まだ先だと思っていた相続対策。ご主人の急逝でパニックに

「賃貸マンションのほか、貸宅地など細かい不動産をいくつか所有していたので、いずれは相続対策をしなくてはいけない、とは思っていたんです」と話すOさん。情報収集は始めていたが、当時ご主人はまだまだお元気で、時間はあると思っていた。

しかし、２０１９年10月、ご主人が急逝。財産の管理はほぼすべてご主人がしていたこともあり、あまりに急な出来事にご家族は混乱した。どれだけの不動産があるのか、銀行の通帳がどこにあるのか、貸金庫の鍵の在り処は…など。
２人の息子さんとともに家中を探し回るほどだったという。

不動産の評価に詳しい相続の専門家に相談

そんなときに思い出したのが、以前セミナーイベントで出会っていたフジ総合グループの不動産鑑定士・住江悠さんだった。同グループは、税理士と不動産鑑定士が協働する相続専門の事務所だ。

「税理士、会計士、弁護士、保険会社など様々な企業が来られていましたが、みなさん相続の専門家ではありませんでした。フジ総合グループは、不動産の評価や相続対策に詳しく、いろいろな質問に親切にしっかりと答えてくださいました。相続の際には頼りになると感じていたんです」

相続税申告には、きちんとした財産の把握が必要。また、誰が何を相続するかも相続税額を決定する重要な要素となる。そこで同グループでは、Oさんと協力してご主人の財産の棚卸しを行い、適正な土地評価により数多くあった不動産の正確な評価額を算定。また、遺産分割についても複数パターンをシミュレーションした。遺産の中には建築中の賃貸物件もあり、工事がストップするのではという心配がOさんにはあったが、遺産分割がスムーズに進んだことで幸い大きな遅れは生じなかった。

「Oさまは二次相続についてもご心配されていました。確かに、一時しのぎで遺産分割をすると後々大変なことになります。ですから税理士とともにしっかりとご意向を伺った上で、一緒に最適な方法を模索しました」（住江さん）

不動産鑑定士　住江 悠さん

株式会社フジ総合鑑定　大阪事務所所長

 

受け継いできた大切な土地を、次の世代でも守っていくために

同グループに相談してよかった点をOさんに伺うと、「次の相続に向けての視点で、アドバイスをもらえたこと」だという。

「夫の祖父の代、父の代と、相続税のために多くの財産を手放さざるを得ませんでした。代々守ってきた土地を私の代で無くすのは申し訳ありませんし、次の相続で息子たちが困らないよう、しっかり準備しておきたい。フジ総合グループは、収益を生む土地は息子に、負債のある建物は私にというようにこの先の納税負担を踏まえた分割方法を考えてくれたり、二次相続対策として買い替え特例を使った新たな不動産の取得を提案してくれたりもしました。将来設計も含めて、すべて相談できる頼りがいのあるパートナーです」

相続はなかなか経験しないこと。息子たち夫婦のサポートもぜひ

インタビューの最後にOさんがしみじみと語ってくれた。

「相続は大きな出来事ですが、頻繁に起きることではありません。私自身、親の代の出来事を見てはいましたが、深く理解できてはいませんでした。たくさんの方に支えていただきながら今回の相続で学んだことは、息子たち夫婦にも話をしています。フジ総合グループには、今後の家族のサポートもお願いできればと思っています」

取材・文／赤石 牧子

※この記事内のデータ、数値などに関しては2021年1月6日時点の情報です

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