リフォームとリノベーションの違いは?リノベの段取りは?
空室の原因が家賃などの募集条件や集客方法でなければ、建物や設備などのハード面の改善に手をつける段階です。その場合、リフォームかリノベーションか、と迷うことになります。そもそもリフォームとリノベの違いは何なのか、定義をはっきりさせておきましょう。
修繕で経年劣化に追いつかないなら、リノベを検討すべき
もともとリフォームには「改良・改革」という幅広い意味がありますが、近年は「経年劣化した機能を新築時に近づくよう復元する、小規模な修繕工事」の意味で使われることが多いです。例えば、汚れた壁紙や床材の張り替え、古い設備の交換などで、原状回復工事もこのカテゴリーです。
リフォームとリノベーションの違いは?
これに対し、リノベーションは「住宅に新たな価値を付加する工事」のことです。部屋の構造を根本から考え直し、古くても良いもの・必要なものを残して不要なものを取り払い、住宅に新たな価値を創出します。
間取り変更や共用部分の改造など、大規模な工事を伴うこともあります。
修繕だけでは経年劣化に追いつかなくなったり、競合物件への対抗手段が家賃を下げるしかない時は、リノベーションを検討するタイミングです。リノベなら、築古ならではの価値付けや魅力が出せる手法もあります。
リノベーションの主な段取りは、図表の通りです。まず建物診断と市場調査を行い、客観的に現状を知ることから始めます。
リノベーションの段取り
建物診断は、施工会社から無料診断を打診されることもありますが、工事請負を取るための調査になる恐れもあるので注意が必要です。
例えば、不具合箇所を厳しくチェックしすぎて、まだ十分に機能する設備や部材の交換まで求めるなど、過剰な提案が行われることもあります。公益財団法人日本建築士会連合会やNPO法人日本ホームインスペクターズ協会などの、第三者的立場から客観的に調査してくれる専門家に相談しましょう。
市場調査は、大まかな動向ならネットで調べることもできます。しかし、リノベの具体的なコンセプトを検討し、入居者ニーズに合った間取りや設備仕様を決めるには、緻密なエリアマーケティングが欠かせません。
一般的な人気設備と、地域の実情がマッチしないこともあるからです。駅までの距離・築年・間取り別の空室率、設備の採用率、問い合わせ状況などの、正確な市場データを持っている調査機関に依頼するのがベストです。
そして市場調査に基づき、入居者ターゲットを想定します。例えば、「単身者向けワンルーム2戸をリビングの広い1LDKに変更し、DINKSをターゲットに」「インテリアにこだわりがある女性向けのデザインに」「セキュリティ機能を強化する」「ペット飼育可にする」など、ターゲットを具体的にイメージしながら、他にない特徴を出せるコンセプトを考えていきます。
文/木村 元紀
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