払い過ぎた相続税の還付業務で始まった関係

Ｎ家は、畑や賃貸住宅、駐車場等を複数所有する代々続く家系。そんなＮ家にフジ総合グループの担当者が訪れたのは２００５年のこと。お祖父様の相続で支払った相続税が還付されるかもしれない、ということだった。

「その時は私の父が対応しました。半信半疑でしたが、成功報酬とのことでしたので『やるだけやってみるか』と父がお願いしたんです。すると、当初、適用が難しいとされていた広大地評価が適用され、約６００万円が還付されました」とNさん。

Nさん
現在、不動産会社に勤務。不動産経営の知識と経験を活かし、ガレージハウスやレンタル収納など、多彩な土地活用を実践。

同グループでは１９９２年より30年間、相続税の還付手続きを完全成功報酬制で行っており、これまでの還付実績は５６００件に及びます。

相続税申告の際に難しいのが正しい土地の評価ですが、同グループでは、相続専門の税理士と相続税財産評価に精通した不動産鑑定士が協働して対応するため、適正な土地の相続税評価が可能。

「土地の評価次第で税額がこんなにも変わるのかと驚きでした。父も喜んで、これ以降の相談事はすべてフジ総合グループにお願いしようとなりました」（Ｎさん）

髙原 誠さん

フジ総合グループ　副代表・税理士

相続税還付手続きとは？

相続を視野に入れた資産の整理と戸建て賃貸の建築を提案

その後、担当となった髙原税理士がまず取り組んだのが、次に発生すると予測されるＮさんのお祖母様の相続を視野に入れた、資産の整理でした。

「おかげで祖母の相続には苦労しませんでした。髙原さんのおかげで先を見越して対策を打てましたし、相続税の申告もスムーズに対応していただけました。描いていた通りの相続ができたと家族みんなで感謝しています」（Ｎさん）

次にNさんと髙原税理士が取り組んだのが、Nさんのお父様、お母様の相続に向けた対策。相談を受けて髙原税理士が提案したのが、戸建て賃貸物件の建築でした。

「戸建てはアパートよりも不整形地をつくりやすいです。一般的に整形地よりも不整形地の方が評価額は下がりますし、分筆して戸数毎に分割することで相続・売却がしやすくなるなど、小回りのきく不動産活用が可能です」（髙原さん）

提案を受けて、敷地内に5棟の戸建て賃貸を建築。経営は順調で満室が続いているそうです。

不動産のプロも認める、確かな知識と対応力

そして2020年にはお父様の相続対策シミュレーションを行うことに。きっかけとなったのが、生産緑地2022年問題でした。

「生産緑地が解除され宅地の供給が一気に増大、新築の賃貸物件の増加や土地価格への影響が懸念され、大きな話題になっていた件です。N家には生産緑地指定の土地が複数ありましたので、すべて解除した場合、1カ所だけ解除した場合、など複数の解除パターンのシミュレーションを行い、最も有効な対処方法を検討しました」（髙原さん）

Nさん親子を安心させてくれたのは、髙原税理士の真摯なサポートと、同グループが定期的に発行している情報冊子『爽風』。

「生産緑地の問題点と対処法について不動産鑑定士のわかりやすい解説記事があり、とても参考になりました。髙原さんも丁寧に説明してくれて、安心して道筋を立てることができました」（Ｎさん）

実はＮさんは不動産会社に勤務しており、顧客から相続に関する相談を受けることもあります。そのNさんが厚い信頼を寄せているのが、髙原税理士です。

「深く、豊富な知識をお持ちで、説明が的確なんです。そのうえ対応も早く、相談をすると一日以内には返事をくれるので不安になりません。困った時に頼れる人がいるのは本当に心強いですね。『何かあったらこの人に相談すれば大丈夫』と、息子が大きくなったら髙原さんを紹介したいと思います。息子の代になった時、頼れる存在がいるのは私も安心ですから」（Ｎさん）

髙原税理士もＮ家から多くのことを学び、良い経験をさせてもらっていると語る。

「お父様は地主としての才覚に優れていらっしゃる素晴らしい方で、教えていただいたことがたくさんあります。Ｎ様もその遺伝子を受け継がれていて、細部に目が行き届く方。これからもお互いに切磋琢磨していければと思います。奥様や次のご当主となるご子息に、お父様、Ｎ様のお気持ちを代弁し、Ｎ家代々の想いを次の世代へ繋げていくお手伝いができればと願っています」（髙原さん）

「広大地評価」、最後のチャンス！

相続した土地がその地域における標準的な宅地の面積よりも著しく広大な場合、最大65％の大幅な評価減が受けられます。

広大地評価は2017年の税制改正によって廃止されましたが、2017年12月31日以前に発生した相続では、まだ適用が可能な場合もあります。

※この記事内のデータ、数値などに関する情報は2022年3月7日時点のものです。

取材・文／本多 智裕　撮影／青木 茂也

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