風呂なしアパートをデザインリフォーム・リノベして家賃4万円アップした成功事例
空室期間が長いなら、唯一無二の振り切ったデザインリノベーションに挑戦するのも一つの手。古材で壁をパッチワークしたり、NYのブルックリン風をコンセプトにしたり、他にはない個性的なリノベで家賃アップでの成約に成功した、2つの事例を紹介します。
万人受けでなくても、特定層に猛烈に刺さるデザインにするのが鍵
物件が古くなるほど、無難なリノベーションでは新築に勝てません。新築と同じ土俵で戦わずに、特定層の感性に強く訴えかける部屋作りを目指しましょう。
個性重視のデザインリノベーションで、唯一無二の物件に変身した2つの成功事例を紹介します。
1DKを、古材パッチワークが映える1Kにリノベーションした事例
一つ目は、古材を使ったパッチワークの板張り壁が印象的な事例です。この物件は、築45年、和室+DKの風呂なしアパートでした。
まず和室を洋室に変え、押入をなくして空間を広げ、外せない柱は塗装して照明を設置。壁は白く塗り、古材の足場板で棚を付けています。
また、ドアの横にカーテンで目隠しもできる収納スペースを設け、パイプに洋服が掛けられるようにしました。
もう一つのポイントは、元ダイニングに黒壁で囲んで洗面室とユニットバスを新設し、風呂なしを解消したことです。
リノベーションの結果、施工中に入居者が決まり、家賃も約4万円アップできました。
1DK→1K。築45年の老朽化したアパートを、多彩な古材のパッチワーク壁で、オンリーワンの楽しいオリジナル空間にリノベーション。元の部屋は「風呂なし」ながら26㎡の広さがあったので、元ダイニングに洗面・浴室を新設しました。
写真提供:株式会社ジェントル
1DKを、NY・ブルックリン風の1LDKにリノベーションした事例
二つ目は、デザインリノベーションのお手本とも言える事例です。
築21年のマンションで、以前は空室になるたびに賃料を下げ続け、それでも入居者が決まるまで数か月かかる状態でした。
まず、仕切られていた居室とキッチンを繋げてLDKに変更しました。そして、ニューヨーク、ブルックリンのイメージをコンセプトに、寄木の無垢床や黒タイルのカウンターキッチンなど、ヴィンテージ感のあるデザインを採り入れました。
一際目を引くのが、落書きアートを描いたグリーンの板壁です。玄関との仕切り壁になっていて、玄関側は敢えて無垢のままの木でラフな雰囲気に仕上げました。グリーンの壁には、S字フックで絵画などを掛けて楽しむことができます。
この物件も、施工中に家賃4万円弱 のアップで入居者が決まったそうです。
1DK→1LDK。築21年のマンションを、NY・ブルックリン風デザインに都会的にイメージチェンジ。無垢床、グリーンの板壁、黒タイルのキッチンからインテリアパーツまで、ヴィンテージ感にこだわり、オシャレ感度の高い人をうならせる部屋に。
写真提供:株式会社ジェントル
文/木村 元紀
あわせて読みたい
- 和式トイレ、バランス釜…アパートにある昭和の古い設備はどうしたらいい?
- 古いキッチン・トイレの効果的なリフォーム・リノベーション方法
- 古いアパートをリノベーションで人気物件に!蘇りのカギは「間取り変更」