賃貸の部屋探し、契約までの期間はどのくらい?「SRC不動産情報サイト利用者意識調査」から読み解く
「不動産情報サイト事業者連絡協議会(RSC)」が毎年行っている「不動産情報サイト 利用者意識アンケート」の最新の調査結果が発表されました。過去1年のうちにインターネットで自身が住む住まいを探して不動産物件情報を調べた(調べている)人を対象にした調査の賃貸部分を抜粋し、最新の部屋探し事情を解説します。
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賃貸の部屋探し、契約までは短期化傾向、問い合わせ数も減少
物件を契約した人が部屋探しをしてから契約までにかかった期間で、最も割合が高かったのは「1週間~1か月未満」でした。1か月未満の割合の合計は、前年の47.5%から57.8%と、10 ポイント以上増えています。これは、直近5 年間では2020年に次ぐ高さです。
物件を契約した人が検討時に問合せた不動産会社数は2.7社と、直近5年で最小に。「1社」という人の割合も26.3%と直近5年で最も多く、逆に「6社以上」は直近5年で最も少なくなっています。
問合せた物件数は賃貸で平均 4.5 物件と、前年より0.5 物件減少。直近5年では2020年と並ぶ数となります。「6 物件以上」の割合も27.0%と直近5年で最も少ないことから、不動産会社や物件を、あらかじめ絞り込んでいる傾向が出ています。
物件を契約した人が訪問した不動産会社数は平均2.1 社で、前年より 0.1 社と微減。直近5年で最も少なかった2019年(1.9社)に次いで少ない訪問数となりました。「1社」の割合も39.5%と1年連続で増加しています。
不動産会社を選ぶ時のポイントは「写真の点数」
「問合せや訪問を行う際に不動産会社を選ぶ時のポイント・気にする点は?」という質問については、複数回答の上位5位は次のような結果となりました。( )内は単一回答で「特にポイントとなるものは?」という質問をした結果です。
1位 | 写真の点数が多い | 76.2%(52.4%) |
2位 | 店舗がアクセスしやすい場所にある | 44.2%(6.8%) |
3位 | 部屋の雰囲気が分かる動画が付いている | 38.1%(7.5%) |
4位 | 他にもたくさんの物件を掲載している | 37.4%(7.5%) |
5位 | 写真の見栄えが良い | 34.0%(6.8%) |
「写真の点数が多い」は、単一回答でも52.4%と過半数の支持を得ています。前年2位だった「他にもたくさんの物件を掲載している」は、47.1%から37.4%と10ポイント近くもポイントを下げて4位に後退しました。
物件の室内動画や周辺施設の情報を求める割合がアップ
「不動産情報サイトで物件を探す際に必要だと思う情報」については、複数回答で以下のような順位となっています。( )内は前年の順位となります。
1位 | 居室/リビングの写真 | 76.7%(前年3位) |
2位 | キッチンの写真 | 71.7%(前年1位) |
3位 | バスの写真 | 66.7%(前年2位) |
4位 | トイレの写真 | 59.4%(前年4位) |
5位 | 物件外観の写真 | 56.1%(前年5位) |
昨年は3位だった「居室/リビングの写真」が76.7%でトップとなりました。2位以下は「キッチンの写真」、「バスの写真」、「トイレの写真」と水まわりが続き、5位の「物件外観の写真」までが複数回答で過半数の支持を得ています。
また、今年は「物件の室内の動画」、「物件の周辺施設に関する文字情報」がトップ10入りを果たしました。昨年は10位内でしたが今年は圏外になってしまったものに「玄関の写真」、「バルコニーの写真」があります。
入居者が不動産会社に求めるのは、正確さとレスポンス
不動産会社に求めるものは、「正確な物件情報の提供」が複数回答で71.7%とトップでした。次いで「親切・丁寧な対応」、「物件に対する詳細な説明」、「問合せに対する迅速な対応」が続きます。
前年は「物件に対する詳細な説明」がトップでしたが、今年は3位に順位を下げています。
物件を契約した人が「不動産会社の対応で満足だったこと」は、「レスポンスが早かった」がトップ。賃貸では、7 項目のポイントが前年より増加しており、担当者の対応が評価されているようです。
逆に「不動産会社の対応で不満だったこと」については「その物件はもうないと言われた」「問合せをしたら返答が遅かった」「物件や不動産に詳しくなかった」がトップ3となりました。
部屋探しをした人の4割以上が「IT重説」を「活用したい」と回答
物件を「検索した人」を対象に非接触型(リモート)の接客について、今後の住まい探しの際に使ってみたいのは、「IT 重説」がトップでした。「積極的に活用したい」と「どちらかというと活用したい」を合わせて43.5%が使ってみたいと回答しています。
一方、使いたくないのは、「オンライン内見」がトップでした。「どちらかというと使いたくない」と「絶対に使いたくない」を合わせて46.1%となっています。
※この記事内のデータ、数値などに関する情報は2022年11月16日時点のものです。
文/丸石 綾野
「宅配ボックス」「防音」がコロナ禍でニーズアップ
新型コロナウイルスの影響で変わった「住宅に求める条件」は、以下のような順位となっています。
1位 | 宅配ボックス・置配ボックスを 設置したくなった |
28.1%(前年2位) |
2位 | 遮音性に優れた住宅に 住みたくなった |
26.6%(前年1位) |
3位 | 日当たりが良い住宅に 住みたくなった |
26.6%(前年4位) |
4位 | 通信環境の良い家に 住みたくなった |
25.8%(前年3位) |
5位 | 部屋数が欲しくなった | 22.1%(前年6位) |
順位の変動はあるものの、上位の項目は大きくは変わっておらず、宅配ボックスによる非接触の受け取りや遮音性・通信環境などテレワークの定着によるニーズを反映したものになっています。
今後のウイルスやワクチンの動向に加えて、賃貸住宅への宅配ボックスの設置状況などによっても、来年以降の順位が変わってくるかもしれません。
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