鉄部塗装が建物の安全性・耐久性を左右する!サビが起きる原因からケレンまで基礎知識を解説
- 鉄部塗装
建物に使われる重要な金属である「鉄」ですが、定期的な塗装をしないと美観や耐久性・安全性の維持が難しくなります。ではどれくらいの周期で塗装する必要があるのでしょうか?鉄部塗装の基礎知識や、見積もりの注意点、会社選びのポイントなどをリノ・ハピアの渡辺代表に伺いました。
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リノ・ハピアは創業59年、大規模修繕の専門工事会社として、豊富な実績を持つ。「後悔しない大規模修繕」をモットーに施工品質の高さを追求。
鉄部塗装は建物の耐久性・安全性の維持に不可欠
「鉄」は建物に使われる重要な金属ですが、錆びるという欠点も併せ持ちます。美観や耐久性・安全性の維持には定期的な塗装が必要です。
サビはなぜ発生する?
サビは、経年劣化した塗装箇所に生じるめくれやひび割れから雨などの水分が浸入したときに、鉄と反応して酸化することで発生します。
「サビは進行すると飛散して広がります。入居者の手が触れたり、雨水があたる箇所は要注意です。手すりや外階段、メーターボックス・防火扉・駐輪場・照明器具・避雷針・樋など、鉄は様々な箇所で使われています」と渡辺さん。
サビの腐食が深刻になると補強や部材の交換が必要に
腐食が進んで鉄部が破損・破断するほどの深刻な状態になると「溶接補強」や「部材の交換」などが必要になり、改修のためのコストも大幅にアップしてしまいます。
入居者の安全確保と建物を延命して収益を上げ続けるためには、定期的に点検を行い、早めに対策することが賢明です。
鉄部塗装の耐久性はどのぐらい?
一般的に鉄部塗装の耐久性は約5年で保証は2年。つまり、大規模修繕の周期より短いのです。
「保証前や5年を目安に点検を行い、サビが見られたら早めに鉄部塗装を行いましょう。万一、階段手すりや柱の腐食が進むと危険ですし、改修費も大きくなります」(渡辺さん)
鉄部塗装の手順。「ケレン」が重要なポイント
鉄部塗装の手順は以下の通りです。
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ケレン
サビや劣化塗膜を除去します。
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サビ止め
サビ止め作用のある専用塗料を塗布します。
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中塗り
下地を保護する塗料を塗布
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上塗り
中塗りと同じ塗料を塗布し、適正な塗膜厚を確保
特に「ケレン」はサビを取り、次工程の塗料の密着度を高める重要な作業です。
「ケレン」とは
ケレンとは、鉄部塗装における最初の重要な工程で、工具を用いて鉄部のサビや劣化した塗膜を除去する作業のことです。
塗料の密着度を高めて塗装の仕上がりを左右するため、丁寧な作業が求められます。
2種ケレン:電動工具などを使い、旧塗膜を除去し鋼面露出
3種ケレン:電動工具などを使い、錆びている旧塗膜は除去して鋼面露出、錆びていない旧塗膜(活膜)は残す
4種ケレン:サンドペーパーなどの手工具で、汚れを除去
鉄部塗装の見積もりで注意したいポイント
鉄部塗装の見積もりを出してもらう際には、見積もり前に綿密な現地調査を行い、鉄部塗装が必要な部位を拾い上げてもらうようにしましょう。
また、「一式」表記の見積もりには注意が必要です。使用材料の種類や品番まで具体的に明記された見積もりが理想的です。加えて、保証の範囲・期間も確認するようにしてください。
鉄部塗装の会社選びポイント
鉄部塗装を依頼する会社を選ぶときに気を付けたい点としてまず挙げられるのは、歴史や実績など信頼できる要素があることです。また、一級塗装技能士など有資格者が在籍していることも重要。
その他にも、工程ごとの写真付き報告書を提出してくれる会社、塗料メーカー連名の保証書を発行、アフターフォローも整っていて、施工中の現場も快く見せてくれるような会社であれば安心して任せられます。
渡辺さんは「全工程で施工品質の高い会社を選ぶべき」と強調します。鉄部は塗膜が剥がれるほど錆びると、塗装しても再発しやすいです。建物が深刻なダメージを受ける前の適切な時期に塗装を実施しましょう。
※この記事内のデータ、数値などに関する情報は2023年3月7日時点のものです。
取材・文/太田 雅美
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