更新料を廃止したら、退去予防に効果はある?

退去予防には様々な対策がありますが、その中でも効果ありとして、近年検討するオーナーが増えているのが更新料の廃止です。特に若者やファミリー層がターゲットの物件には効果的です。さらに様々な特典を設けて、なるべく長く住んでもらえるように工夫しましょう。

若者がターゲットの物件には効果的。廃止か減額を検討すべき

空室対策で最も重要なのは、入居者の退去を予防することです。

退去予防には様々な対策がありますが、その中でも効果ありとして、近年検討するオーナーが増えているのが更新料の廃止または減額です。

入居者が退去していく理由は様々ですが、就職や結婚などのライフイベントで引っ越す人と同じくらいの割合で多いのが、「更新料を払うくらいなら引越す」という人です。更新料は退去の危機を必ず招く、時限爆弾のような存在なのです。

近年の統計を見ると、更新料の有無や月数は、減ったり増えたりの一進一退といった状況です。しかし、賃料たった1、2カ月分の更新料にこだわったがために、その後数カ月の空室を生むというリスクを避けるため、契約時は設定していた更新料を後から廃止するオーナーが徐々に増えているようです。

更新料の有無

更新料の月数

更新料の廃止を特に考えたいのが、若い入居者層がターゲットの物件です。

公益財団法人日本賃貸住宅管理協会が公表している入居者の平均居住期間の調査では、学生の約18%が2年以内に物件を退去しています。更新料の影響が及んでいる可能性が低くありません。

賃貸住宅の平均居住期間

また、ファミリー層にも注目です。

約7割が、4年以上にわたって同じ物件に住んでいることがグラフに示されています。つまり、元々ファミリー層は長期入居へのニーズは高いと考えられます。

しかし一方で、4年までの退去も3割近くに及んでいます。更新料が、本来長く住んでもらえるはずのファミリー層に逃げられるきっかけとならないよう、やはり熟慮が必要です。

 

更新料を廃止して成功した、あるオーナーの例を紹介しましょう。

学生向け物件を所有していたこの人は、まず更新料の廃止を決断しました。さらに家賃を2年目から5%減額、4年間住んだら卒業祝いとして家賃ひと月分をキャッシュバックするという特典を打ち出しました。

入居募集を始めると大好評。居住期間も目論見通りに伸びたそうです。

 

このような例はありますが、しかし、家賃を下げるというのはさすがに多くのオーナーにとっては厳しいハードルです。

そこで別の特典を設ける方法もあります。

例えば、居住期間に応じて商品券や旅行券をプレゼントする、テレビモニター付きインターホンなどの人気設備を取り付ける、エアコンやキッチンなどのクリーニングをサービスするなどです。

入居者が好きな特典を選べるようにメニュー方式にすると、より喜んでもらえます。

 

近年は敷金・礼金のない物件や仲介手数料を半額にする物件も増え、住み替えのハードルはどんどん低くなっています。できるだけ長く住んでもらうために、更新料を続けるかどうかは要検討でしょう。

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