単身者1,745人の調査でわかった、オーナーが今見直すべき空室対策と資産価値の守り方

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公開日:2026年7月27日
更新日:2026年7月27日
単身者1,745人の調査でわかった、オーナーが今見直すべき空室対策と資産価値の守り方1

単身世帯の増加が続くなかオーナーにとって、単身者向け賃貸経営は今後も欠かせないテーマです。株式会社クレアスライフが一人暮らしをしている20〜50代の男女1,745人を対象に実施した調査では、単身世帯の約7割が賃貸住宅に暮らし、住まい選びでは「家賃・価格」と「立地」を軸にしながらも、間取りや住環境とのバランスを重視する傾向が見えてきました。本記事では、この調査結果をもとに、空室対策や資産価値の維持を考えるオーナーが押さえておきたいポイントを整理します。

約7割が賃貸暮らし。相続物件のターゲットは単身世帯にあり

単身者1,745人の調査でわかった、オーナーが今見直すべき空室対策と資産価値の守り方2

出典元の調査データ:一人暮らし世帯の住まいの実態調査 株式会社クレアスライフ

今回の調査では、現在の住まいは「賃貸」が68.0%で最も多く、「持家」は25.5%でした。単身世帯では、転勤や転職、ライフスタイルの変化に対応しやすい賃貸住宅が主流となっていることが分かります。

単身者1,745人の調査でわかった、オーナーが今見直すべき空室対策と資産価値の守り方2

出典元の調査データ:一人暮らし世帯の住まいの実態調査 株式会社クレアスライフ

年収別に見ると、低・中所得層では賃貸住宅の割合が高く、年収が上がるにつれて持家を選ぶ人が増える傾向も見られました。一方で、社宅や寮を利用する人も一定数存在しており、勤務先の制度や働き方によって住まいの選択肢が広がっていることもうかがえます。

相続などで受け継いだ土地・建物を活用するオーナーにとって、単身世帯は今後も主要なターゲットであり続けると考えられます。まずは自分の物件が、この層のニーズに合っているかを確認することが第一歩です。

マンション人気の裏にある「老朽化リスク」。設備更新で選ばれる物件に

単身者1,745人の調査でわかった、オーナーが今見直すべき空室対策と資産価値の守り方2

出典元の調査データ:一人暮らし世帯の住まいの実態調査 株式会社クレアスライフ

住居種別では「マンション」が46.3%で最も多く、「アパート」が34.8%、「戸建」が18.3%と続きました。単身世帯全体で見ても集合住宅、なかでもマンションが住まいの中心となっています。

単身者1,745人の調査でわかった、オーナーが今見直すべき空室対策と資産価値の守り方2

出典元の調査データ:一人暮らし世帯の住まいの実態調査 株式会社クレアスライフ

また、年収が高くなるにつれてマンションを選ぶ割合が高まる傾向も見られました。年収の高い層ほど、オートロックや宅配ボックス、管理状態など、住環境の安心感や利便性を重視している可能性があります。

相続で受け継いだアパートは、築年数が経過しているケースも少なくありません。設備の古さがマンションとの競合で不利に働く前に、計画的なリフォームや設備更新を検討することが、空室対策と資産価値の維持につながります。

1R・1Kが主流でも約6割どまり。取りこぼされがちな“広さ”のニーズ

単身者1,745人の調査でわかった、オーナーが今見直すべき空室対策と資産価値の守り方2

出典元の調査データ:一人暮らし世帯の住まいの実態調査 株式会社クレアスライフ

現在住んでいる間取りは、「1R・1K」が36.3%で最も多く、「1DK・1LDK」が24.3%となりました。合わせると約6割が1R〜1LDKというコンパクトな住戸に暮らしており、単身者向けの小規模な間取りが依然として主流であることが分かります。

一方で、「2K」以上の間取りに住んでいる人も約4割を占めています。一人暮らしであっても、生活スタイルの多様化に伴い、居住空間にゆとりを求めるニーズが根強いことがうかがえます。

代々受け継いだ物件では、間取りが建築当時のニーズのまま据え置かれているケースもあります。「狭ければよい」という考えではなく、収納計画やレイアウトの工夫によって専有面積以上の快適さを演出できるかどうかが、これからの競争力を左右しそうです。

駅から遠くても勝負できる。家賃と立地の「納得感」という考え方

単身者1,745人の調査でわかった、オーナーが今見直すべき空室対策と資産価値の守り方2

出典元の調査データ:一人暮らし世帯の住まいの実態調査 株式会社クレアスライフ

最寄り駅まで徒歩10分未満の物件に住んでいる人は56.3%と過半数を占めました。一方で、徒歩15分以上の物件を選ぶ人も26.6%おり、駅からの距離だけでなく、家賃や住環境とのバランスを踏まえて住まいを選んでいることがうかがえます。

