業界のプロが教える!良い管理会社&管理会社の替え方
- 管理会社(入居者管理)
大手か地元企業かどちらを選ぶべき?
管理受託戸数が10万戸を超えるような大手管理会社に任せるべきか、それとも地域密着型の管理会社に依頼すべきか、迷うオーナーも少なくない。
西島さんは大手と地元業者の違いをこう分析する。
「地場に根差した活動をしている優良な管理会社があればベスト。きめ細かい対応が期待できます。ただし、人材力や管理システムの点では大手に劣るため、担当者の力量次第でしょう。大手は“冷たい管理”とも言われます。組織がタテ割で担当業務以外のことはわからないため、連絡がたらい回しになりやすい。ただ、各業務スキルは教育研修で訓練されているため、無難ではあります」
管理会社を替えたい時のダンドリは?
すでに委託している管理会社の対応に満足できない、改善の兆しがない場合は、思い切って「管理替え」に踏み切るのがおすすめ。複数の管理会社に直接当たって相見積りを取るときは、金額の安さだけで決めないほうが賢明だ。
「業務内容に応じた適正な金額設定かどうかをチェックします。管理手数料の値引きを求めるより、提示金額のままでプラスアルファの特典を付けてほしいと依頼した方が、相手のモチベーションも高まるものです」(渡辺さん)
依頼先が決定した後は、新しい管理会社の方で手続きを進めてもらえるのが一般的だ。
「管理委託契約を結んでから管理開始まで、3カ月みてもらえれば移行できます。その間にオーナーが行うのは、旧管理会社への連絡くらいです」(西島さん)
管理替えは、実はそれほど難しくない。今の管理会社に不満があるなら、検討してみてはいかがだろう。
管理会社を替える手順
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1)検討スタート
依頼先候補に面談して、管理内容と金額を確認。必要に応じて複数の会社から相見積りを取って比較する。
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2)新会社と契約
管理委託契約。事前に書面をもらい、業務内容の詳細を確認しておく。解約条項の確認も忘れずに。
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3)現在の管理会社に解約を伝える
オーナーから現委託先の会社に解約を通知。今後の運営方針を決めたら、後の手続きは新管理会社が進めてくれる。
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4)入居者に通知する
オーナーと新管理会社の連名で「管理会社と家賃振り込み先変更の通知」を入居者に出す。新たな入居者募集準備を開始。
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5)新しい管理会社で管理スタート
スムーズにいけば、変更通知から管理開始まで1カ月程度。最初の相談から3カ月程度で移行完了。
オーナーから1棟丸ごと借り上げて、一定の家賃支払いを保証するサブリース。10 ~30 年の長期契約が増えているが、2年に一度、保証家賃が改定されるのが一般的だ。
管理会社によって、契約後の免責期間(オーナーに家賃を払わない月数)が1~4カ月と幅が広い。またサブリース契約を取るために、初期の保証家賃を高めに設定するケースもあることに注意。家賃相場を調べ、契約約款をよく読むことが大切だ。
※この記事内のデータ、数値などに関する情報は2015年9月7日時点のものです。
取材・文/木村元紀 イラスト/黒崎 玄