地価動向や土地の利用に関する国の取り組みは?今後の施策はどうなる?|令和6年版土地白書が閣議決定

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公開日:2024年7月8日
更新日:2024年7月8日
地価動向や土地の利用に関する国の取り組みは?今後の施策はどうなる?|令和6年版土地白書が閣議決定1

日本の土地の現状と、政府がそれに対してどのような策をとるべきかという方向性を示した「土地白書」。今後の不動産関係の法改正や税制改正にもかかわってくるため、大家さんも内容を把握しておいて損はありません。6月に閣議決定されたばかりの令和6年版から、賃貸経営に関係のありそうな内容を抜粋してご紹介します。

令和5年の地価は3年連続で上昇中!上昇率も拡大

「土地白書」第1部では、令和5年度の地価動向を振り返っています。地価の平均変動率は全用途平均・住宅地・商業地のいずれも3年連続で上昇。さらに上昇率が拡大しています。

図表1:地価変動率の推移(年間)
地価動向や土地の利用に関する国の取り組みは?今後の施策はどうなる?|令和6年版土地白書が閣議決定2

出典:国土交通省「地価公示」資料

地価動向や土地の利用に関する国の取り組みは?今後の施策はどうなる?|令和6年版土地白書が閣議決定2

地域レベルでは東京圏、名古屋圏で全用途平均・住宅地・商業地のいずれも3年連続で上昇し、上昇率が拡大。大阪圏では、全用途平均・住宅地は3年連続、商業地は2年連続で上昇し、それぞれ上昇率が拡大しました。

住宅地については都市中心部や利便性・住環境の良い地域での住宅需要が堅調で、地価上昇が継続しています。三大都市圏や地方四市(札幌市・仙台市・広島市・福岡市)の中心部だけでなく、その周辺部にも上昇の範囲が拡大。特に地方四市の周辺の市で、高く上昇している地点が見られます。

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令和5年の新築着工数や賃料推移は?

地価動向や土地の利用に関する国の取り組みは?今後の施策はどうなる?|令和6年版土地白書が閣議決定2

令和5年の全国の新設住宅着工戸数は約82万戸。前年と比較すると4.6%の減少で、すべての圏域で減少しました。

新築マンションの平均価格は首都圏で7,262万円、近畿圏で5,368万円。1㎡あたりの単価は、首都圏で1~3月期に130万円を超えましたが、10~12月期には110万円台となりました。近畿圏は10~12月期に上昇して89万円に。平成26(2014)年から10年間上昇傾向にあります。

図表2:東京23区・大阪市のマンション賃料指数の推移
地価動向や土地の利用に関する国の取り組みは?今後の施策はどうなる?|令和6年版土地白書が閣議決定2

中古マンションの成約平均価格は、首都圏で4,575万円(前年比7%増)、近畿圏で2,838万円(前年比6.3%増)でやはり上昇傾向にあります。

売買価格上昇の影響を受け、賃貸マンションの賃料指数も上昇しています。平成21(2009)年1~3月期を100とした賃料指数は、東京23区では令和5年の10〜12月期に117.52に。大阪市も同期に128.9となりました。

改正空家法や相続登記義務化で空き家対策を推進

地価動向や土地の利用に関する国の取り組みは?今後の施策はどうなる?|令和6年版土地白書が閣議決定2

今回の土地白書で重要なキーワードとして挙げられているのが「サステナブル(持続可能)な土地利用」。

これまでは、人口が増加することを前提とした施策が中心で、農地から宅地への土地利用転換が行われてきました。しかし、人口は減少し続けており、土地の管理不全や宅地が放棄されて空き家・空き地になることが社会問題となっています。

それら管理不全土地や空き家の利活用方策を、さらに推進する取り組みについて「サステナブル(持続可能)な土地利用」として、第1部の後半と第2部でまとめています。

第2部では令和5年度の施策振り返りとして、「空家等対策の推進に関する特別措置法」(いわゆる空家法)の改正によって空き家の除却等がしやすくなったことや、「不動産登記法」を一部改正(施行は令和6年4月1日)し、相続登記申請を義務化したことで、所有者不明土地問題をなくす取り組みを挙げています。

令和6年は「土地基本方針」が改訂予定。どう変わる?

「土地白書」では、「土地基本方針」の令和6年の変更に向けて準備が進められたことについても言及。これは令和6年6月に閣議決定しました。土地白書の内容を受け、人口減少を前提とした「サステナブルな土地の利用・管理」を全体目標として掲げています。

閣議決定された内容から抜粋すると、内容は主に「適正な土地の利用と管理のための措置」、「土地の取引に関する措置」、「土地に関する調査や情報提供等に関する基本的事項」、「土地施策の総合的な推進のために必要な事項」に分かれています。

地価動向や土地の利用に関する国の取り組みは?今後の施策はどうなる?|令和6年版土地白書が閣議決定2

所有者不明土地の発生抑制については、相続登記の義務化や相続土地国庫帰属制度の周知を行うとともに、低未利用の土地等を譲渡した場合の個人の譲渡所得に係る税制特例措置などについて明記。

不動産特定共同事業の活用促進や同事業への税制特例措置、セキュリティトークン(デジタル証券)やクラウドファンディングに対応した環境整備等を通して、低未利用土地への投資を活性化するとしています。

令和6年度税制改正、土地関連の税制はどうなる?

「土地白書」第3部では、令和6年度の土地に関する基本的施策が示されています。前項の「土地基本方針」の改訂とも関連するのですが、土地に関連する税制改正については、以下の措置が講じられます。

(1)土地に係る固定資産税について
①現行の負担調整措置
②市町村等が一定の税負担の引下げを可能とする条例減額制度を3年間延長
(2)土地等に係る不動産取得税について
①宅地評価土地の取得に係る不動産取得税の課税標準の特例措置(1/2控除)
②土地等の取得に係る不動産取得税の税率の特例措置(特例3%、本則4%)を3年間延長
(3)不動産譲渡契約書等に係る印紙税の特例措置を3年間延長

 

まとめ

土地白書は、賃貸経営の業務に直接影響する内容ではありません。しかし、宅地確保の時代から人口減少を前提とした土地活用促進への転換など、土地に関する国のとらえ方や大きな流れをまとめているため、今後の施策の方向性を知るうえでは有効といえます。

土地に関する法改正などがあったときに「そういえば土地白書にあったな」という感覚がつかめるため、慌てなくてすむという利点もあります。お時間のあるときにでも、ざっと目を通してみてはいかがでしょうか。

※この記事は2024年7月8日時点の情報をもとに作成しています

記事・文/石垣 光子

ライタープロフィール
石垣 光子(いしがき・みつこ)
情報誌制作会社に10年勤務。学校、住宅、結婚分野の広告ディレクターを経てフリーランスに。ハウスメーカー、リフォーム会社の実例取材・執筆のほか、リノベーションやインテリアに関するコラム、商店街など街おこし関連のパンフレットの編集・執筆を手がけている。

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