孤独死対策に有効な見守りサービスの選び方とは?賃貸アパートに高齢者を受け入れるポイント
- 駆け付け、見守り
孤独死リスクのある単身高齢者の受け入れを躊躇する賃貸オーナーも多いのではないでしょうか。高齢者の住宅確保は国の重要な課題であり、賃貸オーナーにとっては所有する物件を活用するチャンスでもあります。そこで、この記事では見守りサービスの種類や選び方、実際に提供されている具体的なサービスをご紹介します。適切な孤独死対策を行い、安心して高齢者へ部屋を貸すための参考にしてください。
見守りサービスとは?|孤独死対策に有効な高齢者見守りサービス
見守りサービスとは、センサーやカメラ、電話確認、訪問などの方法で、高齢者の健康状態の把握や異常を監視、早期発見するためのサービスです。民間のセキュリティ会社、ガス、電気、介護事業者など、他にも多くの企業が提供しています。自治体が見守りサービスを提供している場合は、民間会社と連携するなど外部の力を借りていることが一般的なようです。
見守りサービスの種類|孤独死対策にも使えるサービスの種類は3つ
見守りサービスは多数ありますが、ここでは3つの種類に分類して見守りサービスの特徴を紹介します。また、以下で紹介する3つの分類を組み合わせたサービス提供を行っているケースもあります。
「接触型」見守りサービス
接触型見守りサービスとは、緊急通報装置付きペンダントや押しボタン式通報装置など、見守り対象者が機器を直接操作するものです。電話での安否確認は対面型に分類できますが、自動音声による発信に対して指定されたボタンをプッシュする安否確認はここに分類してもいいかもしれません。
セキュリティ会社などから多く出ており、異常を確認すると駆けつけてくれるサービスをセットにしているものが多いです。注意する点は、何か異常があったときに高齢者が自分で操作をしないといけないことです。
加速度センサー付きで転倒などを検出するものもありますが、それ以外は操作をしなければ通報されません。そのため、大手セキュリティ会社から監視カメラなどもセットになったパックで提供されています。
「非接触型」見守りサービス
非接触型見守りサービスとは、監視カメラやセンサー、ガスや電気のスマートメーターなど、見守り対象者が直接機器に触れることのないものです。スマートメーターは、通常生活パターンに 照らし合わせていつもと違う状態が発生すると異常とみなします。
異常を検知すると、事前に設定された人へメールや電話で連絡が行くようになっています。24時間監視ができることで、異常 を見逃さずに検知することが期待できます。
注意する点としては、機器を設置するための工事が必要なものが多く、初期費用が数万円かかるようなものもあります。月額利用料は数百円のものから数千円のものまで様々です。
「対面型」見守りサービス
対面型見守りサービスとは、定期的な訪問や電話での安否確認を行うものです。介護事業所や郵 便局、電気、ガスなど日々地域を巡回する人員がいる企業が行っているケースが多いです。電話での安否確認であってもテレビ電話の活用などで、表情などを確認できるような体制を整えているものもあります。
見守り対象者と直接話せるため、日々の生活状況のヒアリングができ、異常が発生する前の異変 に気づける可能性があります。ただし、人が直接動くため費用が高くなりやすいことや、訪問・ 電話回数が週に1回、月に1回と少ないものもあります。
見守りサービスの選び方|賃貸オーナーが知っておくべき孤独死対策のポイント
孤独死対策で大切なことは早期発見です。居室内での死亡を防ぐ、死亡を早期発見することで被害を最小限に防ぐことができます。3日以内に発見をするためには、最低でも3日に1回の確認を行えることが必要です。
緊急時の対応に注意!入居者のライフスタイルに合わせたサービスを
センサーや監視カメラ、スマートメーターなどは24時間の状況を確認できるため、早期発見が可能です。安価に導入できるものもあるため、費用負担も少なくできます。
孤立を防ぐために訪問型を利用する場合は、3日に1回のサービスを導入するか、非接触型などを併用することで訪問頻度を下げて費用を抑えることも可能です。また、介護サービスを利用されている方が入居する場合には、介護サービスの利用頻度に合わせることで週1回の見守りでも十分なケースもあります。
入居者家族や管理会社、大家さん自身が緊急時に駆けつけることができない場合には、接触型のような駆けつけサービスがついた見守りサービスを導入、併用するなどの検討も必要です。
見守りサービスは「受け入れやすさ」がポイント
実は見守りサービスはこれだけでは決められません。入居者が加入するものが多いため、入居者に納得してもらう必要があります。
・高齢者扱いされたくない
・常に監視されているのはイヤ
・プッシュボタンの操作などが覚えられない
など、入居者によっては見守りサービスに難色を示す場合やうまく使えない場合もあります。その際に、入居者が見守りサービスを選べるようにいくつか選択肢を用意しておくことで、納得して見守りサービスを契約してもらいやすくなるでしょう。
例えば、24時間モニタリングであっても電気などのスマートメーターであれば直接監視されているわけではないので、導入のハードルは低いかもしれません。操作に不安がある場合には、操作の必要ないものから選んでもらいましょう。