閑散期にできる空室期間を短くする空室対策とは?

「入居者募集はオンシーズンが勝負」というのは事実ですが、閑散期だからと何もしないのは禁物。できることはたくさんあります。 そもそもオンシーズンとは何か? いつ、何をすれば空室期間を減らせるかを紹介します。

3月の入退去ピーク以外の月にも注目

一般に、4月の入学・就学シーズンを控えた2~3月は賃貸のオンシーズンといわれます。下のグラフを見れば明らかでしょう。特に3月が年間のピークです。

出典:アットホーム「首都圏の居住用賃貸物件」

通常は、この時期に合わせて募集活動に力を入れることがポイントです。退去も3月末に集中するため、原状回復工事も重なり、リフォーム会社も超繁忙期となります。急な発注にはすぐに対応してくれないおそれもあるため、なるべく早めに退去予定を把握して、事前に手配をしておくことが望ましいといえます。

早めに退去情報を得るには、入居者の協力が欠かせません。契約書では、通常は1ヶ月前の通知で解約できるという項目が一般的です。しかし、3月末退去を2月末に知らされても対応が遅くなってしまいます。オンシーズンに入る前年の11~12月に、退去予定の有無を確認したほうがいいでしょう。

たとえば、入居者に「現状の住まいについてのアンケート」を実施し、住み心地や設備の不具合などがないかを尋ねます。併せて、退去を計画している場合は「3ヵ月前までに知らせてくれたら、3万円進呈するする」とか「最後の月の日割り家賃を半額にする」などのインセンティブを提案し、予定を聞き出します。室内の状況、設備の不具合の有無などを把握できれば、修繕の手配をスムーズにできるでしょう。募集広告も早めに出せます。

オンシーズンに入居者が決まらないと、次のシーズンまでは厳しいともいわれます。ただ2~3月以外でも、グラフの通り、一定の取引はコンスタントにあるため油断は禁物です。4月は1月と同じくらい動きますし、6月は新婚カップルの入居が増えるブライダルシーズンです。9月には会社の人事異動があるため、第二の住み替えシーズンともいわれます。推薦入学の学生は、早ければ11月頃に入学が確定し、部屋探しを始めるようです。

不動産業界では7~8月を“夏枯れ”、閑散期と呼び、売上が落ち込む“冬のシーズン”です。ところが、地域や年によっては、思わぬ賑わいを見せることがあります。仕送りや自活が厳しいため「自宅通学・通勤」を選んだ新入生や新社会人が、長時間の通学・通勤に疲れて、学生は1学期が終った頃、社会人は研修が終わった頃に、学校や会社の近くでひとり暮らしをするため、“時季外れ”に改めて部屋を探し始めるケースが増えているそうです。それがちょうど7~8月に当ります。

オンシーズン以外は「ヒトが動かない」と諦めていると、こうした入居者を逃してしまいます。閑散期でも、募集活動を継続することが肝心です。閑散期に積極的に動いてくれるかどうかで管理会社の信頼度もわかるでしょう。また、リフォーム会社も忙しくないため、入居者の希望に合わせたカスタマイズや補修など、融通を利かせてくれるかもしれません。オーナーには「閑散期はない」と考え、関係会社との連携を深め、新たなターゲットに向けた集客方法にトライしてみてはいかがでしょうか。