銀行が融資する物件は投資にも相応しい物件

菅井さん（以下敬称略）：近年は金融機関の融資への姿勢は大変厳しくなっており、融資をしてもいい物件は、ある条件を満たしていることが必要です。逆に言えば、この条件をクリアしている物件は投資の対象として魅力的であるわけです。
私が考える融資のポイントは「安全性」「収益性」「健全性」「成長性」「流動性」の５原則です。この観点からお話をお聞きします。まず、御社の商品の「安全性」はいかがですか？

梅木さん（以下敬称略）：弊社の主力商品である一棟投資型商品「ミハス」を中心にお答えします。弊社は長くデベロッパーとして活動しており、「物づくり」へのこだわりが強くあります。
法令を遵守し設計、施工を行うことで堅固な建物を建てることがポリシーです。「ミハス」を販売して約6年ですが、地震や台風等による重大な不具合や損傷が生じたという報告は１棟もありません。

菅井：「ミハス」の構造は？

梅木：鉄骨造が中心です。提携している鉄鋼メーカーに厚さ４・５ミリの鉄骨を特別仕様で提供してもらっており、建物強度に問題はありません。ＲＣ造の商品「エルファーロ」シリーズも販売しています。

菅井：「安全性」は高いレベルで満たしていますね。では「収益性」に関してはいかがですか。梅木 弊社が最も重要視しているのが立地です。収益性＝利回りと思われがちですが、将来売却した時の利益も含めてトータルに考えなければならないと思っています。御社の商品は、かなり立地を厳選されているようですね。

梅木：基本的には東京23区で駅から徒歩圏内。「買いたい」と思う人が多いエリアに絞っています。

完成した物件の平均稼働率は98％

菅井：「健全性」はいかがですか？

梅木：「ミハス」は過去６年間で１００棟弱完成していますが、完成物件の稼働率の平均は98％です。退去者も出ている中で、その募集期間等を考えると、極めて高い数字だと自負しています。この数字に大きく貢献しているのが、募集・管理業務を担うグループ会社の明豊プロパティーズです。

菅井：御社は株式上場も果たしていますよね？

梅木：ジャスダックに上場しており、コンプライアンス教育なども徹底して行っています。

菅井：その点でも「健全性」は高いと言えるわけですね。それでは「成長性」はいかがでしょうか。

梅木：賃貸経営は長期にわたるので、時を経ても競争力を維持しなければなりません。その点、美しいデザインの「ミハス」は入居者からも好評です。また、数多くの物件を管理してきた明豊プロパティーズから、現場の最新ニーズを提供されるのも強みです。最近は女性目線のプランニングを取り入れ、高い稼働率につなげています。

菅井：最後に「流動性」についてお聞かせください。

梅木：約１００棟のうち数棟はオーナーチェンジしていますが、売却はスムーズだったと聞いています。

１００棟達成を節目に次世代型「ミハス」を発表

菅井：御社が中心エリアとしている東京は、安全で安心で、インフラも整っている世界一の街です。相続対策に悩んでいる地方の資産家や、有利な投資先を求めているアジアの富裕層からすれば、投資対象として、今後も高い需要が見込まれます。これからの戦略は？

梅木：「ミハス」は本年9月に１００棟目の竣工を迎えます。これを節目に、次世代型「ミハス」へステップアップを図っていきたいと思っています。具体的にはIoT設備や、以前から進めてきた早稲田大学との産学協同による環境配慮型システムなどを取り入れる方針です。ぜひご期待ください。

※この記事内のデータ、数値などに関しては2020年3月4日時点の情報です。

取材・文／本多 智裕　撮影／伊藤 康弘

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