築古アパート・マンション、戸建てで成功するリノベーションのポイントと実例
- リフォーム・リノベーション
Case3|兵庫県の築40年、入居ゼロの長屋をこだわり派向けDIY可で見事に再生
兵庫県宝塚市で、2012年当時築40年のメゾネットタイプの店舗付き住宅5戸が、丸ごと空き家になっていた。元々所有していた現オーナー・木本孝広さんの父親は売却を検討していたが、会社員だった木本さんはリノベによる再生を決意。しかし、郊外で駅からも遠く、「お金をかけてキレイにしても客は来ない。リノベなんて東京の話」と、長い付き合いの不動産会社や工務店からは反対されていた。それでも、木本さんは事業計画を独自に立案。
目標は「最低10年の運営を目指し、半分の5年で資金回収。利回り20%」。ターゲットは「自分らしい暮らしを大切にするこだわり派」。そしてコンセプトを「自然素材でシンプルな大空間を作り、DIY可」と設定した。専用ホームページを作り、コンセプトに共感した仲介会社がブログを発信。工事中から問い合わせが多く、想定通りの入居者ですぐに満室になった。利回りは目標の20%を達成。
「入居者とのコミュニティが生まれたのが楽しいです。今は専業大家をしつつ、個人不動産オーナー向けのコンサル会社を設立し、空き家再生をしています」(木本さん)
物件概要
所在地/兵庫県宝塚市
築年/1972年
構造/鉄骨造・2階建
専有面積/1戸約55㎡
●リノベ総費用/約2000万円
●間取り変更/店舗付き3DK×5戸→メゾネット2LDK×5戸
●家賃/5万円→6万3000円へアップ(ペット飼育の場合、さらに+6000円)
●入居状態/工事中に全室入居決定、現在も空室待ち多数
●回収期間/約5年で投資資金回収済み
これまで挙げたこと以外にも空室対策では、空室対策をする前にその物件のもつ実力を客観的に把握をすることやお金を掛けないで行う空室対策もある。下記の記事も参考にして、自分の物件にあった空室対策を検討して欲しい。
※この記事内のデータ、数値などに関する情報は2019年9月4日時点のものです。
取材・文/木村 元紀 イラスト/加藤 愛里(asterisk-agency)