迫る「物流2024問題」とは?対策すると置き配にポイント還元!賃貸住宅でも宅配ボックスがより重要に

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公開日:2023年11月9日
更新日:2024年3月8日
迫る「物流2024問題」とは?対策すると置き配にポイント還元!賃貸住宅でも宅配ボックスがより重要に1

日本の物流が停滞すると危惧されている「物流2024年問題」。この緊急対策として、自宅の玄関前などに荷物を置く「置き配」やコンビニでの受け取りを選んだ消費者にポイントを還元することを政府が発表しました。これにより、宅配ボックスのニーズがさらに高まることが予想されます。「物流2024年問題」と、賃貸住宅での宅配ボックスの普及についてかんたんにまとめました。

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「物流2024問題」とは。14%の荷物が届かなくなる?

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「物流2024問題」とは、もともと顕在化していたトラックドライバーの人手不足に、2024年4月から施行される自動車運送事業の時間外労働規制強化が加わり、大幅な輸送力不足に陥るおそれがあることを指します。2024年には14%、2030年度には34%の輸送力が不足する可能性が出てきています。

現在、国内の物流は重量ベースで9割以上を自動車(トラック)に頼っています。トラックドライバーは他の産業に比べて年間労働時間が2割ほど長い現状もあり、2018年の「働き方改革関連法」に基づき、時間外労働に年960時間(休日労働含まず)の上限が設けられることになりました。併せて、ドライバーの拘束時間も年間3,300時間以内と定められました。

「自動車運送事業における時間外労働規制」主な改正内容

迫る「物流2024問題」とは?対策すると置き配にポイント還元!賃貸住宅でも宅配ボックスがより重要に2

出典:物流の2024年問題について|国土交通省

労働時間規制等による物流への影響
具体的な対応を行わなかった場合
2024年度には輸送能力が約14%(4億トン相当)不足する可能性
その後も対応を行わなかった場合
2030年度には輸送能力が約34%(9億トン相当)不足する可能性

日用品でも、重い物やかさばるものは宅配で注文。翌日から数日後には自宅に届く……そんな生活を当たり前のように享受している私たち。しかし今、それが揺らぎつつあるのです。

置き配のポイント還元で再配達率半減を目指す

「物流2024問題」への対策として、2023年10月に行われた閣僚会議で「物流革新緊急パッケージ」が取りまとめられました。その施策は、大きくは次の3点から成り立っています。

1. 物流の効率化 鉄道や内航へのシフトや物流施設の自動化・機械化の推進、ドライバーの労働負担軽減など
2. 荷主・消費者の行動変容 ポイント還元などにより、宅配の再配達率を下げる取り組み
3. 商習慣の見直し 荷主・元請事業者の監視体制の強化やトラック業界の多重下請け構造の是正など

 

迫る「物流2024問題」とは?対策すると置き配にポイント還元!賃貸住宅でも宅配ボックスがより重要に2

このうち消費者に関連するのが2の「荷主・消費者の行動変容」。荷物の受け取り方法で「コンビニ受取り」や「置き配」を選択することで、ポイントが還元されるという仕組みです。

宅配の再配達率の半減に向けた緊急的な取組
迫る「物流2024問題」とは?対策すると置き配にポイント還元!賃貸住宅でも宅配ボックスがより重要に2

出典:物流革新緊急パッケージ|内閣官房

具体的な内容は今後決定されますが、これによって再配達率を現状の12%から、24年度は6%へと半減させるとしています。

賃貸住宅の宅配ボックスは一都三県で4割まで普及

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「置き配」によってポイント還元がされるということで、重要度を増してくるのが「宅配ボックス」の存在。「置き配」自体は玄関前や車庫、物置など様々な場所が指定できますが、なかでも宅配ボックスが最も安全に荷物を受け取れる方法です。

(株)LIFULLの調査によると、一都三県の賃貸マンション/アパートの中で「宅配ボックスあり」の物件割合は、2023年9月で41.1%。約4割の賃貸物件が宅配ボックスを備えていることになります。

一方、賃貸住宅のお部屋探しをしている人にどれくらいニーズがあるかというと、物件探しの検索条件で「宅配ボックス必須」としている人の割合は9月時点で58.9%でした。約6割のニーズに対して設置が約4割と、賃貸住宅での設置が追いついていない状況が明らかになりました。

宅配ボックスの有無で家賃はどれくらい違う?

同調査では、「設備条件なし」と「宅配ボックスあり」の家賃相場(月額賃料の中央値)も比較しています。

一都三県で「設備条件なし」物件の家賃相場は70,000円。「宅配ボックスあり」は83,000円で、月額で13,000円も違います。

もちろん、設置されているのは比較的築年が浅い賃貸住宅に多いため、宅配ボックスだけが家賃に影響しているとは一概には言えません。しかし、年間で156,000円となると、かなり大きい差であることが分かります。

まとめ

分譲マンションや、賃貸マンション・アパートの新築時にはほぼ必ず設置されている宅配ボックス。後付けではなかなか普及しなかったものの、コロナ禍で非対面での受け取りが推奨されたことにより、一気に設置が進みました。

迫る「物流2024問題」とは?対策すると置き配にポイント還元!賃貸住宅でも宅配ボックスがより重要に2

今後、「置き配」へのポイント還元で、宅配ボックスのニーズはさらに拡大するでしょう。宅配ボックスの設置が家賃の値上げに直結するとまでは言えなくても、お部屋探しの選択肢として候補に挙がりやすくなることは明らかです。

宅配ボックス設置を含む改修に補助金がおりる自治体もあるため、大家さんはこの機会に設置を検討してみてはいかがでしょうか。

※この記事内の情報は2023年11月6日時点のものです。

取材・文/石垣 光子

ライタープロフィール
石垣 光子(いしがき・みつこ)
情報誌制作会社に10年勤務。学校、住宅、結婚分野の広告ディレクターを経てフリーランスに。ハウスメーカー、リフォーム会社の実例取材・執筆のほか、リノベーションやインテリアに関するコラム、商店街など街おこし関連のパンフレットの編集・執筆を手がけている。

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