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突撃取材!築古物件リノベーションを成功させるポイントを聞いてきた

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突撃取材!築古物件リノベーションを成功させるポイントを聞いてきた1

オーナーズ・スタイルの新米ライター澤田が、2019年4月13日に行われたオーナーズ・スタイル主催「賃貸経営・相続対策フェスタ IN新宿」で大家業に関わる様々な会社にインタビューするこの企画。第一回はリフォーム&リノベーション会社のエイムズさんのブースでお話を伺いました。

突撃取材!築古物件リノベーションを成功させるポイントを聞いてきた2

エイムズ株式会社 代表取締役

板坂 宜昭さん(以降E)


突撃取材!築古物件リノベーションを成功させるポイントを聞いてきた2

これから大家さんになりたいと思っているライター

澤田 おさむ(以降S)


築古物件の家賃アップ、空室対策に効果のあるリノベーションとは?

突撃取材!築古物件リノベーションを成功させるポイントを聞いてきた2

築年数が何年から築古物件と呼ばれるのか

S:築古物件と呼ばれるのは、築年数が何年からという決まりのようなものはあるんでしょうか?

E:築25年以上が一般的ですね。

S:それは業界的に共通認識として築25年以上が築古と言われているということでしょうか?

E:そうですね。

S:きっちりしたラインがあるんですね。築年数20年〜25年よりもさらに古い築30年や築40年のアパートもあるじゃないですか。オンボロアパートみたいな。こういう物件もリノベーションをしていい物件にすることは可能なんでしょうか?

E:もちろん可能です。まず工事的な面でいうと、断熱やお風呂、キッチン、洗面など、設備は新しく更新可能です。構造面では、耐震を補強することができます。

S:耐震性の補強ってあとからできるんですか?

E:金物を使ったり、基礎を打ち直したり、梁を補強したり、いろいろとできることがあります。

S:リノベーションってそんなところまでできちゃうんですね!とはいえ、気になるのがリノベーション後です。入居者はちゃんと見つかるんでしょうか?

E:入居者が入るのか?というのは、現実の話として問題なく入ってきています。ただ、新築と同じ家賃まで上がるわけではないです。新築物件より少し安く、でも空間がおしゃれなのがリノベ物件のウリかなと。

ポイントを押さえて費用対効果の高いリノベーションを

S:入居者が集まりやすいリノベーションの秘訣ってあるんでしょうか?

E:ちゃんと物件を作り込んで、マーケティングして、家賃の値付けが良ければ全く問題なく入居者が集まる物件になるのかなと考えています。

S:もう少し具体的に、空室対策に有効なリノベーションがあれば教えていただきたいんですが。

E:正直物件次第なところはあります。すべてに共通してなにをやった方がいいと言うのは難しいですね。ただ、アドバイスをするとすれば、物件ごとにマーケティングをして、家賃が上がる工事だけをやることが大事です。

S:家賃が上がる工事だけ。つまり、家賃が上がる工事と上がらない工事があると。

E:あとは、なるべく既存を生かして工事費を下げることです。

S:全部新しくするわけじゃなくて、使えるものはそのまま使うと。

E:この二つで費用対効果を高めること。これは全物件に共通して言えます。

S:直した方がよさそうな部分はたくさんあるけど、このエリア、この物件ならどこが大事かというのを見極めるということでしょうか?

E:一般論として、キッチンを交換した方がいい、お風呂を交換した方がいいということはあります。ただ、もしこれらを7年前に交換しているとしたら、私としては既存を使って、床や壁、天井などにお金を使った方がいいと思います。

S:キッチンや水回りを新しくした方がいいと聞いたことがあります!それも使用の程度によるということですね。

E:もちろん、すごくボロボロなものは設備交換が必要なものもあります。物件ごとに工事内容を見定めることが大事です。

S:築40年以上のめちゃくちゃ古い戸建物件とかありますよね。そういう物件のリノベーション事例とかありますか?

E:あります。以前、三軒茶屋の築42年の戸建物件をフルリノベーションしたことがあります。床、壁、天井はすべて工事しました。1世帯の戸建だったものを賃料収入を上げるために2世帯に分けて。これまでは15万円の家賃。それを2世帯に分けたことで家賃10万円の部屋が2つで20万円の賃料収入になりました。

S:それくらい建物の構造や用途から、がっつりと変えることもあるんですね。

E:大家さんからしたら、絶対こっちの方がいいじゃないですか。これは三軒茶屋の物件だったんで、エリアのニーズを考えたときにこれがうまく行きそうだったんです。

S:何をしたら家賃が上がるかって、大家さんからするとわからないと思うんですよね。どうしたらいいか、相談にのっていただけたりするんでしょうか?

