賃貸アパート・マンション共用部リフォーム、どうすれば印象がよくなる?

内見に来た入居希望者は居室と外観だけでなく、必ず共用部に目を留めます。共用部のリフォーム・リノベは成約率を高める上でとても重要です。まずは「きれい」が大前提。次にエントランスやゴミ置き場、駐輪場などのデザインを一新し、イメージアップを図りましょう。

印象の決め手になるゴミ置き場と駐輪場は、特にきれいに!

内見に訪れた入居希望者は、居室と外観だけでなく、必ず共用部分に目を留めます。

集合ポスト付近にチラシが散乱していたり、廊下に入居者の荷物が放置されていたりするのは厳禁です。共用部は、「いつも明るくきれい」を鉄則にしましょう。

共用部で特に気を付けるべきなのは、ゴミ置き場と駐輪場です。その物件での暮らしの様子が形になって現れる場所なので、内見者はここを見て物件の良し悪しや管理の質を判断します。

日々の丁寧な清掃と、入居者への使用ルールの呼びかけが欠かせません。できれば清潔感のある見た目にリフォーム、リノベーションしましょう。

共用部のリフォーム事例

ゴミ置き場と駐輪場のリフォーム例を紹介します。

駐輪場を整頓するには、駐輪ラックを設置したり、床に線を引いたり、自転車に所有者を明確にするシールを貼ってもらうなどの工夫を行うとよいでしょう。

ゴミ置き場のリフォーム例

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空室が多かった築古の単身者向けアパート。ゴミ置き場にはゴミ収納ボックスを設置してすっきりさせ、さらにバラのアーチや花壇をつくったところ、間もなく満室に。

写真提供:渡邊浩滋オーナー 渡邊浩滋総合事務所

駐輪場のリフォーム例

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自転車が無秩序に置かれ、管理がよくないアパートという印象だった。コンクリートに白線と番号を描いて入居者に割り振ったところ、きちんと置かれるようになり、入居率も向上。

写真提供:株式会社市萬

築40年超マンションのリノベーション事例

またこれは、築40年超のマンションをリノベーションし、共用部を一新させた事例です。施工前のエントランスは古びたタイル壁がわびしく、ゴミ置き場、駐輪場、ホールのポストも荒んだ雰囲気でした。

エントランス、ゴミ置き場、駐輪場のリノベーション例

リノベーションのポイントは、メタリックな素材感を活かしたモダンな演出です。

バルコニーと併せてゴミ置き場をアルミのルーバーパネルで覆ったことで、ゴミ箱が直接目に入らず、すっきりとスタイリッシュな表情になりました。

駐輪場も壁をダークな色に塗り替え、駐輪スタンドを新調して整然とした印象に。また、集合ポストはホールから外部に移動し、アルミパネル内にビルトインして一体化させたのが特徴です。

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エントランス

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ゴミ置き場、駐輪場

築41年の鉄骨RC造を1棟リノベーション。アルミのルーバーパネルで外観イメージを変えるとともに、ゴミ置き場を隠し、集合ポストも一体化。

写真提供:ハプティック株式会社

入居者が日常的に目にする箇所にも注意を

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共用部では他に、入居者が日常的に目にするエントランスや廊下にも注意が必要です。

入居者の心がホッと和む空間となるように、照明や壁、手すりのデザインを工夫して、グレードアップを図りましょう。照明を白昼色から電球色のLED蛍光灯に替えるだけでも、やわらかな雰囲気が生まれます。

まとめ

共用部は、物件に対するオーナーの気配りを示す鏡です。空室対策への影響は室内と同等を考えて、弱点を消し、どこを注目されても大丈夫な状態にしておきましょう。

文/木村 元紀

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