築古アパートの狭いワンルームのお悩み解決!空室を解消する簡単リフォーム法
築30年、16平米以下の狭い部屋で3点ユニット……“三重苦”ともいえる築古ワンルームの空室対策にお悩みではありませんか?思い切って100万円以上かけた高額リフォームをしたところで、資金回収するのは大変です。まずはその前に、こんなリフォームを検討してみてはいかがでしょうか?
朗報!「築年数の古さ」はマイナスポイントにならない
まず知っていただきたいことは、築年数の古さ自体は、案外ハンディにはならないということ。
30歳未満の学生・社会人を対象にしたアットホームの調査では、「家賃以外で妥協した条件」の第一位に「築年数」が挙がっています(下図参照)。希望条件の優先順位が低いといえます。
「20平米未満×3点ユニット」は厳しい・・・
築30年以上のワンルームマンションといえば、部屋の広さは15平米前後まで、水回り設備は、バス・トイレ・洗面が一体型の「3点ユニット」が主流です。ところが、設備に関する希望条件は、どの調査を見ても「バス・トイレ別」が不動のトップに出てきます。
しかも、最近は、シングルでも広めの部屋を希望する傾向が強まっています。新築は25平米以上が増えてきました。そのため「20平米未満×3点ユニット」が重なると、大きなマイナスになることは間違いありません。
管理会社やリフォーム会社からも、空室対策として「バス・トイレ分離」を勧められるケースが多いのではないでしょうか。
3点ユニットの分離工事はしたほうがいい?
ただ、3点ユニットの分離工事は、安く見積もっても50万円前後。関連工事を含めると100万円以上はかかるといわれます。築年が古くなって家賃も下がり気味、空室期間が増えている状況下で、この負担は厳しいというオーナーは多いでしょう。それに居室部分がますます狭くなってしまいます。
分離工事を進めるなら、ワンルームの賃料収入で100万円かける価値はあるのか、何年間でリフォーム代を回収できるか、しっかりとシミュレーションしたうえで検討しましょう。
参考記事:不人気3点ユニットバスをどうする?リフォームのポイント&リフォーム以外の選択肢も
3点ユニットも需要がある!
実は、「3点ユニット付きの狭い部屋」に需要が戻りつつあるという説も出ています。2つの理由があります。
1.低所得若年層の増加
20代の若い社会人は年収200万円台にとどまるケースが多いため、部屋探しでも「広さより、家賃の安さと通勤時間の近さ」を重視する傾向が強まっています。
「通勤時間はドアツードアで30分前後」「家賃は6~7万円まで」という条件で探すと、おのずと「3点ユニット付きの狭い部屋」が候補に挙がってきてしまうのです。「家賃を優先すると3点ユニットの狭い部屋でも妥協せざるを得ない」状況であると言えます。
2.外国人就業者や外国人留学生の増加
多くの外国人は「3点ユニット」に対する抵抗感がありません。もともとバスタブにお湯を張って入浴する習慣がなく、ホテルやアパートメントでは3点ユニットが一般的だからです。
しかも、外国人は築年の古さを気にしません。住まいの新しさより、会社やアルバイト先への利便性を重視する人が多いのが特徴です。
つまり、古くて狭くても「安くて近ければいい」というニーズが着実に増えているのです。費用が安く、距離が近く、日程が短い「安近短」が、一時、旅行業界のニーズを表すキーワードになっていました。これをもじっていえば、家賃が安くて、会社や学校に近く、部屋がコンパクトな「安近コン」が、隠れた人気物件のキーワードになるかもしれません。
築古でも簡単リフォームで空室解消!
リフォーム代約50万円、長期空室を解消した事例をご紹介
一定のニーズがあるとはいえ、見るからに古びた、みすぼらしい部屋ではいずれにしろ借り手は付きません。リフォーム代を抑えつつ、清潔で明るい部屋に見えるようにリフレッシュすることが大切です。
たとえば次のような内容で、50万円程度のリフォームを実施し、長期空室が解消した例もあります。ぜひ参考にしてみてください。
室内は、白を基調にした明るいクロスを採用。壁の1面にアクセントクロスを貼り特徴を出す。床はフローリング調のフロアタイルに。ライティングレールの間接照明、ピクチャーレール、棚板などを設置。
3点ユニットバスはコーティングやダイノックシートで再生し、大型の横長ミラーを設置。便座やタオル掛け、ペーパーホルダーをデザイン性の高いものに交換して、スタイリッシュさと清潔感をアップ。
実績あるパートナーを選んでリニューアルリフォームを!
デザイン・センスが高く、物件の競争力を高めた実績のあるリフォーム会社を選べば、様々な試みができるでしょう。ぜひ、トライしてみてください。
文/木村 元紀
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