住宅セーフティネット法改正で生まれる支援制度とは?

建てる/融資
リフォーム/塗装
  • アパートローン
  • 融資保証
  • リフォーム・リノベーション
  • 修繕・補修
公開日:2018年9月1日
更新日:2019年10月7日
住宅セーフティネット法改正で生まれる支援制度とは?1

「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律」、いわゆる「改正住宅セーフティネット法」が2017年4月に成立しました。高齢者や低所得者などの「住宅確保要配慮者」の入居を拒まない賃貸住宅の登録制度が創設され、手厚い補助も組み込まれるというこの制度について紹介します。

高齢者などを入居可に、あるいは専用住宅にすると手厚い補助金や支援が!

「専用住宅」には改修費用や家賃の補助も

本格的な高齢化社会に突入した日本。単身高齢者は、今後10年間で100万世帯増加する。しかし、受皿としての公営住宅の大幅増は見込めない。そこで今回の改正は、増え続ける空き家や賃貸住宅の空室などを活用し、住宅セーフティネット機能の強化を図る目的で行われた。

改正のポイントは、大きく3つある。1つは、高齢者・低所得者などの「住宅確保要配慮者」の入居を拒まない賃貸住宅の登録制度が創設されたことだ。オーナーが物件を都道府県の政令市あるいは中核市に登録すれば、情報が開示され、入居促進につながる。ただし、原則25平米以上の住宅で、現行の耐震基準を満たすことなどが条件となる。登録は1戸から可能だ。

2つ目のポイントは、登録住宅は国や自治体から改修・入居への経済的支援が受けられること。具体的には、次のような制度がある。

1)入居者を住宅確保要配慮者に限定した「専用住宅」にすることを条件に、バリアフリー化などの通常の改修については1戸当たり最大100万円、耐震改修や間取りの変更などに対しては最大200万円の補助を受けることができる。

2)「専用住宅」として自治体に登録した場合、最大4万円までの家賃補助と家賃債務保証料最大6万円までの補助が受けられる。

3)登録住宅の改修費が住宅金融支援機構の融資対象に追加される。

居住支援法人がマッチング家賃の代理納付も円滑に

3つ目のポイントは、空室を保有しているオーナーと、入居を希望する住宅確保要配慮者のマッチングを担う「居住支援法人」の新設だ。福祉系NPO、社会福祉法人といった居住支援活動を行う法人等が都道府県から指定を受けて、住宅確保要配慮者の相談窓口となる。そして登録住宅の情報提供、入居後のフォロー、さらに家賃債務保証事業も行う。

ただし、居住支援法人にとって家賃債務保証事業はリスクが高く、大きな負担を伴う。そのため、住宅金融支援機構が家賃保証保険を担う計画だという。

加えて、生活保護受給者に対する住宅扶助費が直接貸主に支給される「代理納付」をスムーズ化するシステムも新設された。登録住宅のオーナーは、受給者が家賃滞納を起こしそうな実態がある場合、福祉事務所に代理納付の変更に関する通知を行うことができる。福祉事務所は代理納付を検討し、法律手続きに則って進めていく。オーナーにとっては、家賃滞納のリスクが大きく軽減することになる。

新制度の施行は、2017年秋。政府は高齢者や低所得者の生活を住宅面から支えるとともに、深刻になりつつある空き家問題の解決にもつなげて、2020年度末までに17万5000戸の登録を目指しているという。

今後ますます増えると思われる空室問題の1つの解決策として、オーナー側も積極的に導入を検討していくべきだろう。

※「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律の一部を改正する法律案」の詳細は、国交省のウェブサイトをご確認ください。

※この記事内のデータ、数値などに関しては2017年6月5日時点の情報です。

取材・文/菱沼 晶

この記事をシェアする

関連する企業レポート
築古物件所有のオーナーにおすすめ!建物全体の修繕を毎月定額で実現|オーナーズクラブ

築古物件所有のオーナーにおすすめ!建物全体の修繕を毎月定額で実現|オーナーズクラブ

すぐに修繕が必要な築古物件なのに、コストが気になり、大規模修繕に踏み出せないオーナーは少なくありません。オーナーズクラブの「メンパク」は、多額の手元資金も借入も不要で、修繕と長期メンテナンスを任せて、毎月定額の支払いという驚きのシステム。家賃収入の1割以下の負担で、競争力を高められます。

関連するセミナー
2021年0212日(金) ※申込完了後、2/12(金)~14(日)までの3日間、自由にご視聴いただけます
【オンラインセミナー(録画)】家族で考える「新時代の土地活用」~データと事例から考える最新の活用術~
相続/節税/保険
セミナー
公開日:2021年1月15日

【オンラインセミナー(録画)】家族で考える「新時代の土地活用」~データと事例から考える最新の活用術~

誰もが必ず直面する相続、いざとなったときに困らないように早めの対策と準備についてのオンラインセミナーを開催いたします。プロが教える税金の基本知識を学び、ご自宅の将来設計もご一緒に始めていきましょう!

無料
主催:朝日新聞社メディアビジネス局
2021年0204日(木) 受付開始 10:00~
オーナーズ・スタイル主催
【オンラインセミナー(生配信)】コロナに負けない賃貸経営と相続対策セミナー
建てる/融資
セミナー
公開日:2021年1月13日

【オンラインセミナー(生配信)】コロナに負けない賃貸経営と相続対策セミナー

「コロナに負けない賃貸経営と相続対策」をテーマに、家族信託を活用した安心の経営や、withコロナ時代の賃貸経営についてのお話など、今後に役立つテーマが満載の内容でお届けします。

無料
主催:株式会社オーナーズ・スタイル
2021年0327日(土) 17:00~18:00
オーナーズ・スタイル主催
【オンラインセミナー(生配信)】個性輝く高収益物件を建築家と建てる |第19回 嶌陽 一郎 氏
建てる/融資
セミナー
公開日:2021年1月12日

【オンラインセミナー(生配信)】個性輝く高収益物件を建築家と建てる |第19回 嶌陽 一郎 氏

これからの時代に求められる機能性とデザイン性、そして高い収益性を併せ持つ事業物件を、テーマに沿って実例を基に解説いたします。

無料
主催:オーナーズ・スタイル
2021年0227日(土) 17:00~18:00
オーナーズ・スタイル主催
【オンラインセミナー(生配信)】個性輝く高収益物件を建築家と建てる |第17回 中尾 英己 氏
建てる/融資
セミナー
公開日:2021年1月12日

【オンラインセミナー(生配信)】個性輝く高収益物件を建築家と建てる |第17回 中尾 英己 氏

これからの時代に求められる機能性とデザイン性、そして高い収益性を併せ持つ事業物件を、テーマに沿って実例を基に解説いたします。

無料
主催:オーナーズ・スタイル
関連する記事
オンラインで無料相談の予約ができる!『賃貸経営+相続対策大家さんフェスタ 2020秋』出展企業

オンラインで無料相談の予約ができる!『賃貸経営+相続対策大家さんフェスタ 2020秋』出展企業

10月17日(土)に開催するオーナーズ・スタイル主催『賃貸経営+相続対策 大家さんフェスタ 2020秋』では、イベント終了後出展企業にオンラインで無料相談の予約ができるサービスをご用意いたしました。賃貸経営のお悩みを相談したくてもできなかった大家さんはぜひご利用ください。

関連する企業レポート

関連するセミナー・イベント

関連する記事