良い仲介会社を見極めるポイントと、仲介会社との付き合い方

入居者がインターネットで物件探しをするのが当たり前になった今、仲介会社を選ぶ際のポイントも大きく変わりつつあります。良い仲介会社の条件とは何なのでしょうか? また、仲介会社の営業担当者とはどのように付き合っていけばいいのでしょうか?

大手かどうかではなく、自分にとっての「優良会社」を見つける

仲介会社を選ぶ際のポイントはいくつかありますが、第一のポイントは、インターネット掲載を積極的に展開しているかどうかです。

大手ポータルサイトの広告掲載枠を一定程度買い、新しい物件を定期的に更新していることが重要で、これは大前提となります。

 

二つ目のポイントは、「大手ネットワーク系企業か、地元密着型会社か」です。

しかし、インターネットで情報が出回る現在では、あまり大きな差はありません。むしろ、グループ会社でサブリースを行う大手仲介会社の場合、自社系列の管理物件を優先し、自主管理オーナーの物件は後回しにされる恐れもあります。ネームバリューに惑わされないようにしましょう。

また最近は「ネットで物件を絞り込み、訪問する会社は一社」という入居者が増えています。

これは、「地域ナンバー1店」に集中して訪問しているということではありません。その物件を扱う複数社のうち、訪問しやすいどこか一社に行くというだけで、どの会社に行く可能性もあるということです。

 

しかし、ネットで物件を決める確率が高まっている半面、店舗で知った物件に切り替える割合もまだまだ残っています。

従って特定の一社に絞るより、オーナーは可能性のある全ての仲介会社に平等に接触するのが望ましいと言えます。これが三つ目のポイントです。

 

仲介会社との付き合い方としては、物件情報を提供する場合は「点(店舗単位)ではなく、面(営業スタッフ全員)」にすべきだと、稼働率の改善力に定評のあるリーシング・マネジメント・コンサルティング(LMC)株式会社社長の齊藤晃一さんは言います。

この表は、LMCが仲介会社の営業担当者の勤続年数を調査したデータです。3年以下が4割近くに達しています。一人の担当者と関係を作っても、すぐに辞めてしまう恐れがあるということです。

仲介会社では個人の営業ノルマが設定されていることも多く、担当者相互の情報共有が行われません。そのため、同じ店舗内でも複数の営業担当者に常に新しい情報を提供し続ける必要があります。

賃貸仲介会社の店舗スタッフ平均勤続年数

成約した仲介会社を記録していくうちに、自分にとっての「優良仲介会社」が見えてくるでしょう。こうした会社に法律の範囲内でインセンティブを与え、担当者と交流し、少しでも物件認知度を高めていくことが大切です。

 

また、2015年から2年間、「IT重説社会実験」が行われました。宅建業法で宅建士による対面の手続きが義務付けられている重要事項説明を、ITを活用したテレビ会議やテレビ電話システムを使って行えるようにする試みです。

これが実際の取引に応用されれば、仲介会社の店舗を通さず、ウェブ内見から貸し手と借り手のダイレクト契約までがネットで完結するようになるかもしれません。

重説の形式によって、取引がこう変わる?

事前に貸主・借主双方から同意書を取り、重説書を送る。電子署名を用いたメール、本人限定受取郵便とウェブを用いる方法などがある

その場合、借り手側の客付け仲介会社はなくなっても、貸し手のオーナーが仲介会社に依頼してウェブ広告を出し、集客し、IT重説から契約に至るまでの関係は残ります。

今後は社会情勢の変化や、ITに対応できる仲介会社かどうかが、より重要になってくるでしょう。