単身者1,745人の調査でわかった、オーナーが今見直すべき空室対策と資産価値の守り方2

出典元の調査データ:一人暮らし世帯の住まいの実態調査 株式会社クレアスライフ

家賃については、6万円未満が46.2%、6万〜8万円未満が29.6%となり、約4人に3人が8万円未満の物件に居住しています。年収が高くなるほど高額な家賃帯を選ぶ割合も増えていますが、多くの単身世帯は住居費を抑えながら生活全体とのバランスを重視しているようです。

土地を受け継いだオーナーの物件は、必ずしも駅近の好立地とは限りません。しかし今回の調査からは、駅からの距離が多少あっても、家賃設定や住環境全体への納得感があれば選ばれる余地があることが分かります。駅近という条件だけに頼らず、家賃と付加価値のバランスを意識した募集戦略が重要になりそうです。

満足度59%の内訳から見える、入居者の本音

単身者1,745人の調査でわかった、オーナーが今見直すべき空室対策と資産価値の守り方2

出典元の調査データ:一人暮らし世帯の住まいの実態調査 株式会社クレアスライフ

現在の住まいに「大変満足」「まあ満足」と回答した人は合わせて59.0%となり、過半数が現状の住環境に満足していることが分かりました。一方で、「どちらともいえない」が26.6%、「不満」「大変不満」は合わせて14.3%となっており、改善の余地を感じている入居者も一定数存在しています。

単身者1,745人の調査でわかった、オーナーが今見直すべき空室対策と資産価値の守り方2

出典元の調査データ:一人暮らし世帯の住まいの実態調査 株式会社クレアスライフ

住まい選びで最も重視する項目は「家賃・価格」が44.0%でトップとなり、「立地・住所」が28.0%、「広さ・間取り」が18.5%と続きました。家賃が最優先される一方で、立地や広さとのバランスに納得できていることが、住まいへの満足度につながっていると考えられます。

オーナーが今、見直すべき3つのポイント

今回の調査から見えてきたのは、「家賃」「立地」「広さ」のいずれか一つで勝負するのではなく、三者のバランスが取れた物件が選ばれているという事実です。相続や土地活用によって物件を保有するオーナーにとって、次の3点は特に見直しておきたいポイントです。

設備の計画的な更新

マンション人気の背景には、オートロックや宅配ボックスなど、生活の安心感・利便性への期待があります。老朽化したアパートも、部分的な設備投資で競争力を取り戻せる可能性があります。

間取り・収納の再点検

築年数の経過した物件ほど、当時のニーズのまま間取りが据え置かれがちです。専有面積を変えられなくても、収納やレイアウトの工夫で「狭さ」を感じさせない工夫は可能です。

家賃と立地のバランス再設定

駅から多少距離があっても、家賃設定や住環境への納得感があれば選ばれる余地があります。立地条件を言い訳にする前に、家賃や設備とのバランスを見直すことが空室対策の近道です。

まとめ

株式会社クレアスライフが実施した調査では、一人暮らし世帯の約7割が賃貸住宅に住み、その多くがマンションやアパートなどの集合住宅を選んでいることが明らかになりました。間取りは1R・1Kや1DK・1LDKが約6割を占める一方、2K以上のゆとりを求める層も約4割存在しています。

家賃は8万円未満が約4分の3を占め、駅まで徒歩10分前後の物件を選ぶ人が多い一方、駅から近いことだけが選ばれる理由ではないことも見えてきました。家賃、立地、広さ、住環境を総合的に比較しながら住まいを選ぶ単身世帯に対し、相続や土地活用によって物件を保有するオーナーは、老朽化への対応や間取りの再点検、家賃設定の見直しといった総合的な取り組みを通じて、資産価値を次の世代へとつなげていくことが求められます。

今回の「一人暮らし世帯の住まいの実態調査」は、単身世帯の住まい選びの実態を知るうえで参考になる内容です。ご自身の物件と照らし合わせ、現在の市場ニーズに対応できているかを見直すことが、長期的で安定した資産承継につながるのではないでしょうか。

※この記事内のデータ、数値などに関する情報は2026年7月時点のものです。

取材・文/御坂 真琴

ライタープロフィール
御坂 真琴(みさか・まこと)
情報誌制作会社に25年勤務。新築、土地活用、リフォームなど、住宅分野に関わるプリプレス工程の制作進行から誌面制作のディレクター・ライターを経てフリーランスに。ハウスメーカーから地場の工務店、リフォーム会社の実例取材・執筆のほか、販売促進ツールなどの制作を手がける。

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