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[提供:市萬]

築20年を超えた物件を所有するオーナーのための賃貸経営成功の秘訣とは?~建物長期活用のすすめ~

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公開日:2023年12月27日
更新日:2024年4月1日
築20年を超えた物件を所有するオーナーのための賃貸経営成功の秘訣とは?~建物長期活用のすすめ~1

「建て替えるしかない」「もう売りたい」―― 昨今聞こえてくる築古物件を所有するオーナーの深刻な声。悩めるオーナーに光明をもたらす、築20年以降の賃貸経営成功の秘訣を伝授。今回は“長期活用のすすめ”をお届けします。

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お話しいただいた方
築20年を超えた物件を所有するオーナーのための賃貸経営成功の秘訣とは?~建物長期活用のすすめ~2

株式会社市萬 代表取締役 西島 昭さん

大学卒業後、株式会社リクルートに入社。1999年、不動産に関する問題解決に特化したコンサルティングを行う「株式会社市萬」を東京都世田谷区用賀に設立。金融機関と提携し、様々な不動産保有者の問題解決を行っている。

築20年を超えたつらい時期。建て替え? 売却? それとも?

私はこれまで不動産オーナーの様々な問題解決に当たってきました。

以前は「もっと収益を高めたい」「入居率を上げたい」といった前向きな相談が中心でしたが、5~6年前から相談の中身が変わってきました。それは、築20年を超えた賃貸住宅のオーナーから寄せられる切実な悩みです。

築20年を超えた物件を所有するオーナーのための賃貸経営成功の秘訣とは?~建物長期活用のすすめ~2

「家賃が下がり、空室も埋まらないので手取りが減って経営が苦しい。もう建て替えるしかない」「古くなって設備トラブルやクレームが増えて、金銭的にも厳しいので売りたい」といった追い詰められての相談が少なくありません。

築20年を超えた物件を所有するオーナーのための賃貸経営成功の秘訣とは?~建物長期活用のすすめ~2

そんなオーナーの多くは、建築会社からは「建て替えれば満室も難しくないし家賃も上げられる」と提案され、不動産会社からは「もっと古くなれば価格は下がるので、早めに売ったほうがいい」と勧められています。

しかし、その物件をよく調べてみると、空室の原因の多くは築年の古さではなく、修繕や建物整備など、本来行うべき対策を怠っていたためでした。

当社管理物件のほとんどは築20年超えであり、これまでのノウハウや経験から、適切な修繕をした上で長く活用したほうが生涯収支は良くなるということを実感しています。

ローン返済中は、少し苦しい時期はあります。しかし、その時期を乗り越えて返済が終わった築30年を過ぎる頃にはぐんと楽になり、収益力の高い状態が長く続きます。建物を手放したり、新しくしたりせずとも「長期活用」の先に道は開けるのです。

建物は長期活用できる!見過ごされた3つの理由

これまで「長期活用」という発想が乏しかった背景には、3つのポイントがあります。

① 2つの耐用年数

築20年を超えた物件を所有するオーナーのための賃貸経営成功の秘訣とは?~建物長期活用のすすめ~2

まずは、耐用年数に関する考え方です。多くのオーナーは、減価償却費を計算するために定められた法定耐用年数=建物の寿命だと思っているのではないでしょうか。

木造は22年、鉄筋コンクリート造は47年ですから、木造アパートで築20年を過ぎると「もう寿命が近い」と思ってしまうかもしれません。

しかし、実際に建物が使えなくなる“物理的な耐用年数”や賃貸市場で収益を生み続けられる“経済的な耐用年数”としては、木造で60年、鉄筋コンクリート造なら80年ほどと推計できます。現に、当社が管理する一番古い木造物件は築後51年、今も人気物件として満室稼働しています。

② 収支と手取り額の累計

築20年を超えた物件を所有するオーナーのための賃貸経営成功の秘訣とは?~建物長期活用のすすめ~2

昨今の建築費の高騰は著しく、都心部に近い人気エリアなど家賃を高く設定できる場合を除けば、建て替えた方がさらに収支が悪化することがほとんどです。建築費は都心も郊外も変わりません。

さらに、建て替えの場合は、立ち退きの手間やコスト、解体費がかかる上に、建て替え中は家賃収入がないというマイナスもあります。

実際、郊外エリアのマンションで、建て替えた場合と長期活用の累計手取り額を試算したところ、長期活用のほうが多いという結果が出ています。

③ 入居者の価値観の変化

築20年を超えた物件を所有するオーナーのための賃貸経営成功の秘訣とは?~建物長期活用のすすめ~2

「築年が古くなるとリフォームしても入居者から選ばれないのでは?」という疑問も寄せられます。しかし、昨今の賃貸ニーズを調べると、重要なのは家賃や間取りで、以前ほど築浅物件へのこだわりは強くないというのが実感値です。

特に若者層は、いわゆるコスト感覚がシビア。築浅で家賃の高い部屋より、築古でもリフォーム済みで室内の内装設備がきれいなほうが良いという声も少なくありません。メルカリやブックオフなどが普及し、リユースへの抵抗感がなくなっている面もあるでしょう。

次世代との関係と数字の試算。両面から検討する

築20年を超えた物件を所有するオーナーのための賃貸経営成功の秘訣とは?~建物長期活用のすすめ~2

もちろん、長期活用が誰にでも当てはまるわけではありません。

オーナーの考え方や、家族の状況も判断に関わります。後継者がいない方や、後継者がいても賃貸経営の意志がないなら売却も1つの選択。また、マンションなら新築時から80年間活用できるので、多少収支が厳しくても子どもや孫の代まで継がせたいなら建て替えが視野に入ります。ただ、建て替えはその先の80年間が固定してしまい、状況の変化に対応できません。

長期活用なら30~40年後に、子どもがその時代に合った最適な選択をする余地を残すことができます。いずれにしても、これからの賃貸経営成功の秘訣は「長期活用」です。その上で、建て替え・売却・長期活用の3つのパターンで将来の
収支を見極めながら、判断していくことが大切です。

※この記事内のデータ、数値などに関する情報は2023年11月25日時点のものです。

取材・文/木村 元紀 撮影/青木 茂也

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“築20年”からのアパート・マンション経営“成功”の秘訣!~“築古でも入居率95%超え”を誇るプロの知恵~

西島 昭 著 ごま書房新社 1,980円(税込)/170ページ
2023年12月10日発売 [お問い合わせ]03-6910-0481(ごま書房新社)

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