E:相談にのっています。どれだけ家賃アップが見込めるか?どこまでやるべきなのか?仮に我々が工事をしない場合でも相談にのります。

S:相談だけでもいいんですか!

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E:はい。一般論として、工事をどこまでするべきか?どれくらいの家賃が見込めそうか?と言うコンサルティングをします。無料で。

S:今日も無料相談されてますもんね。他の会社さんも相談無料というのはよく見かけますね。

E:大家さんからしても、業界的によくわからないところもあると思うので。

実需×写真映えで入居者の興味をひく物件に

S:エイムズさんのホームページをみたんですけど、リノベーションした事例にハンモックのある家ってありますよね?あれって実際どうなんですか。こんなの需要あるのかなと思ってしまったんですが。

E:我々は、部屋に行って実物を見たときに、いいねと言われる部屋を作っています。いい部屋を作っても築年数が経っていると、古いんでしょ?となって情報が止まってしまう、敬遠されてしまうことがあります。そこで、ハンモックの事例のような写真映えは大事だと考えています。

S:物件を探しているときに、写真が目につきやすいかどうかも大事と。

E:ハンモックは、何十人、何百人に見せてたくさんの人が来てくれるように、印象に残って、なおかつ取り外しができるものです。あとは、実際の部屋を見て、家具の配置的に邪魔なら外せばいいとなるので。

S:ハンモックってエイムズさんから提案したんですか?

E:あれは提案です。しかも実需に合わせて。ハンモックは新築で需要があるんです。

S:実際に需要があるんですね。提案された大家さんはどんな反応をするんですか?

E:オーナーさんがいいと思うかどうかは関係ないんです。入居者がどう思うかが重要。

若者をターゲットにしたマンション、アパートのリノベーションのポイント

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和室があるだけで内覧に来てもらえないことも

S:築古物件だど和室があることが多いですよね。和室もリノベーションできますか?というか、したほうがいいんでしょうか?

E:もちろんです。和室は洋室にした方がいいです。一つはメンテナンスの面です。和室は畳の張替えなどに費用がかかります。もう一つは客付けの面です。若者は和室のある家に住んだことがなかったりします。だから、和室を見たときの若者の反応が良くない。

S:そっか!和室のある家に住んだことないのか。

E:なので、賃貸仲介の会社も部屋を探している人に、和室はどうですかと聞くんです。で、うーん…という感じだったら、和室のない部屋を探しましょうか、となって紹介されなくなってしまいます。すると、どれだけ内装を作り込んだとしても、和室があるというだけで紹介されなくなってしまいます。

S:紹介される優先順位が下がってしまうんですね。

E:そうです。和室は土俵に上がれないことがあるんです。20万円くらいの費用で洋室にできるので、和室があれば洋室にした方がいいですね。

多様化する若者の賃貸住宅事情

S:じゃあ、若者に人気のリノベーションってあるんでしょうか?

E:無垢材を使用した、ナチュラルテイストな家は一定の人気がありますね。家具も合わせやすいですし。あとは天井が高いとか、無骨感があるとか。

S:無垢材の質感はいいですね。私、33歳なんですが、あの感じは好きです。

E:ただ、こんな部屋いいよね、という部屋を探している若者はそんなに多くないのが現実です。躯体剥き出しや無垢などはわかりやすいんですが……。若者に人気か…。難しいですね…。

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S:じゃあ、人気の間取りとかはありますか?

E:我々の仕事からは離れてしまうんですが、今、狭い部屋が流行っています。部屋の広さが10平米とか。若者でいうと、所得が下がっているし、どこかで妥協するところがあると思うんですね。それで広さに妥協した結果、部屋が狭い物件が流行っているんだと思います。

S:若者が払える家賃が限られているから、それに合わせた広さにするのも一つの手段。

E:デザインと機能と立地が揃ってると家賃が上がるんです。若者の中でも、デザイナーズ物件を探している方は暮らしを大事にする方が多いです。我々のお客さんはそういう人が多いですね。

S:若者っていっても対象が広いですね。リノベーションをかけて効果が出やすいターゲット層ってありますか?

