管理会社はマスターキーをどう保管している?防犯対策のためにも知っておきたい賃貸住宅の鍵事情

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公開日:2023年5月10日
更新日:2024年3月8日
管理会社はマスターキーをどう保管している?防犯対策のためにも知っておきたい賃貸住宅の鍵事情1

特殊詐欺で得たお金や薬物の受け渡しに、賃貸物件の空室が使われるケースが増えています。今年2月には、警視庁から国交省を通して不動産業界団体に啓発資料が配布されました。それを受けて(一社)全国賃貸不動産管理業協会が、会員である管理会社に鍵の保管・取扱いに関するアンケート調査を実施しました。

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9割以上の管理会社がマスターキーを自社で保管。現地保管は7割

保管状況について、管理物件の鍵(マスターキー)を自社で保管している方は9割を超えています。

管理物件(居住用)の鍵(マスターキー)を自社で保管していますか?
自社で保管している 91.5%
自社で保管していない 8.5%

 

ちなみに、自社保管していない方に、「不便なことは?」と質問したところ、約7割の方が「不便なことはない」と回答しています。

空室時、内覧の際に鍵はどのように対応していますか?(専有部分に限る)

それでは、空室の内覧で鍵を開けるときはどのように対応しているのでしょうか。

現地キーボックス 71.7%
事務所で鍵の受け渡しをする 49.1%
自社で鍵を開けに行く 34.9%
ドアジョイナー 13.2%
スマートロック 4.7%
その他 7.5%

 

ほぼ7割が現地キーボックスで保管しているという結果となりました。

キーボックスの暗証番号について、中には「これまでに暗証番号を変更したことはない」との回答も。

過去にはキーボックスの暗証番号を全て同じにしていたことで、特殊詐欺に空室が利用された例もあるため、キーボックスの暗証番号は部屋ごとに設定する、定期的に変えるなどの対策が必要です。

管理会社はマスターキーをどう保管している?防犯対策のためにも知っておきたい賃貸住宅の鍵事情2

続いて多かったのが事務所での直接受け渡しで、これは近隣業者に鍵を取りに行くことも含んでいます。確実な方法といえますが、「自社で鍵を開けに行く」ほどではないものの、不動産会社・管理会社の負担はやや高め。「ドアジョイナー」はダイヤル式の簡易ロックを指しています。

内覧予約システムからの操作や遠隔操作での開錠など、非対面でも開錠ができるスマートロックへの対応は5%未満にとどまっています。

暗証番号は「電話で伝える」が約8割。本人確認の方法などに工夫

キーボックスの暗証番号を伝える手段としては、「電話」という回答が8割を占めました。

キーボックス等の暗証番号はおもにどのような形でお伝えいただいていますか?
電話 79.0%
FAX 7.4%
メール 2.5%
その他 11.1%

 

暗証番号の伝え方は鍵を使う業者との関係によっても変わるようです。知り合いの会社であればそのままお伝えし、初めての業者であれば、事前にFAX等で名刺をもらうなどして本人確認を行ってから伝える、などの例が挙がっていました。

トラブルの有無や今後の鍵の保管方法について

管理会社はマスターキーをどう保管している?防犯対策のためにも知っておきたい賃貸住宅の鍵事情2

「これまでに鍵に関するトラブルはありましたか?」という質問には約8割が「一度もない」と回答しています。

これまでに鍵に関するトラブルはありましたか?
トラブルは一度もない 79.2%
借主(入居者)とトラブルがあった 10.4%
貸主(オーナー)とトラブルがあった 5.7%
その他のトラブルがあった 10.4%

 

しかし、見方を変えれば2割、つまり5人に1人は「トラブル経験あり」と回答していることになります。トラブルの内容としては、入居者相手のものがやや多め。合計が100%にならないことから、複数回のトラブルを経験している人も居るようです。

今後もマスターキーを管理業者で保管したいでしょうか?

最後に、今後も鍵(マスターキー)を管理業者で保管したいかどうか質問したところ、次のような回答でした。

引き続き保管したい 73.2%
保管したくない 26.8%

 

まとめ

アンケートに際し、全宅管理の佐々木 正勝会長からは次のようなコメントが発表されています。

私たち管理業者は、貸主の大切な資産をお預かりしています。最近、賃貸物件の空室が犯罪に利用される事例が増えてきています。

まずは、犯罪に利用されないように、鍵の管理含め、社内ルールの確立、徹底が必要です。さらに、貸主、借主への周知、協力体制を整えることで犯罪に利用されにくい物件が増えていくと思われます。

全宅管理では、警察庁はじめ関係省庁とも引き続き情報を共有し、賃貸物件さらには地域で安心して暮らせる社会、「住まう」に寄りそって参ります。

鍵は、セキュリティーの大きな部分を占める重要なアイテム。社内ルールの徹底はもちろん、ITの活用なども駆使しながら、万全の管理体制を保っていきたいものです。

※この記事内の情報は2023年5月10日時点のものです。

取材・文/石垣 光子

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