様々な苦境にも屈することなく安定経営を続け、事業領域を拡大

宇山　今年の9月17日に当社は創業55年を迎えました。現在では名古屋圏を中心に、年間100億円ベースの売上高を誇る企業に成長しましたが、遡れば昭和40年代に、先代社長の貝沼正敬が一人で始めた雑貨販売と仲介業がスタートでした。

その先代が、あるとき空き倉庫に困っているとの相談を受け、借り手を探して橋渡しを行ったのが、建物リース事業の幕開けとなりました。高度成長期を迎え、田畑の区画整理が加速していた折り、農地の所有者に倉庫や工場を建ててもらい、事業者に借りていただくというビジネスモデルを確立したのです。

これを機に、事業用不動産の仲介を行うパイオニアとして躍進することができました。その後、世の中が不動産バブルの崩壊、リーマンショックなどに見舞われた時期も、当社は安定経営を続け、事業領域を広げて今日を迎えています。

宇山　先代の社長は良い意味でのおせっかい焼きで、オーナー様のご家庭で土地や建物の相続に関する揉め事が起きると、自ら進んで間に立って話をまとめ、家族間のトラブルを解消することに努めた人でした。

損得を超えてオーナー様と向き合い、ご家族の幸せを一番に考えてサポートするという信念を持っていた人物で、「これほど親身になって相談に乗ってくれる人はいない」と多くのオーナー様から信頼されておりました。

経営理念として掲げている「熱誠の心」は、この精神を引き継いだもの。熱意・誠意・感謝を意味し、オーナー様が先祖代々受け継がれてきた大切な土地などの有形資産と、「家族仲良く円満」という無形の想いを後世に残していけるよう、知恵を尽くした提案を行っています。

おかげさまで、オーナー様の相続に関する様々な相談や実務に携わらせていただくようになりました。

宇山　オーナー様の繁栄は当社の繁栄、さらには地域の繁栄につながるという考えのもと、我々と一つでも接点を持ってもらえたなら、そこからオーナー様にとって最適な状況を生み出せるよう、事業展開に取り組んできました。

現在は土地活用のご提案から建物の建設、大規模修繕・リノベーション、賃貸物件の管理、そして専門家による税務相談までワンストップでサポートしています。

さらに資産をしっかりとお守りできるよう、2021年には信託会社も設立し遺言信託業務を行っています。

半世紀を超える実績をもとに、オーナーの「永代繁栄」を支援

建設・不動産のトータルシステムをワンストップで提供。55年の歴史と実績をもとに、オーナーの「永代繫栄」のパートナーといて、親から子へ、子から孫へのスムーズな資産の継続形成と家族の幸福をつないでいます。

立地・目的に合わせて選べる土地活用メニューを豊富にラインナップ

宇山　半世紀以上地元で日々オーナー様・入居者様双方の声を聞き、地域を熟知している現場の社員が賃貸建物の開発に取り組んできました。

左から、戸建て賃貸住宅「KODATEX（コダテックス）、長屋式メゾネット「連家（レンガ）」、賃貸事業用建物「GIMUCO（ジムコ）」

そこから戸建て賃貸住宅「KODATEX（コダテックス）」、メゾネットタイプ「連レンガ家」、倉庫付き事務所「GIMUCO（ジムコ）」などの人気商品が生まれました。ニーズに合わせた多彩な商品をご用意しているのも、当社の強みです。

”地元密着”への想いと今後の抱負

宇山　当社は住宅のほか倉庫・工場を多数手掛けていますが、愛知県はトヨタ自動車の関連企業様が多く、製造業や流通業も盛んなことから、創業の原点となった事業用建物の需要は今も底堅いものがあります。

また、うれしいことに、「貝沼さんに頼めばすべて大丈夫」と信頼してくださり、二世代、三世代とお付き合いが続くオーナー様も大勢いらっしゃいます。

ですから、我々も地元密着型の営業にこだわって、オーナー様のご要望に迅速、細やかに対応し、地域の繁栄に貢献したいと考えています。

宇山　どんなに時代が進んでも一番大切にしているのは人と人とのご縁です。

ご先祖とご両親から受け継がれた土地・建物の継承だけでなく、心の満足感やご家族の幸せも大切にお守りできるよう、今後ともグループ企業が一丸となってサービスを提供していきます。ぜひご期待ください。

※この記事内のデータ、数値は2024年11月1日時点のものです。

取材・文／藤谷 スミカ　撮影／アトリエあふろ（八木 智三）

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