
政府は2025年度に再配達率を7.5%程度に下げる目標を設定し、その削減に向けて、宅配ボックスや自宅以外での受け取りなど多様な受け取り方法の活用を推進しています。
再配達削減の対策が急務!物流の「2024年問題」
働き方改革関連法案により、2024年4月以降、配送ドライバーの時間外労働へ規制が強化。物流業界では「2024年問題」と呼ばれており、輸送能力の不足などが懸念されます。消費者側も再配達を減らすといった、意識の変化が必要です。
「置き配」はマンションでも高ニーズ
コロナ禍からここ数年では、宅配ボックスを使わずに非接触・非対面で宅配の荷物を受け取ることができる「置き配」が一気に普及しました。在宅時の非対面受け取りだけでなく、不在時の受け取り方法としても利用が拡大。
宅配ボックスが設置されていても、「宅配ボックスが埋まって使用できない」、「飲料水などの重い荷物を部屋まで運ぶのが大変」など利用面での不満もあり、マンションでも住戸前まで荷物を届けてくれる置き配のニーズが高まっています。
オートロックのマンションでも「置き配」ができるように
従来、オートロックのマンションでは不在時に宅配員が建物内に入れないため、置き配対応ができませんでした。
しかし置き配ニーズの高まりを受け、オートロックのマンションでも置き配を可能にするサービスが次々と提供され、導入するマンションも増えています。
置き配で気になるセキュリティ面については、宅配会社と連携した宅配員に対する顔認証システムや、配達荷物の伝票番号を解除キーとした解錠システムなどで懸念を解消。
2023年3月には、ネット通販大手のAmazonとマンション管理大手の三井不動産レジデンシャルリースが、オートロックのマンションでの置き配を可能にするシステムの導入拡大を進めていくことを発表。
今後も再配達削減にもつながることから、今後も置き配に対応したマンションが増えていくことが予想されます。これからの動向に注目です。
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