定額制パッケージなど予算をおさえる効果的なリノベーションの選択肢
空室対策の有効な手段となるリフォーム・リノベーション。最近は多彩なサービスが登場していて、オーナーの希望や予算に、より近い形で実現しやすくなっています。今どのようなサービスがあるのかを知り、物件の状況や予算に合わせて最適なプランを選びましょう。
定額制パッケージから初期投資ゼロ、場所特化型。リノベーションの選択肢は様々
借り手市場が続く今、ありきたりなリフォームでは空室が解消できず、家賃の値下げを迫られる物件が増えています。
しかし、いざリノベーションを検討するとなると、「どんな方法が効果的か」「予算はどれくらいかかるか」「どの会社に頼めば上手くいくか」など、サー ビスの種類や選択肢が把握しきれず、悩んでいる方は多いでしょう。
近年は、初期投資ゼロから高額なプランまで、各企業が様々なリフォーム・リノベプランを開発しています。
今、把握しておきたいサービスの種類をいくつかピックアップして紹介します。物件の状況や予算に合わせて、最適な会社・サービスを選びましょう。
最近のリノベーション業界の傾向として、プラン・設備・工事を定額パッケージで提供し、費用を明快にした企業が増えてきています。その内容も、安価なものから高価なものまで、企定額パッケージ制業により様々です。
例えば、無垢材や陶器タイルを使用した質感あるデザインを安価に提供するプラン、21 ㎡以下のワンルームを丸ごとリノベするプラン、分譲マンションに近い最新設備を取り入れたリノベプランなどがあります。
リノベーションした後にサブリース(一括借り上げ)まで行う、サブリース付きリノベを行っている企業もあります。リノベ後の空室解消に不安が残る場合は、こちらを利用してもよいでしょう。
また、オーナーの初期負担を減らすために、初期投資額を0円にしているプランもあります。
この場合、施工会社が一定期間サブリースで借り上げる形になり、家賃収入がリノベーション費用に充てられます。サブリース期間が終了すれば、リノベ済みの物件がオーナーに返却されます。
苦戦物件に初期投資なしで新しい価値を付加することができるなら、オー ナーにとっては嬉しい選択肢です。
「外観だけ」「浴室だけ」など、特定の場所専門のリノベーション会社もあります。
また、部屋全体のリノベーションではなく、収納やキッチンなど、自分のやりたい場所だけ選んで、 安価な価格でリノベーションできるワンポイントリノベーションを提供している企業もあります。
リノベ資金にそれほど余裕がなくても、建物状況に合わせて部分的にサービスを選べるというメリットがあります。
部屋単位でなく、建物そのものの質を向上させ、資産価値を高めるプランを提案している企業もあります。
例えば、退去した部屋から順次リノベーションしていき、最終的には一棟丸ごとを再生するプランです。
最初に空いた一室をモデルルームとして、入居希望者の反応を踏まえながら、今後空室となる部屋のプランを立案していきます。5年~10年かけて物件を再生してもいいなら、このようなバリューアップを行うという選択肢もあります。
文/木村 元紀
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