賃貸アパート・マンションのオーナーが実際にやったリフォーム・リノベーション失敗談
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賃貸アパート・マンションの壁紙を貼り替えた時の失敗談
30 万円もかけて豪華な壁紙に貼り替えたのに、半年も入居者が決まらず呆然です。「入居を決めたら好きな壁紙に変えてあげますよ」の特典付きにした方が良かったかも…。
壁の一面を違う柄のアクセントクロスにしたのに、他と差が出なくてガクゼン!小さなサンプルで見たときと、広い壁に張ったときの印象がこんなに違うなんて思いませんでした。
入居者に壁紙を選んでもらうのがベター
お金をかけてインパクトのあるクロスに貼り替えたのに、それが仇になるケースはよくあること。奇抜な柄は好き嫌いが分かれ、飽きられて退去の引き金になることも。主張し過ぎないナチュラルカラーのクロスを一面だけに貼ってみてはいかがでしょう。グレー、水色、淡いグリーン、茶系などは男女どちらにも好まれます。入居者に壁紙を選んでもらうのもおススメ。
賃貸住宅の内装・間取り設計をした時の失敗談
空室の間取り変更の際、隣戸の寝室の壁を隔てた位置にトイレが配置されて。深夜に起床する新聞集配員の方が入居したため、夜中のトイレがうるさいと隣戸の入居者から苦情が…。
女性向けのとても可愛い部屋にリフォームしたら、甘えん坊のワガママお嬢さんが入居され、一般常識とのズレで小さなトラブルが続発。ターゲットを絞り込み過ぎたのかしら?
入居者が気になるの音の問題。特に水まわりの配置には注意が必要
入居者が一番気になるのは音の問題。特に水まわりの配置は気にしたいところです。大規模なリフォームをする場合は、床や壁の遮音性を高めるなど、性能アップも一緒に考えるといいでしょう。Kさんのケースは不運でしたが、ターゲット通りの方が入居されたので狙いは成功しています。やはり的を絞ったリフォームは空室解消に効果的といえるでしょう。
賃貸住宅のリフォーム会社選びの失敗談
不動産会社の営業マンの手配でリノベーションをした直後に、その営業マンがなんと退職!どこの業者がどんな工事をしたのかわかりません。アフターフォローもなく心配です。
知り合いの工務店で和室をフローリングの洋室にリフォーム。ところが襖などの建具はそのままだから何ともちぐはぐ…。お金をかけたのに印象が変わらなくてガックリきました。
入居者ニーズやトレンドを把握した会社に依頼するのが正解
畳をフローリングに替えただけでは、結局、和室感が残ってしまって、部屋のイメージアップは図れません。入居者のニーズやトレンドを把握し、それに合ったプランをトータルで提案してくれる会社に依頼しましょう。
アフターフォローもしっかりとした実績のある会社ならベスト。定額制のトータルリフォームなど新たなサービスを提供する会社も増えています。
賃貸アパート・マンションのリフォーム・リノベーションにかける費用の失敗談
外観や内装デザインを気にしすぎて、部分的にこだわった結果チグハグになり、費用も膨らんでしまいました。それなのに空室のまま埋まらず、このまま1 年経ってしまいそう。
リフォーム会社の提案で、リノベーションによる賃料アップを狙ったのですが、結局、相場の家賃に下げない限り、反響ゼロ。費用対効果を考えると悔しいかぎりです。
提案をそのまま受けず、トレンドを把握し費用対効果を見極める
大規模リノベーションの際は、間取り、設備、床・クロスの色に至るまで、入居者ニーズや賃貸物件のトレンドを調べることをお忘れなく。
リフォーム会社の提案をそのまま受け入れるのではなく、リフォーム費用を何年で回収できるのか、あるいは周囲の競合物件と仕様を比較して、このプランで本当に空室解消や家賃アップが図れるのかなど、しっかり見極めましょう。
まとめ
リノベーション成功事例の影には、実はこうした数多くの失敗事例が横たわっています。費用をかけたリフォーム・リノベーションで後悔しないために、ほかの記事を参考に良きパートナーとなってくれる依頼先を見つけてほしいと思います。そして次はあなたの「成功談」を編集部一同、心よりお待ちしています!
※この記事内のデータ、数値などに関する情報は2016年3月7日時点のものです。
文/藤谷 スミカ イラスト/高村あゆみ
ライタープロフィール
藤谷 スミカ(ふじたに・すみか)
同志社大学文学部英文学科卒。広告制作プロダクション、情報誌出版社を経て、フリーランスのコピーライターとして30余年。ハウスメーカーの実例取材記事、注文住宅、リフォーム、土地活用に関する情報誌の記事、企業PR誌の著名人インタビュー記事、対談記事、企業単行本の執筆等を手がける。