企業レポート
[提供:フジ相続税理士法人/フジ総合鑑定]

「倍率地域」における 固定資産税評価額の落とし穴|フジ総合鑑定の[差がつく!土地持ち相続]

相続/節税/保険
  • 税理士
  • 相続コンサルティング
公開日:2021年12月9日
更新日:2022年2月14日
「倍率地域」における 固定資産税評価額の落とし穴|フジ総合鑑定の[差がつく!土地持ち相続]1

今回ご紹介するのは「倍率地域にある宅地」の減額事例です。倍率地域にある宅地の評価額は「固定資産税評価額×評価倍率」で求めますが、そもそもの固定資産税評価額が適正ではないことがあります。

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この記事の解説者

「倍率地域」における 固定資産税評価額の落とし穴|フジ総合鑑定の[差がつく!土地持ち相続]2

不動産鑑定士 藤宮 浩

埼玉県出身。平成16年不動産鑑定士登録。平成24年CFP登録。フジ総合グループ代表。

「倍率地域」における 固定資産税評価額の落とし穴|フジ総合鑑定の[差がつく!土地持ち相続]2

税理士 髙原 誠

東京都出身。平成17年税理士登録。セミナー講演多数。フジ総合グループ副代表。

<フジ総合グループ>フジ相続税理士法人/株式会社フジ総合鑑定とは?

相続専門税理士と不動産鑑定士の観点から、適正な土地評価による相続税の節税を図る事務所。28年間で6,700件以上の相続税申告・減額・還付業務の実績を誇る。相続税申告、相続税還付手続きのほか、生前の相続対策コンサルティングなども行う。初回相談は無料。

「倍率方式」で評価する土地

2年前に多数の不動産を相続したH様。今回はそのうちの一つ、S県の郊外にある宅地(以下、「対象地」)の減額事例です。

対象地は路線価が設定されていない地域(倍率地域)にあり、当初の相続税申告時の評価額は約2,700万円と計算されていました。

相続税の土地評価には「路線価方式」と「倍率方式」があり、路線価が付されていない地域の土地は倍率方式で評価します。倍率方式では、評価対象となる土地の固定資産税評価額に、その土地が位置する地域の評価倍率を乗じて評価額を計算します。

当初の評価額はこの倍率方式に従って適正に計算されており、一見、誤りは見られませんでした。しかし、私たちが見直すと、そもそもの固定資産税評価額に落とし穴があったことがわかりました。

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固定資産税評価額の算出方法

固定資産税評価額の単価は、標準宅地と呼ばれる定点観測ポイントの単価に、奥行や間口など土地の形状による補正と地域的な事情や法的規制など市町村長が行う補正を適用して減価します。

後者の補正を「所要の補正」と言い、これには高低差や水路などの画地条件や、騒音・忌み施設などの環境条件、法律上の規制・制限等によるものがあります。

役所で聴取したところ、対象地の固定資産税評価額の単価は近隣の標準宅地の単価に奥行価格補正率を乗じて算出されたもので、その他の減価は一切行っていないとのことでした。さらに現地調査・役所調査を進めると、(1)セットバック、(2)不整形地、(3)都市計画道路予定地に伴う減価が織り込まれていないことが判明しました。

新たな減価要因により約500万円の減額に

(1)〜(3)の概要は次の通りです。

(1)対象地の西側道路は建築基準法上の道路で、幅員は3・2m でした。対象地は市街化調整区域(市街化を抑制する区域で原則建物の建築は不可)内にあるものの、同一用途での建替え等であれば許可される地域にあるため、そのような建替え時には幅員4mを確保するためにセットバック(敷地の道路供出)が必要となります。

(2)対象地は非常にいびつな形をしており、標準宅地と比べて利用価値の劣る土地と言えました。

(3)対象地の北側道路は将来拡張される予定であり、対象地の一部がその都市計画道路予定地に含まれるため、一定の建築制限・利用制限を受けることになります。

以上のことから、固定資産税評価額に(1)〜(3)の減価要因を反映して評価することが適正と判断し、評価を改めました。つまり、近隣の標準宅地の単価に評価倍率を乗じた価格を対象地の単価とした上で、財産評価基本通達に基づき「奥行価格補正」「不整形地補正」を行い、さらに「セットバックを必要とする宅地の評価」および「都市計画道路予定地の区域内にある宅地の評価」を適用しました。

結果、評価額は500万円ほど下がり約2,200万円になりました。これが税務署にも認められ、その他の土地の減価も合わせて約200万円の相続税が還付されることになりました。

固定資産税評価額にも注意

相続税の土地評価手法には固定資産税評価額を基に計算していくものがあります。しかし、これには様々な注意点があり、見落としは大きな評価差を生む原因になります。

今回の事例はマニアックではありますが、不動産に強い当グループならではの減額事例と言えます。相続税を納めて5年以内の方は是非一度、どれくらい戻って
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