最新の孤独死の現状をレポート|孤独死対策サミット2019に潜入!

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高齢社会を迎えた日本において、空室対策、賃貸経営の安定化のために、高齢者へ部屋を貸すことを検討されている方も増えているのではないでしょうか。そんな高齢入居者に対して懸念される問題の一つが孤独死です。今回、オーナーズスタイル編集部が、2019年5月17日に一般社団法人 日本少額短期保険協会が主催した「孤独死対策サミット2019」に参加してきました。

実際に孤独死はどれくらい発生しているのか? 孤独死に対してどのような対策が取れるのか? 実は高齢者だけの問題ではない? 最新の孤独死の現状と対策を知り、安心して部屋の貸し出しを行えるようにしてください。

孤独死の現状! 平均年齢・発見されるまでの日数・損害額と支払保険金額

2015年に(一社)日本少額短期保険協会内に設置された孤独死対策委員会。この委員会では、孤独死現状レポートを発表して、孤独死に関する認知・啓蒙活動を行っているそうです。

今回発表されたのは「第4回孤独死現状レポート」。このレポートは、孤独死に対応している少額短期保険会社が持ち寄ったデータをもとに、賃貸住宅内における孤独死の実態をまとめたものです。このレポートからわかったのは、孤独死が高齢者だけの問題ではないということ。実は、現役世代の単身世帯でも孤独死が多く起こっているそうです。

世帯構造の年次推移−増加する単身世帯

孤独死の平均年齢は61歳! 自殺による孤独死が起こっている

孤独死というと高齢者の病死のイメージが強いのではないでしょうか。しかし、孤独死対策レポートによると、病死が62.3%、自殺が11.3%と、病死以外の死因も多いようです。また、孤独死における自殺者の割合は、40代までで72.8%と過半数を超えています。

孤独死の死因別人数

さらに、孤独死時の平均年齢は61.3歳。65歳未満の割合が全体の50.8%となっています。つまり、孤独死が多いのは高齢者ではありません。孤独死は高齢者に起こると思っていた方には意外な結果もしれませんね。

年齢階級別自殺者の割合(n=3,392)

男女別孤独死人数と死亡時の平均年齢(n=3,392)

男女別死亡年齢の構成比(n=3,347) 年齢が不明なデータを除く

孤独死の発見までの日数は? ここが事故物件化を防ぐポイント

孤独死が発生しても、早期と言われる3日以内に発見すれば遺体の腐敗が防げ、被害を最小限にできます。では、平均的な発見日数はどうなのでしょうか。孤独死対策レポートによると、3日以内が全体の40.2%、30日以上の長期化が14.3%、平均して17日となっています。

第一発見者は、親族が約20%、管理会社やオーナーが約27%、自治体やケアワーカーなどの福祉関係者が約20%となっています。オーナーや管理会社は、家賃の滞納や郵便物が溜まっていることで気づくことが多いようです。しかし、このタイミングでは早期発見が難しいというのが実際のところではないでしょうか。

発見までの日数と男女比

男女別発見期間の割合

第一発見者の構成(n=2,554)

性別による第1発見者の構成比

また、発見原因は、訪問・音信不通が50%以上となっていますが、3日以内の発見の場合は約88%、発見までに30日以上経過してしまった場合は約50%と、早期に訪問するきっかけがあれば早期発見に繋がっています。30日異常経過して発見される場合の原因は、家賃滞納や異臭や異常の割合が40%を超えており、これらの要因では早期発見ができないとも言えそうです。

発見原因の構成(n=2,044) 発見原因不明を除く

居室の異常とは、入居者の死亡により虫の発生や、水漏れ・電気の付けっぱなし等が含まれます。

発見日数からみた発見原因

季節毎の孤独死発生割合

孤独死による損害額と支払保険金

では、孤独死によってどれほどの損害が出ているのでしょうか。孤独死対応保険で支払われる費用は、大まかに分けて、残置物処理費用、原状回復費用、家賃補償費用の3つがあります。

孤独死対策レポートによれば、残置物処理費用の平均は21万円程度、原状回復費用の平均は36万円程度です。それに対して、実際に支払われた保険金の金額は、残置物処理が21万円程度、原状回復が29万円程度、家賃保証が32万円程度です。平均して90万円程度の損害が発生し、合計80万円を超える保険金が支払われています。

孤独死と向き合っていくために

孤独死は、高齢者だけの問題ではなく、現役世代にも多く起こっている問題だということは驚きでした。単身者向けの賃貸住宅を所有している大家さん全てが、リスクについて把握しておくことが大切です。

では、どのように孤独死に備えればいいのでしょうか。次回は孤独死に備えるための具体的な対策を紹介します。

※記事中の図表はすべて日本少額短期保険協会「第4回孤独死現状レポート」から引用しています。

スムスム君

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