E:一番お金を出してくれる層は、物件を購入する前の人です。最後の一人暮らしや二人暮らしを考えている人たち。年齢だと20代後半〜30代。都心勤めのおしゃれなデザインにこだわる人。

S:仕事が安定していて、まだ子供がいなくて、ある程度お金の融通がきく人たちですね。

リノベーションで家賃は上がる!空室のリノベ物件に潜む問題

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築古物件のリノベーション費用の相場は80万円

S:リノベーションにかかる料金の目安ってありますか?

E:うちの場合はパッケージでやってるんで、ミニマムがワンルーム30万円からです。一般論としても、リノベーションするのに最低30万円はかかるかなと。

S:築古物件、築20〜25年程度の場合、最低どれくらいという相場的なのはありますか?

E:そうですね。80万円前後かな。それくらいはかけた方がいいケースが多いです。

S:どの辺を工事するといい場合が多いですか?

E:キッチン、床、壁、天井。ユニットバスはひとまず既存のままでとか。

S:それで築古感が消えるんですね。もし、出せる金額が50万くらいしかないとなったときに、どこからやった方がいいみたいなのはありますか?

E:それで築古感が消えるのであればいいです。ただ、その金額の工事では築古感が消えないというのなら、今回はクリーニングで済ませてしまって、次のタイミングでちゃんとお金をかけてリノベーションした方がいいと思います。

S:ちゃんと資金ができたときにやった方がいいと。

E:30万円、50万円と細切れに工事をするよりは、どこかでひとまとめに80万円を投入して工事をする方が職人さんもひとまとめでやれますし。同じ80万円でもやれる工事が広がります。無理して効果のない工事をやるより、まとめてお金を出せるときに工事をする方がいいです。

リノベーションは築古感を消すことが重要

S:リノベーションというと大掛かりなイメージなんですが、物件全体ではなくポイントだけでもリノベーションできるんでしょうか?

E:もちろんです。お風呂やキッチンなど、交換が必要な設備だけを新しくするのはリフォームの考え方ですね。古くなったものを新築に近い状態に戻す。うちもやります。

S:リフォームとリノベーションで少し考え方が違うんですね。

E:リフォームは、古くなった設備などを元の新築に近い状態に戻すこと。リノベーションは、元に戻すというよりは設備や間取りなどを見直して市場にあった形に変えていくイメージです。

S:リフォームとリノベーションって同じようなものかと思ってたんですが、結構違うんですね。

E:ワンポイントのリノベーションでも、築古感が消えていればOKです。例えば、ユニットバスは、交換したら60万円かかりますと。そのときに、シートだけ張替えて30万円で見た目が綺麗になるなら、ユニットバスには30万円だけかけて、残った30万円で別の場所にお金をかけた方がいいと思います。一般論でキッチンを新しくした方がいいといっても、キッチンを変えて築古感が消えないなら、既存のキッチンを使って築古感をなくす工事をするのがおすすめです。

S:まずは築古感を消すと。

E:もちろんお金をかけた方が家賃が上がりやすいのは確かです。ただ、問題なのは費用対効果ですよね。費用をかけてもそんなに家賃が上がらないということもあるので。

築古物件特有の問題!家賃低下や空室の原因は集客導線が原因かも

S:じゃあ、ちゃんとリノベーションすれば家賃は上げられるんでしょうか?

E:もちろん。それが前提です。

S:どれくらい上がるという目安はありますか?

E:少なくとも10%は上げます。これは最低でも。上げるときは40%くらい上がります。

突撃取材!築古物件リノベーションを成功させるポイントを聞いてきた2

E:立地以外にも管理会社の問題もあります。管理会社さんは入居者が決まらないと管理手数料が入らないので、入居者を決めるために家賃を下げた方がいい、と言われ続けて下がっているケースとか。

S:下げすぎてたのを戻すと?

E:もちろんそれもあります。あとは家賃を下げている理由もあって。古いことや、二人暮らしできる広さなのに2DKのまま放置してたとか。本当であればもっと家賃が高くなる立地や広さなど、ポテンシャルがあるのに現状の間取りや集客導線が悪くて、家賃を下げ過ぎてるものがあります。

S:集客導線の見直しもするんですか?

E:そうです。築古の話があったんで補足しておきましょうか。集客的には、築古は30年で線引きした方がいいです。

S:なにか理由があるんですか?

