宅配ボックスがない賃貸物件は不利?部屋選びへの影響は?宅配ボックスについてのアンケート調査から読む
非対面での荷物受け取りや再配達防止のために、ニーズが定着しつつある宅配ボックス。しかし住宅全体での設置率は約4割、アパートでは3割程度※と、まだまだ普及の途中といった段階です。はたして宅配ボックスの有無は、賃貸住宅のお部屋探しに影響するのでしょうか?「幸せおうち計画」を運営する(株)AZWAYによるアンケート調査をご紹介します。
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賃貸物件を選ぶときに約4割が宅配ボックスの有無を重視
(株)AZWAYが行った「宅配ボックスの有無の賃貸物件選びへの影響についてのアンケート」の回答者は10代から60代以上までの男女。宅配ボックスの有無は、どのくらい重要視されているのでしょうか。
非常に重要 | 12.8% |
重要 | 31.6% |
あまり重要ではない | 23.7% |
全く重要ではない | 7.3% |
どちらともいえない | 24.7 |
「非常に重要」と「重要」を合わせた割合は全体の約4割。「あまり重要ではない」「全く重要ではない」という人よりも1割程度多いことがわかりました。
しかし、「Q.過去に宅配ボックスがないことで不便な経験はありましたか?」という質問には、64.3%が「はい」と答えています。「宅配ボックスの有無は重要でない」と答えた人の中にも、実際には不便な思いをした経験をもつ人が存在しそうです。
宅配ボックスのメリットは?在宅時でも自由に過ごせる点も魅力
次に「宅配ボックスがある物件を選ぶ理由として1番大きな要素」について聞いたところ、1位が「再配達が不要」、2位が「便利さ」、3位が「セキュリティ」でした。
宅配ボックスのメリットについて、以下のフリーコメントが挙がっていました。
・1番のメリットは便利さです。宅配を頼むと、きちんと受け取れるか不安になります。うっかりトイレに入っている時に配達されて受け取れないかもしれないと思うと気が気ではありません。その点、宅配ボックスがあるとこちらはただボックスの中身を確認すれば良いので安心です。(30代女性) |
・メリットは、外出や睡眠を気にしないでいられることです。家にいても一人だったりするので、その間にトイレに行ったり入浴するのもタイミングを図ったりしてドキドキします。(30代女性) |
・配達時に家にいなくてもよいため、時間を有効に使える。配達員との対面の必要がないため気が楽。(50代男性) |
非対面の気楽さや好きな時間に外出できること、在宅時でも荷物の受け取りで行動が制限されなくて済むことをメリットと考えている人が多いようです。
デメリットは荷物の大きさや重さ、セキュリティ面など
宅配ボックスによってデメリットを感じている人はいるのでしょうか?以下のような点がデメリットとして挙げられていました。
・デメリットは、自分で荷物を運ばないといけないことだと思う。特に重い荷物が届いた時は運ぶのが大変だ。(30代女性) |
・デメリットは、荷物のサイズによっては宅配ボックスが対応していない場合があることと、他の住人との共用のところが多いので、ボックスの数によっては先に使用されてしまうとボックスを使うことが出来なくなってしまう可能性がでてくること。(50代男性) |
・デメリットは盗難です。近所の方が宅配ボックスから荷物を盗まれるという事が一度あり、これは怖いなと思います。宅配ボックスにカメラを設置したり、厳重なロックが必要だと思いました。大きな荷物の場合や高さのあるものは宅配ボックスに入れるのは難しいと思います。(40代女性) |
配達員が届けてくれるのは宅配ボックスまでとなるため、重い荷物だとそこから自室に運ぶのが大変だったり、荷物が大きすぎて宅配ボックス自体が利用できなかったりするという声が。
また、セキュリティ面を心配するコメントもあり、盗難防止機能の高い宅配ボックスを選ぶ、防犯カメラと組み合わせるなどの対策が望まれていました。
物件選びで特に重要視するものは?宅配ボックスは11位!
冒頭の質問で宅配ボックスを重要と考えている人は約4割いることが分かりましたが、宅配ボックスは、お部屋探しの決め手となるのでしょうか。
そこで、「お部屋選びで特に重要視するもの」を3つ聞いてみたところ、トップ5は次のような結果となりました。
1位 | 家賃 |
2位 | 立地 |
3位 | 間取り |
4位 | 住宅設備 |
5位 | 日当たり |
ここでは宅配ボックスは11位で、最重要視する3つの条件に入れた人は1割程度でした。宅配ボックスは「あれば嬉しい」アイテムではあるものの、優先順位としてはそう高くないことがわかります。
まとめ
賃貸のお部屋探しでは約4割の人が宅配ボックスの有無を重視し、6割の人は宅配ボックスが無いことで不便な思いをした経験を持っていることがわかりました。
しかしその反面、家賃や立地、間取りなど日々の暮らしにかかわる条件よりは優先順位は低く、オプション的な存在でもあるようです。
賃貸オーナーからすれば、家賃や立地、間取りは簡単に変えられる条件ではありません。しかし、宅配ボックスであれば比較的リーズナブルな予算で、物件の差別化を図ることができます。
既存の賃貸アパートでは、まだまだ普及率の低い宅配ボックス。同じような立地・家賃・間取りの競合物件と比較されたときに、宅配ボックスがあることで「こっちにしようかな」と思ってもらいやすいかもしれません。
宅配ボックスの設置に関して、国や自治体から補助金が出る場合もあります。賃貸オーナーはこの機会に、現在受付中の「住宅省エネキャンペーン2024」の利用を検討してみてはいかがでしょうか。なお、補助金には受付期間や上限予算が設けられているため、要件等をよく調べて申請するようにしましょう。
※この記事内のデータ、数値などに関して本記事は、2024年3月7日時点の情報をもとに制作しています。
取材・文/石垣 光子
ライタープロフィール
石垣 光子(いしがき・みつこ)
情報誌制作会社に10年勤務。学校、住宅、結婚分野の広告ディレクターを経てフリーランスに。ハウスメーカー、リフォーム会社の実例取材・執筆のほか、リノベーションやインテリアに関するコラム、商店街など街おこし関連のパンフレットの編集・執筆を手がけている。
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