E:物件検索サイトがあるじゃないですか?賃貸物件を探している人がみるやつ。あのようなところで物件を探すとき、築年数の条件は、新築、3年以内、7年以内、10年以内、15年以内、20年以内、30年以内とかで終わりなんです。30年以上はひとくくりなんです。

S:ほんとですね!今、調べてみたんですが、築年数は30年以内までしか条件がつけられないですね。

E:リノベ物件って、築年数は30年超えてるけど新築のようになっている物件があるわけじゃないですか。そうすると、大手賃貸物件検索サイトだとお部屋が埋もれちゃうんですよ。

S:部屋の綺麗さにこだわるときは、築年数を指定しますね。そうなると入居者さんから見つけてもらえないと。

E:自社の宣伝みたいになっちゃうんですが、私たちはリノベ百貨店という、リノベ物件だけを扱っている仲介店舗やWEBサイトを作っています。そのようなリノベ物件に興味がある人が物件を探すプラットフォームで集客するべきだということです。

S:リノベーションした物件に興味がある人に知ってもらえるようにすると。

E:インターネット上の情報だけだと、築年数古いじゃんってなってしまうので。集客導線が大事ですね。埋もれないようにどうするか。オーナーさんとしては、リノベーションして工事費かけてるのはいいけど、お客さん本当に決まるの?っていうのが心配なはずです。大丈夫ですよ、と言い切ってしまうのではなくて、ここまでサポートしますと説明するのが大事かなと思っています。

リノベーション会社を選ぶときはコスト以外にも注目を

突撃取材!築古物件リノベーションを成功させるポイントを聞いてきた2

S:じゃあ、リフォームやリノベーションの会社を選ぶときのポイントってありますか?

E:その会社がどんな話をするかに注目するといいです。

S:いろいろまとめてやってくれて、安くしてくれるところがいいと聞いたりしますね。

E:でも大事なのはそこだけではなくて。見極めるポイントは、入居者目線を持ってる大工さんや工務店さんかどうか。コストの話だけじゃなくて、こうやるとお客さんが喜ぶよねという話ができるかどうかですね。

S:最近、入居者さんがこういうの喜んでるよとか?

E:例えば、棚を作るとします。そのときに、角を丸くしますとか。こっちの方が危なくなくてかわいいいですよねとか。そういう一手間を加えるようなところ。入居者のことを考えて、現場で柔軟に対応してくれるところがいいです。こういう人がいるところはいい会社だと思います。

S:見極めるのが難しそうですね。

E:大量にキッチンとか設備を仕入れると安くはできるんです。でもそれが本当に正しいお金の使い方か?というところが大事。ポイントとしては、設備、耐久性の話と、家賃、エンドユーザーの話までできる会社かどうかですね。

S:工事の話だけじゃなくて、入居者の話もしてくれるところですね。

E:大家さんとしても、最終的には、わかんないけど任せたってなると思うんですね。なので、安心安全に作ってもらえるかどうか。

S:安くないお金を出してリノベーションするので、安心してお願いできるのは大切ですね。

E:大家さんの収益を考えると、賃貸以外の出口も用意しているところは頼りになるかもしれません。物件の立地によっては用途を変えた方がいいものもあります。我々が工事した事例だと、賃貸で20万円くらいの利益の物件をホテルにしたら売上100万円、諸経費を引いて80万円くらいの利益になった物件があります。

S:用途を変えるだけで約4倍の利益ですか!

E:物件を見て、工事の話と用途の話ができる会社だといいですね。賃貸物件だけでなく、ホテルやマンスリー、ウィークリーマンションなど、どうすれば一番収益が上がるのかを提案してくれると、大家さんとしても安心できるんじゃないでしょうか。

本日のまとめ

リノベーションは、家賃低下や空室続きで困っている大家さんにとって、検討すべき手段の一つだなと感じました。思っていたより費用が安く、家賃アップ、空室を埋めることができれば、費用の回収スパンも短そう。コストを抑えるのは大切ですが、集客や家賃アップを実現してくれそうな会社を選ぶことが大事ですね。

築古物件のリノベーションは、築古感を消すこと、集客導線の見直しなど、築古物件特有のポイントがたくさん。築年数30年を超えると賃貸住宅検索サイトで圧倒的に不利になることは、意外と気づいていないポイントではないかと思います。

家賃の低下や空室に困っている大家さんは、リノベーションを検討してみてはいかがでしょうか。

スムスム君 スムスム君

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